アンソニー・エドワーズがまたも大活躍し、誰もが注目している。
アメリカ代表のエドワーズは、スペインとの強化試合で、自身が得点をあげなくてもチームにとって重要なクローザーになれることを示した。そしてそれから1週間。今度はドイツとの強化試合で、自ら得点を量産し、その役割を担い、チームを背負えることを示したのだ。
8月20日(日本時間21日)に行われたドイツとの強化試合は、アメリカにとってこれまでで最もタフな試練となった。第3クォーター残り4分を切って、16点のビハインドを背負ったのだ。しかし、4人のリザーブ選手とミケル・ブリッジズのラインナップで第3Q終了までに4点差まで挽回する。そして、その後輝いたのがエドワーズだった。
ドイツ戦第4Qのアンソニー・エドワーズの活躍
第4Q開始からしばらくはドイツに抑えられていたアメリカだが、オースティン・リーブスの3ポイントショットでビハインドを6点まで詰める。そしてその後、第4Q開始からコートに戻っていたエドワーズが大活躍した。
ドイツのターンオーバー後、エドワーズはダニエル・タイスを相手に3Pを沈めて3点差とする。
次のポゼッションでジャレン・ジャクソンJr.がブロックし、アメリカがトランジションのチャンスを得ると、エドワーズは迷うことなくプルアップで3Pを決め、スコアをタイとしたのだ。
それから2分ほどはスコアが動かなかったが、ブリッジズの3Pでアメリカが後半初のリードを奪う。
その後、エドワーズはファウルを誘い、フリースローを2本沈めると、次の攻撃のポゼッションでは、マイケル・ジョーダンを思い起こさせるような冷静なターンアラウンドジャンパーを沈めた。
第3Qに最大16点のビハインドを背負ったアメリカは、試合残り1分を切って7点リードと逆転した。そこに大きく貢献したのが、エドワーズだったのである。
数字をひも解いてみると、エドワーズはこの試合でゲーム最多の34得点をあげ、第4Qだけで12得点をマークした。そのうちの10得点は、アメリカが22-5のランを記録した時だ。
試合後、アメリカ代表のスティーブ・カー・ヘッドコーチは、エドワーズが「まぎれもなく」エースのような存在だと話した。昨季オールスター初選出を果たした22歳は、FIBAバスケットボールワールドカップ2023でも印象的なパフォーマンスを披露し、新シーズンのNBAでもミネソタ・ティンバーウルブズで再び活躍することだろう。
言うまでもなく、NBAの関係者もエドワーズのプレイに注目している。
ドイツ戦のアンソニー・エドワーズに対するNBA選手のリアクション
X(旧ツイッター)では、エドワーズの活躍に大きな反響が見られた。
元ウルブズのケビン・ガーネットは「今年は大きな話題になる」とエドワーズを称賛。ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズも、「あの子やってるな」と、絵文字を使いつつ賛辞を寄せた。
ほかにも、タイリース・マクシー、アンドレ・イグダーラ、ジョーダン・クラークソン、ケンドリック・パーキンスらがエドワーズに言及。パーキンスはNBAの新たな顔になるかもしれないとまで絶賛した。
全般的に、エドワーズのプレイに対するメッセージは、元ドラフト全体1位の彼が、スーパースターへの飛躍を遂げ、新シーズンのNBAでMVP候補になりつつあるというものだ。
ドイツ戦でのエドワーズを見る限り、そう思わざるを得ない。