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エイドリアン・ウォジナロウスキー記者が引退 なぜ『ESPN』の名物記者はNBAを去るのか?

2024-09-18
読了時間 約3分
(Getty Images)

Woj(ウォジ)の愛称で親しまれる『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が、9月18日(日本時間19日)にスクープを報じた。

伝説的なNBA記者はこの日、37年を過ごしたニュース業界を去ると発表したのだ。同僚や読者に「圧倒的な感謝」をしつつ、新たな機会のために引退するという。

21世紀のNBAを知るには、2017年からウォジナロウスキー記者が務めてきたESPNやソーシャルメディアで彼に注意を払うことが必要だった。彼は数々の移籍やコーチ人事などを報じてきた。

そのウォジナロウスキー記者が身を引くのだ。ここでは、その理由などをまとめる。

なぜエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は引退する?

ウォジナロウスキー記者は「自分の役割に求められる責務を理解しており、もはや自分にその投資はできない」と説明した。

発表の最後に、同記者は「ずっとみんなのチームについて報じてきたが、これからは自分のチームに戻る」と述べている。

同僚のジェフ・パッサン記者によれば、その「チーム」とはセント・ボナベンチャー大学だ。マーク・シュミットが指揮をとる同大のゼネラルマネージャーになるという。ウォジナロウスキーは同大出身で、キャリアを通じて公に応援してきた。

ウォジナロウスキーの発表後、セント・ボナベンチャー大も就任を発表している。

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大学バスケットボール界はロスターの入れ替わりが激しくなっており、毎年春に大幅な再建を迫られる。そのため、その任務をヘッドコーチに任せるよりもGM職をもうけるチームもあり、ウォジナロウスキーは今後、セント・ボナベンチャー大のロスターを編成することになる。

ESPNの「元同僚」となったアダム・シェフター記者は、ウォジナロウスキーがいつも携帯電話に縛られることを望まず、「自分の人生を取り戻したがっていた」と明かした。

また、ESPNチェアマンのジミー・ピタロは、「才能があって恐れ知らず」なウォジナロウスキーの仕事ぶりは「誰にも劣らない」と話している。

『NBA Communications』もウォジナロウスキーの次のキャリアを祝福した。

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エイドリアン・ウォジナロウスキーのサラリー

The Athletic』によると、最も直近のESPNとの契約で、ウォジナロウスキーは年間約700万ドル(約9億9400万円/1ドル=142円換算)を稼いでいた。引退により、約2000万ドル(約28億4000万円)を残して去ることになる。

セント・ボナベンチャー大での報酬は不明だが、ESPN時代と比べてわずかな額となることはほぼ確実だ。同大で指揮をとるシュミットの年俸は180万ドル(約2億5560万円)と報じられている。

GM職であれば、この金額を下回ることはほぼ確かだろう。ウォジナロウスキーは、キャリアのこのタイミングでお金を目的としていないと明確にしている。

原文:Why did Adrian Wojnarowski retire? Legendary NBA reporter stunningly steps away from ESPN(抄訳)
翻訳:坂東実藍