6月16日(日本時間17日)、TDガーデン(マサチューセッツ州ボストン)で行われたNBAファイナル2022のゴールデンステイト・ウォリアーズ対ボストン・セルティックス第6戦は、103-90でウォリアーズが勝利し、2018年以来4年ぶり、通算7回目のNBA優勝を果たした。
3ポイントショット成功6本を含むゲーム最多タイの34得点のほか、7リバウンド、7アシストを記録したウォリアーズのステフィン・カリーは、シリーズ平均31.2得点をマーク。自身初のファイナルMVPを受賞している。
試合後、カリーが報道陣の質疑に応じた。
――ファイナルMVP受賞の意味は?
どうしてその質問から始めるんだ? 僕たちは4回優勝したんだよ。神は偉大だ。この舞台に立ち、素晴らしいチームメートたちと一緒に、偉大なセルティックスと戦うことができた。ゴールにたどり着こうと全力を出させてくれた。
ケガやロスター内でのガードの変更、アンドリュー・ウィギンズの成長や若手がこの舞台に戻って優勝できると信じたり…この3年のことを思えば、今回はこれまでと違う。
そして今、僕たちは4回目の優勝を果たした。特別だ。スペシャルなことだよ。あらゆる仕事のおかげだ。チームの全員が信じた。このプロセスにおいて全員が重要だった。だから、僕はとにかくみんなのことを誇らしく思っている。
――残り2秒となり、あなたは座って頭を抱えていた。今おっしゃったようなことを考え、様々な気持ちだったと思うが、特にあの瞬間に頭をよぎったのは?
この2カ月のプレイオフ、ここ3年のこと、この2日間のことだ。コート内外でいろいろと感情のジェットコースターみたいだった。今夜の僕らが成し遂げたような目標や夢を実現するために、日々頑張ってきたんだよ。
そして個人としても、チームとしても、ここに戻ってくるために乗り越えてきた様々な光景やエピソードを思っただけで、鳥肌が立った。だからこそ、今回の優勝は違うと言ったんだ。だからすごく感情的になっているのさ。
今季が始まった時、チームとしての僕らや僕らにできることについて、一部の専門家や評論家は、僕らが優勝することはないとしていたのをはっきりと覚えている。
そういう言葉を耳にして、自分たちの目的を忘れずに、集中を切らさないで頑張ってきた。そういう重圧を背負いながらここにたどり着いたんだ。特別なことだよ。
――今回の優勝にはさらに大きな意味があると思うか。この数年でいろいろと言われたり、様々なことを乗り越えてきたのを振り返って、これまでの優勝よりも良い気分か?
その瞬間は違ったね。でも、比べたら似たようなものだ。1年間の感情を吐き出し、最後まで勝ち残ったのが自分たちで、優勝を祝うことができるのだからね。
これまでと違うと言ったのは、2015年から19年までは、安定して優勝までの道のりを登っていくことができたからだ。優勝した時もそうでない時も、すべてを出し尽くしたと感じた。
それからあの2年間でいろいろと言われ、僕たちは「年をとりすぎた」と騒がれた。若手を成長させながら同時に中心となる核を保つという厳しい決断を下さなければいけなかった。
そしてプレイオフでデンバー(ナゲッツ)、メンフィス(グリズリーズ)、ダラス(マーベリックス)と戦い、セルティックスとのファイナルにたどり着いて、今はここにいる。現実じゃないみたいだ。
そしてゴールにたどり着くことができたんだよ。だからこそ、これまでとは違うと思うんだ。あの2019年の第6戦以降、僕たちがこの3年で背負ってきたことを考えればね。
以前のチームと今を比較されながら、これほど長くそういうものを背負い続け、再び頂点に立つことができるチームがどれほどあるだろうか。
だからこそ、あのロッカールームでは多くの人が最高に今を楽しんでいる。そうあるべきだ。僕たちがどんなチームかを考えればね。とても素晴らしいことだ。