NBAは4月25日(日本時間26日)、メンフィス・グリズリーズのジャ・モラントが、2021-22シーズンのKia NBA最優秀躍進選手賞(モスト・インプルーブド・プレイヤー/Most Improved Player/MIP)を受賞したことを発表した。グリズリーズでは初の受賞となる。
最優秀躍進選手賞は、レギュラーシーズンを通して最も躍進を見せた選手に贈られる個人賞だ。
投票は全世界の100名のスポーツライターとブロードキャスターによるもので、1位票が5ポイント、2位票が3ポイント、3位票が1ポイント。モラントは221ポイントを獲得した(1位票38)。2位はサンアントニオ・スパーズのデジャンテ・マレーで183ポイント(1位票20)。3位はクリーブランド・キャバリアーズのダリアス・ガーランドで178ポイント(1位票11)だった。
3年目のモラント(22)は初めてオールスターに選出された今季、57試合に出場。平均33.1分間のプレイで自己最多の27.4得点、6.7アシスト、5.7リバウンドを記録した。フィールドゴール成功率49.3%も自己最高の数字だ。
NBA入りから3年以内で得点&アシスト&リバウンド&FG成功率がこれほどの数字だったのは、創設75周年記念チームに選出されたオスカー・ロバートソン、ドウェイン・ウェイドに続き、リーグ史上3人目となる。
モラントは2020-21シーズンから平均8.3得点を増やし、FG成功率は4.3%上昇。また、平均の出場時間、リバウンド、スティール(1.16)、フリースロー成功数(5.5)、FT試投数(7.3)、3ポイントショット成功数(1.5)が自己最多だった。3P成功率(34.4)も自己最高の数字だ。
NBA入りから最初の2シーズンはレギュラーシーズンで40得点超をあげた試合が1回だったモラントだが、今季は6試合で40得点超を達成。2月26日(同27日)のシカゴ・ブルズ戦で46得点、続く2月28日(同29日)のスパーズ戦で52得点と、2試合連続でレギュラーシーズンにおけるグリズリーズの1試合最多得点記録を更新した。スパーズ戦の52得点はモラントの自己最多得点となる。モラントはペイント内からの平均得点(16.6)もリーグ最多だった。
今季、オールスターのスターターに選出されたモラントは、1月3日(同4日)と1月10日(同11日)に2週連続でウェスタン・カンファレンスの週間最優秀選手賞を受賞している。初の同賞受賞を果たすとともに、2週連続受賞の球団新記録も樹立した。
モラントの活躍で、グリズリーズは球団最多となる56勝を達成。リーグ2位の成績(56勝26敗)で球団史上最高となるウェスト第2シードを獲得した。なお、グリズリーズからはモラントのほかにデズモンド・ベイン(5位)とジャレン・ジャクソンJr.(2位票1)も最優秀躍進選手賞の票を獲得した。
2019年のNBAドラフトでグリズリーズに全体2位で指名されたモラントは、2019-20シーズンの新人王を受賞。リーグ入りから2シーズンで平均18.4得点、7.3アシスト、3.9リバウンドという数字を残していた。
投票結果は以下の通り。
2021-22 Kia NBA最優秀躍進選手賞 投票結果
選手 (チーム) |
1位票 (5点) |
2位票 (3点) |
3位票 (1点) |
合計 |
---|---|---|---|---|
ジャ・モラント (グリズリーズ) |
38 | 9 | 4 | 221 |
デジャンテ・マレー (スパーズ) |
20 | 20 | 23 | 183 |
ダリアス・ガーランド (キャバリアーズ) |
11 | 36 | 15 | 178 |
ジョーダン・プール (ウォリアーズ) |
15 | 12 | 20 | 131 |
デズモンド・ベイン (グリズリーズ) |
7 | 10 | 9 | 74 |
タイリース・マクシー (76ers) |
6 | 5 | 7 | 52 |
マイルズ・ブリッジズ (ホーネッツ) |
3 | 4 | 11 | 38 |
アンファニー・サイモンズ (トレイルブレイザーズ) |
0 | 3 | 4 | 13 |
ロバート・ウィリアムズ三世 (セルティックス) |
0 | 0 | 4 | 4 |
ジャレン・ジャクソンJr. (グリズリーズ) |
0 | 1 | 0 | 3 |
ジェイレン・ブランソン (マーベリックス) |
0 | 0 | 2 | 2 |
マックス・ストゥルース (ヒート) |
0 | 0 | 1 | 1 |