「シューズのおかげだろう?」
1980年代終わりから1990年代にかけ、NikeのCMでスパイク・リーはマイケル・ジョーダンにそう問いかけた。
ジョーダンを宙に跳ばせたのはシューズではなかったが、ゴールデンステイト・ウォリアーズのアンドリュー・ウィギンズの場合はそうかもしれない。
ウィギンズはメンフィス・グリズリーズとのカンファレンス・セミファイナル第4戦以降、シューズをPEAKからNikeのロゴをテープで隠したコービー・ブライアントのシグネチャー入りモデルに変えた。そしてそれ以降、彼のプレイは超絶的だ。
シューズを変えてからの7試合で、ウィギンズは平均16.4得点、6.8リバウンド、1.1ブロックを記録してきた。さらに、ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチを相手に粘り強い守備も見せている。
シューズのおかげ、だろう?
ただ、今季ウィギンズがPEAKからコービーシリーズにシューズを変えたのは、今回が初ではない。何度かすでにNikeのブライアントのシグネチャー入りシューズを履いている。
最初は10月初旬、プレシーズンゲームで黒の「Kobe VI Proto All-Star」を履いていた。
ここでもNikeのロゴはテープで隠されている。ウィギンズがPEAKと契約して数年とあり、話題となった。変更理由は、夏を通じてウィギンズの足のサイズが大きくなり、PEAKはそれまでウィギンズが用いていた「Big Triangle」の新たなバージョンを用意しているということだった。
だが興味深いことに、ウィギンズがPEAK以外のシューズを履いたのは、今季それが最後にならなかったのだ。
11月中旬、ミネソタ・ティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズを相手に強烈なダンクを見舞った時も、ウィギンズは「Kobe VI Protro」を履いていた。
12月に入って最初の2週間も、サンアントニオ・スパーズやフィラデルフィア・76ersとの試合で、ウィギンズはNikeの「Kobe AD Exodus」を使っている。
3月27日(日本時間28日)のワシントン・ウィザーズ戦では、「Kobe IV Protro Draft Day」を履いた。このときはロゴを隠していなかった。
数日後の4月1日(同2日)、デンバー・ナゲッツとの一戦で、ウィザーズは「Air Jordan 36」を履いている。
ウォリアーズでの最初のフルシーズンとなった2020-21シーズンの開幕時、ウィギンズは中国のブランドであるPEAKとの契約を発表した。ツイッターで「PEAKファミリーに加わることができて興奮している」と投稿した。
PEAKとの契約は複数年。現役や過去のNBA選手では、ドワイト・ハワード、ルー・ウィリアムズ、トニー・パーカーといった選手たちが、これまでPEAKとシューズ契約を結んできた。
今年、『ESPN』のニック・デポーラ記者は、ウィギンズが自身のシグネチャー入りシューズを手に入れると明かしている。
PEAKと契約するまで、ウィギンズはAdidasのNBA広告塔のひとりだった。その契約が満了してから、彼はPEAKと契約するまでの2シーズンにわたり、様々なNikeのシューズを履いていた。