1年前なら、フィラデルフィア・76ersとブルックリン・ネッツのプレイオフシリーズは大きく注目されただろう。
だが今は、そうでもない。
ネッツにケビン・デュラントとカイリー・アービングがいなくなったからというだけではない。ベン・シモンズも腰の負傷でシーズン残り試合を欠場することになったからだ。プレイオフでシモンズが古巣の76ersと顔を合わせることはない。
ただ、ネッツを軽く見るべきではないだろう。かつて優勝候補の一角と見られていたのと同じチームではないかもしれない。だが、新しくなったネッツは、トレードデッドライン(トレード期限)のロスターをつくり直して以降も競争力を保つことができている。
ニック・クラクストンは今季のNBAでも優秀のインパクトを残したディフェンダーだ。ミケル・ブリッジズはトレード以降、1試合平均で約30得点とオールスター級のパフォーマンスを見せている。
それでも、2001年以来となるイースタン・カンファレンス・ファイナル進出を目指す76ersは、これが長いプレイオフの始まりに過ぎなくなることを願っている。
76ers対ネッツ、2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績
両チームの対戦はまだ1試合残っているが、すでに76ersが今季のシリーズを制している。
- 2022年11月22日: 76ers 115-106 ネッツ
- 2023年1月25日: 76ers 137-133 ネッツ
- 2023年2月11日: 76ers 101-98 ネッツ
76ersのジョエル・エンビードはこの3試合のうち2試合に出場し、平均31.5得点、11.5リバウンド、2.5アシスト、フィールドゴール成功率50%を記録している。
ネッツがトレードデッドライン間際にアービングとデュラントを放出してから初の両チームの対戦は接戦となった。76ersはエンビードとジェームズ・ハーデンが第4クォーターの挽回劇をけん引。決まればオーバータイム突入という、終盤のスペンサー・ディンウィディーの深い位置からの3ポイントショットが決まらずネッツが敗れている。
この試合でブリッジズは23得点をあげた。
キャバリアーズ対ニックスの注目ポイント:ジョエル・エンビードの快挙の始まりに?
NBAプレイオフ2023で大きく注目されるのがエンビードだ。
MVP争いで2シーズン連続2位だったエンビードは、最も貴重な個人賞を手にすべく、これまでで最も強烈にアピールしている。自己最多となる平均33.1得点で2年連続得点王に迫っているだけでなく、FG成功率も自己最高の54.8%だ。
レギュラーシーズン同様、ネッツはプレイオフでもクラクストンにエンビードを守らせるだろう。約30キロの体重差があるにもかかわらず、クラクストンは1月25日(日本時間26日)の対戦でエンビードとマッチアップした際、FG10本中3本成功の9得点に抑えることに成功した。
だが、その数週間後にエンビードはリベンジ。FG18本中12本成功の37得点をあげてネッツを苦しめた。その大半がクラクストン相手に決めた得点だ。
エンビードにとって、今季のポストシーズンは重要だ。完全な状態でプレイオフに臨むことができ、おそらくは加入以降で最も76ersが優勝するチャンスとなっている。
ネッツとのシリーズにエンビードと76ersがどのように臨むかは、その後の戦いに向けて調子を定めることになるかもしれない。ボストン・セルティックスやミルウォーキー・バックスと対戦する可能性から、NBAファイナルに駒を進めるのが容易でないことは確かだろう。
76ers対ネッツの予想
Steph Noh: 第4戦で76ers勝利
Micah Adams: 第4戦で76ers勝利
Carlan Gay: 第4戦で76ers勝利
Scott Rafferty: 第4戦で76ers勝利
Gilbert McGregor: 第5戦で76ers勝利
Jordan Greer: 第5戦で76ers勝利
Kyle Irving: 第5戦で76ers勝利
原文:76ers vs. Nets odds, prediction, key storyline, schedule for 2023 NBA Playoffs series(抄訳)