昨季、CJ・マカーラムはジェームズ・ハーデンについて「本当に良い選手だ」と話した。
「自由時間に彼が何をしていようが、本当に彼はバスケットボールがうまい」。
マカーラムがこう述べたのは、ハーデンがヒューストン・ロケッツでの状況に明らかに不満を見せながら、44得点、17アシストを記録した時のことだ。
そこには、ハーデンという選手が完璧に表されている。彼は調子が悪くても、精神的に集中していなくても、支配することができたのだ。そしてそれは、マカーラムが100%正しいから。つまり、本当にハーデンはバスケットボールがうまいからだ。
ハーデンは歴代有数の選手だ。NBA創設75周年記念チームにも選ばれた選手である。将来殿堂入りが見込まれる選手だ。だが、プレイオフでの力不足ぶりを無視することはできない。
5月12日(日本時間13日)、ハーデンが所属するフィラデルフィア・76ersは、イースタン・カンファレンス・セミファイナル第6戦でマイアミ・ヒートに90-99で敗れた。
ハーデンは11得点にとどまり、後半はフィールドゴール試投2本。ターンオーバーは4で、出場時のチームの得失点差を示すプラスマイナスは-16だった。そしてキャリアで初めて、40分間以上プレイしながらフリースロー試投が1本もなかった。
76ersは必ずしもハーデンの得点量産を必要としていない。得点王のジョエル・エンビードのほか、スターターにはトバイアス・ハリス、タイリース・マクシーと得点できる選手たちがいる。加えて、76ersの攻撃の中心はエンビードだ。
しかし、76ersがトレードでハーデンを獲得したのは、2番目のオプションとするためだ。だが、ヒートとのシリーズでは、第4戦(31得点、9アシスト、7リバウンド)を除き、ハーデンは活躍できなかった。最後の2試合では消えてしまっていた。
エリミネーションゲームでの苦戦
『ESPN』のザック・ロウ記者は2月、それまでのポストシーズンにおけるハーデンの第4クォーターの全ポゼッションを分析した。自身のポッドキャストで、ロウ記者は「ビッグゲーム、(負ければ敗退という)エリミネーションゲームにおけるハーデンの第4Qの数字は良くない」と述べている。
「クラッチタイムの数字が悪い。プレイオフにおける彼の最高級の試合の大半は、チームが3勝0敗や0勝3敗、3勝1敗や1勝3敗という時だ」。
「ポストシーズンの第4Qでの彼のFG試投を全部見たが、クラッチタイムにおける彼の得点の多くが、『ゴールデンステイト・ウォリアーズが8点リード。レイアップを許して3ポイントショットを避けよう』というものだった」。
エリミネーションゲームにおけるハーデンのスタッツは以下の通りだ(年|対戦相手|FG|3P|ターンオーバー|プラスマイナス)。
- 2022|ヒート|4/9|0/2|4|-16
- 2021|バックス|5/17|2/12|4|-2
- 2020|レイカーズ|12/20|2/8|6|-29
- 2020|サンダー|4/15|1/9|4|+9
- 2019|ウォリアーズ|11/25|6/15|6|-10
- 2018|ウォリアーズ|12/29|2/13|5|-13
- 2017|スパーズ|2/11|2/9|6|-28
- 2016|ウォリアーズ|12/23|3/7|7|-27
- 2015|ウォリアーズ|2/11|0/3|12|-4
- 2015|クリッパーズ|7/20|2/7|7|+12
- 2015|クリッパーズ|5/20|2/6|1|-21
- 2015|クリッパーズ|9/20|1/8|5|+23
- 2014|ブレイザーズ|9/15|4/6|4|+7
- 2013|サンダー|7/22|4/10|4|+3
- 2012|ヒート|5/11|3/8|3|-17
- 2011|マーベリックス|7/11|1/5|2|+3
- 2011|グリズリーズ|6/10|4/8|1|+24
- 2010|レイカーズ|1/3|0/1|0|-1
原文:76ers' loss to Heat adds to James Harden's checkered NBA Playoff history with Rockets, Nets(抄訳)