6月8日(日本時間9日)、TDガーデン(マサチューセッツ州ボストン)で行われたNBAファイナル2022のゴールデンステイト・ウォリアーズ対ボストン・セルティックス第3戦は、116-100でセルティックスが勝利し、シリーズを2勝1敗とリードした。
この勝利でセルティックスは今プレイオフ、黒星を喫した次の試合の戦績を7勝0敗としている。
セルティックスのシーズンがどんな出だしだったかは周知のとおりだ。だが、大切なのは終わり方だけである。そして今、セルティックスは2008年以来となる通算18回目の優勝まであと2勝というところまできた。
第4戦は10日(同11日)にTDガーデンで行われる。第4戦に向けた注目ポイントをみていこう。
ゴールデンステイト・ウォリアーズはロードで勝てるのか?
ウォリアーズにとって勝利必須の一戦と言うと、やや大げさかもしれない。だが、現実的になれば、まさにそういった一戦だと考えられる。
ウォリアーズは1勝3敗となってサンフランシスコに戻ることを望んでいない。だが、今プレイオフにおけるロードでの戦績は3勝5敗だ。第4戦はさらに重圧が増すこととなる。
興味深いことに、近年のウォリアーズ王朝でシリーズが1勝1敗のタイとなったのは、今回が7回目だ。そしてその7回のうち6回で、ウォリアーズはシリーズを制している。今回のシリーズでも勝つには、残り4試合のうち、ロードで少なくとも1試合、できれば2試合を勝つ必要があるだろう。
ウォリアーズにとって朗報は、スティーブ・カー政権の全シリーズで、彼らがロードで少なくとも1試合は勝っているということだ。
セルティックス成功の鍵はターンオーバー
セルティックスは15ターンオーバー以下なら14勝2敗という成績だ。だが、16ターンオーバー以上だと0勝5敗となっている。
今プレイオフで何度も言われてきたことだが、ボールを大切にしている時のセルティックスは通常、その試合で勝っている。
イメイ・ユドカ・ヘッドコーチは「自分たちがターンオーバーでチャンスを逃した」と話している。
「プレイオフにおける我々の継続的なテーマだ」
第2戦では、19ターンオーバーからウォリアーズに33得点を許した。第3戦ではターンオーバーを12に抑え、そこからウォリアーズに許したのは24得点だ。ただ、それ以上に重要なのは、ウォリアーズが逆転を試みた後半、セルティックスが4ターンオーバーだけだったことである。
ウォリアーズはトランジションがとても巧みであり、ターンオーバーをした際に最も危険な相手だろう。セルティックスは第3戦同様、シリーズの残り試合でもボールを守り続けなければならない。
第3戦のセルティックスは、28アシストを記録して12ターンオーバーだった。このほうが試合により勝つことができるはずだ。
ドレイモンド・グリーンの奮起が必要
プレイオフは通常、ウォリアーズのグリーンが輝く舞台だ。
かつて、グリーンは「プレイオフになるとまったく異なるモンスターが目覚めるんだ。絶対に自分のベストでなければいけない時期なんだよ」と話している。
だが、第1戦のグリーンはセルティックスのアル・ホーフォードに上回られて苦戦した。
第2戦ではプレイが良くなり、9得点、7リバウンド、5アシストを記録してウォリアーズの107-88という快勝に貢献。本来のグリーンに戻ったと思われた。ウォリアーズには、グリーンがテンポを高める助けとなり、セルティックスのビッグマンたちを守ることが必要なのだ。
しかし、第3戦ではわずか2得点、4リバウンド、3アシストにとどまり、最後はファウルアウト。グリーン自身もスラングをまじえ、自身のプレイが良くなかったことを認めている。
NBAファイナルの試合で34分以上プレイした2553ケースで、5得点&5リバウンド&5アシスト未満にとどまったのは、この第3戦のグリーンだけだ。
ウォリアーズは、グリーンが破壊者となることを必要としている。そしてもっと大切なのは、彼がコートにとどまる必要があるということだ。
9日(同10日)、グリーンは「力と力の勝負で勝てずにNBAファイナルで負けたとあれば、やっていけないよ」と話した。
「それこそが僕の担当なのだからね」
原文:3 things to watch in crucial Game 4 of the NBA Finals between Celtics and Warriors(抄訳)