NBA記者の戦力分析:ウィリアムソンの健康に望みをかけるペリカンズ|NBA 2023-2024シーズン

2023-09-18
読了時間 約2分
(NBA Entertainment)

ニューオーリンズ・ペリカンズはこの夏、大幅な変更をせず、ザイオン・ウィリアムソンが今度こそ健康に戦い抜けることに期待をかけている。

ペリカンズの2023-2024シーズンの戦力について、『NBA.com』のショーン・パウエル記者が分析する。


主な新戦力

  • ジョーダン・ホーキンズ(ガード/ドラフト)

主な退団選手

  • ジャクソン・ヘイズ(センター)

昨シーズン

ザイオン・ウィリアムソンはシーズンを戦い抜くことができなかった。それが、2022-2023シーズンのペリカンズの総括だ。もろきフランチャイズプレイヤーは、またしても肉体に裏切られ、ペリカンズはその代償を払うことになった。開幕から2か月でウェスタン・カンファレンスのトップに立ちながら、プレイオフに進出することもできなかったのだ。とてつもない沈みかただろう。

ウィリアムソンはわずか29試合出場でシーズンを終えた。1月2日(日本時間3日)にハムストリングを痛め、以降の45試合を欠場している。ウィリアムソンは4年間でレギュラーシーズンの328試合中、わずか114試合にしか出場できていない。

ペリカンズはウィリアムソンを失い、ゆっくりと死に向かった。最後はプレイイン・トーナメントで力尽き、プレイオフ逸失。ブランドン・イングラムがシーズンの大半で不在だったことも響いた。ポジティブな兆候は少ない。トレイ・マーフィー三世がただの3ポイントシューターだけではないことを示し、CJ・マカーラムが一貫して安定した頼れる存在であることを証明した。

しかし、ウィリアムソンを中心につくられたチームは、またしてもウィリアムソン不在に対応できなかった。

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夏の総括

ペリカンズにとってこの夏最高の知らせは、ウィリアムソンがもっとうまく自分の仕事に取り組むと意気込んでいることだ。負傷の可能性を減らすための、食事やコンディショニングを通じた肉体管理である。そう、ペリカンズは以前もこれを耳にしている。今度こそようやく、となるだろうか。

ウィリアムソンは自分をバスケットボール選手と呼び、私服でいるのは楽しくないと言っている。ペリカンズは、ウィリアムソンが体重の面でもっと少なく、だが出場機会はもっと多いシーズンとすることを願っているだろう。

デイビッド・グリフィンGMはローテーションに大幅な変更を加えたり、主力を大量放出するのではなく、より健康なウィリアムソンと続けることを選んだ。この夏は、多くの見返りでウィリアムソンをトレードする案を検討という噂もあった。もちろん誰も認めなかったが、メッセージを発信するためにリークされたことだろうか。我慢もどこかで限界がくる。昨年の夏、ペリカンズはウィリアムソンの問題にもかかわらず、彼とルーキーマックス契約を結んだ。選手と球団は多くをかけて臨まなければならないということだ。

ドラフト1巡目指名でペリカンズが手に入れたのは、全米優勝したコネチカット大学のスター選手だったホーキンズだ。ペリカンズがビッグガードをドラフト指名するのは2年連続。2022-2023シーズンはダイソン・ダニエルズが苦戦した。彼はさらに激しい競争に臨むこととなる。

若くても有望なところをあまり見せられなければ、球団は財政的な判断を下す。解雇するか、トレードするか、あるいは単純に退団を認めるかだ。

2019年のドラフトで全体8位指名されたヘイズがこれに当てはまる。名を上げるチャンスはたくさんあり、それだけのお金もあったが、ペリカンズで失敗した。昨季の出場時間は1試合平均13分にまで減っている。短いキャリアの中で最少の時間だ。コート外の問題も助けにならず、ヘイズはこのオフシーズン、フリーエージェントでロサンゼルス・レイカーズと契約することになった。

イングラム、マカーラム、ウィリアムソンという立派なベテランたちに若手を加えた主軸で、ペリカンズはもう1シーズン現状を維持することを選んだ。2023-2024シーズンも同じような結果であれば、来年の夏はもっと動きがあるかもしれない。その場合、ペリカンズは真剣にウィリアムソンとの関係に疑問を持ち始めることだろう。

原文:30 teams in 30 days: Pelicans' hopes riding on Zion Williamson's health(抄訳)