彼はジムに残り、優秀な選手たちを見て、彼らを真似した。技術を学ぼうとバスケットボールの映像を見ては、ひっきりなしに練習した。そして、彼は競った。
4年のうちに、エイトンは彼のクラスで全国的に最も将来が期待される選手となった。ジョシュ・ジャクソンやハリー・ジャイルズ、ジェイソン・テイタムといったエリートクラスのタレントたちよりもっと才能のある選手と考えた者もいた。
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母がフェニックスに移住して一緒に住むまで、エイトンは誰も信頼しなかった。自身のアメリカ移住の手助けをした人たちでも、「最大の関心が僕を助けることなのか自分たちのためなのか」確信を持てなかったという。
母アンドレアのことは全面的に信頼している。アリゾナ大学を選んだ主な理由も、彼女の近くにとどまるためだ。そして母は、アリゾナ大学で彼の周りにいるコーチたちを信頼している。エイトンは「彼らの最大の関心が僕にあるのは分かっている」と述べた。
エイトンを初めてスカウトしたときのことを、ミラーは「私が見てきた25年で最高のビッグマンだ。本当に卓越したスキルレベルだからね」と述べた。
「彼とやるのは大変だよ。すごくクレバーだからね。それにスキルがある」。
3ポイントショットはまだ物にしていない。成功率はわずか29%だ。だが、ミラーは「私はすぐに彼がNBA選手としてストレッチ5になれると思う。彼のショットは美しいんだ」と述べた。
バトル4アトランティスで3日間に3試合をこなすすべてのチームがそうであるように、パデュー大学は3試合目のアリゾナ大学との試合に向けて準備時間がなく、数試合分の映像しかエイトンをチェックできなかった。
だから、マット・ペインターとコーチングスタッフが、パワーフォワードというよりガードのヴィンセント・エドワーズをマッチアップさせたのも理解できる。ペインターは『Sporting News』で「試合が始まっていろいろやらせようとし、エドワーズにいくつかのことをやらせようとした」と振り返った。
「だが、まったくうまくいかなかった。エイトンは6フィート5インチ(約196センチ)みたいに足を動かしたんだ」。
単純なことに聞こえるかもしれない。だが、7フィート1インチで250ポンドの選手が、半フィート低い選手のように足を動かして守備をすれば、相手にとってはグッと難しい試合になる。ペインターは「本当に良い選手だ」と述べた。
「彼は多彩で、私がこれまで見てきた中でベストだ」。
2018年のドラフト候補では、レアル・マドリーのルカ・ドンチッチ、デューク大学のマービン・バグリー、ミズーリ大学のマイケル・ポーターと全体1位指名のポストを競うとみられている。
常に激しく競わず、力を抜いたプレイをすることがあるとされるエイトンだが、『SN』に「高校時代は本当にプレイするのが好きじゃなかった」と述べた。
「退屈だったとは言わないけど、力を抜いたことは多かった。相手に合わせたレベルでプレイしたときもあった。僕はただ大学にたどりつこうとしていたんだ」。
アリゾナ大学に入学してから、エイトンは懸命に練習することや、それを競争に生かすことなど、いくつかの基礎を学ばなければならなかった。ミラーは「練習がいかに大事かを理解しなければいけなかったと思う」と振り返る。
「彼ほどの才能を持つ選手にとって、高校では日々モチベーションを保つのは大変だ。今は大学に入り、我々がすべての練習に準備を整えるように求めている。彼はそれを受け入れたよ」。
((3)につづく)