ウェンバンヤマ所属スパーズの見逃せない10試合|NBA 2023-2024シーズン

2023-08-20
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(NBA Getty Images)

NBAドラフト2023で全体1位指名されたビクター・ウェンバンヤマは、サンアントニオ・スパーズを新たな時代に導く。

NBAは8月17日(日本時間18日)、新シーズンのレギュラーシーズンの日程を発表した。2日前には、NBA初のインシーズン・トーナメントのグループプレイの日程も発表している。

19歳の怪物新人がテレビに登場する機会は事欠かないだろう。スパーズは新シーズンの19試合が全米中継される予定だ。

ここでは、ウェンバンヤマとスパーズの見逃せない10試合をまとめる。時間は日本時間。

インシーズン・トーナメント

スパーズはサクラメント・キングス、オクラホマシティ・サンダー、ミネソタ・ティンバーウルブズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズとグループCに振り分けられた。この4チームとの対戦のうち、3試合が全米中継される。これは、インシーズン・トーナメントではフェニックス・サンズと並ぶ最多だ。

インシーズン・トーナメントの最初のステージとなるグループプレイは、11月の火曜と金曜(現地)に行われる。インシーズン・トーナメントについてはこちら

ウルブズ戦(ホーム/11月11日午前9時30分)

同じフランス出身のルディ・ゴベアというリーグ有数の守備を誇るビッグマンとの対戦は、ウェンバンヤマにとってシーズン序盤の良い試練となる。

昨季プレイオフでファーストラウンド敗退に終わったウルブズがハングリーなのは間違いない。昨季オールスター初選出を果たした新進気鋭の3年目アンソニー・エドワーズは、この夏のアメリカ代表で、新シーズンのNBAでも相手にとって厄介な存在になることを示している。

そして、ウェンバンヤマが最もマッチアップする可能性が高いのは、攻撃面でリーグ有数のビッグマンであるカール・アンソニー・タウンズだ。


サンダー戦(ロード/11月15日午前9時30分)

2022年のドラフトで全体2位指名されたチェット・ホルムグレンは、ここまで印象的なところを見せている。右足のリスフラン関節損傷のために昨季を全休したことを考えればなおさらだ。

オールNBAガードのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーという本物のスーパースターを擁するサンダーは、ポストシーズンを狙える候補として妥当な存在だ。さらにホルムグレン、ジョシュ・ギディー、そして2年目の新星ジェイレン・ウィリアムズもいる。

しかし、スパーズの若きタレントも見くびってはいけない。激戦となるはずだ。


キングス戦(ホーム/11月18日午前9時30分)

ウルブズの強力なフロントコートコンビとの対戦から1週間後に、ウェンバンヤマは再びタフな相手と勝負することになる。キングスはかつてとは違う。さらに、堅実だった昨季のポストシーズンを経て、大きな期待に応えようと、キングスはさらにタフなチームとなっているはずだ。

昨季オールNBAチームに選出されたディアロン・フォックスとドマンタス・サボニスのコンビがけん引するキングスは、フリーエージェントでも大半を変えず、中心選手を保つことを選んだ。それにより、このシーズン序盤で団結力はさらに深まっているに違いない。


ウォリアーズ戦(ロード/11月25日午後12時)

近年4回の優勝を果たしているウォリアーズは、ウェスタン・カンファレンスのグループCの有力候補だろう。チェイス・センターでの一戦では、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンという経験豊富なビッグスリー、そして新たに加わったベテランポイントガードのクリス・ポールと対戦する。若いウェンバンヤマにとって学ぶ機会となるはずだ。カリーはウェンバンヤマを「『2K』でつくった選手みたいだ」と評している。

抜け目ないグリーンや、身体能力に優れるアンドリュー・ウィギンズは、ウェンバンヤマやジェレミー・ソーハンに多くの問題を引き起こすだろう。


レギュラーシーズン

マーベリックス戦(ホーム/10月26日午前10時30分)

もちろん、スターぞろいとなるこの開幕戦を逃すことはできない。スパーズがディビジョンのライバルであるダラス・マーベリックスを迎え撃つ一戦では、アリーナが満員となるだろう。ウェンバンヤマとスパーズが、MVP候補ルカ・ドンチッチとオールスター選出8回のカイリー・アービングを筆頭とするマーベリックスと対戦するのだ。

マーベリックスが2022年に西地区決勝まで勝ち進んだのは、遠い昔のようだ。しかし、現在のマーベリックスのロスターは、少し異なるものの変わらぬ十分な力を持つ。強く期待されながら不本意に終わった昨季への雪辱というモチベーションもあるだろう。

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ナゲッツ戦(ロード/11月27日午前10時)

開幕から1か月と少しでウェンバンヤマとスパーズがロードで対戦するのは、MVP受賞2回のニコラ・ヨキッチを擁する王者デンバー・ナゲッツだ。インシーズン・トーナメントのウォリアーズ戦の直後となる。ウェンバンヤマにとってはヨキッチやアーロン・ゴードンとの初対戦だ。また、NBAファイナルでの活躍で初のオールスター選出を目指すジャマール・マレーもいる。

シーズンのこの時点で、ウェンバンヤマについて最終的な評価を下すのは早すぎるだろう。とにかく彼にプレイさせるのみだ。


レイカーズ戦(ホーム/12月14日午前10時)

ウェンバンヤマが少し浮かれても仕方ない。相手はレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスを擁し、昨季の西地区決勝まで勝ち進んで周囲を驚かせた気骨あるロサンゼルス・レイカーズだ。

そして、ジェームズもスパーズの新人に魅了されているようで、「彼ほどの高さがありながら、コートに立てば流れるような優雅さを持つ選手は見たことがない」と話している。

「ドリブル、ポストからのステップバックジャンパー、ステップバックの3ポイントショット、キャッチ&シュートの3P、ブロックと、間違いなく世代を代表するタレントだ」


グリズリーズ戦(ロード/1月3日午前10時)

ウェンバンヤマにとっては、昨季の年間最優秀守備選手であるジャレン・ジャクソンJr.とのシーズン2回目の対戦となり得る。フィジカルの強さが勝負を決めるだろう。どちらがブロックで上回るか。


ジャ・モラントは開幕から25試合の出場停止処分を科されたが、この段階では復帰を果たしている予定。そのことが、同じディビジョンの2チームの対戦に、さらなる刺激を加えるはずだ。

グリズリーズはオフシーズンにマーカス・スマートやデリック・ローズを獲得。モラントやデズモンド・ベインとすでに相手にとってタフなバックコートに、ベテランのリーダーシップを加えている。


バックス戦(ホーム/1月5日午前9時30分)

MVP受賞2回のヤニス・アデトクンボは、ウェンバンヤマにバスケットボールの未来を見たと信じている。そのアデトクンボがウェンバンヤマを間近で見る機会は、これがシーズン2回目だ。

アデトクンボはウェンバンヤマのことを「素晴らしいよ」と話している。

「2045年にはみんなビクターのようになっていると思う。彼のスキルやショットの打ち方、動き方などね。彼は素晴らしいよ。彼がリーグをけん引するようになるのは時間の問題だ」

今のところはまだ、タイトルを目指す正統な候補バックスのリーダーであるアデトクンボの時代だ。


76ers戦(ロード/1月23日午前9時)

現在のフィラデルフィア・76ersは混乱している。だが、ウェンバンヤマにとって昨季MVPのジョエル・エンビードとの初対戦となるこの試合までには、それも片づいているはずだ。攻守両面で間違いなくNBAにおける最も支配的なビッグマンと対戦するこの一戦は、ウェンバンヤマにとって、キャリアで最もフィジカルな勝負となるかもしれない。

また、この試合はスパーズの東海岸遠征5連戦の締めくくりでもある。1月15日(現地)のアトランタ・ホークス戦を皮切りに、ボストン・セルティックス、シャーロット・ホーネッツ、ワシントン・ウィザーズと戦ってから、フィラデルフィアに向かうのだ。

そして、2月にはさらに厳しい任務が待っている。


レイカーズ戦(ロード/2月24日午後12時30分)

今季、スパーズ恒例の「ロデオ・ロード・トリップ」では、2月7日から27日まで(現地)の20日間で9試合が予定されている。ウェンバンヤマのコンディション管理が試されるのは確かだ。このレイカーズ戦は、その9試合のうちの7試合目。前夜に敵地でのキングス戦が予定されており、バック・トゥ・バック(2日連続試合)の2戦目でもある。

例年、この時期は1年目の選手が恐ろしい新人の壁にぶつかる。それはほとんど避けられない。スパーズのスタッフとウェンバンヤマがどのように対処して避けようとするのか、興味深いところだ。

原文:10 can't-miss Victor Wembanyama games in 2023-24(抄訳)