4月26日(日本時間27日)、ウィスコンシン州ミルウォーキーのファイサーブ・フォーラムで行われたイースタン・カンファレンスのプレイオフ・ファーストラウンド第5戦、マイアミ・ヒート対ミルウォーキー・バックスの一戦は、オーバータイムの末に128-126でヒートが勝利し、シリーズ4勝1敗とした。東地区第8シードのヒートは第1シードのバックスを沈め、準決勝進出を決めている。
2日前の第4戦で終盤の6分間に30-13と圧倒し、逆転勝利を収めたヒートは、この日も第3クォーター終了までに16点のビハインドを背負いながら、第4Qに挽回した。
第4Q残り27.8秒で2点差をつけられ、同18.1秒のジミー・バトラーの3ポイントショットが決まらなかったヒートは、同14秒にドリュー・ホリデーのフリースロー2本で4点差とされる。だが、残り8.4秒にゲイブ・ビンセントが3Pを沈めて1点差に詰め寄った。
第4Q残り2秒、ホリデーのFTが1本決まらず、2点差でポゼッションを得たヒートは、タイムアウト後にゲイブ・ビンセントのインバウンズパスから、バトラーがジャンプしながら受け取ってからのショットを決めてタイスコアとする。
オーバータイムに持ち込んだヒートは、バトラーのレイアップが外れたところをバム・アデバヨがプットバックダンク。先手を奪うことに成功すると、残り40.1秒にマックス・ストゥルースのFT2本で4点リードとする。
ヤニス・アデトクンボのレイアップで2点差とされ、残り9.1秒のビンセントの3Pが決まらなかったヒートだが、続くバックスのポゼッションでグレイソン・アレンがショットを放つ前にタイムアップ。第4Qとオーバータイムでフィールドゴール25本中5本成功にとどまったバックスを退け、ヒートがカンファレンス・セミファイナルに駒を進めた。
ヒート(4勝1敗)はバトラーが42得点、8リバウンド、ビンセントが22得点、6アシスト、アデバヨが20得点、10リバウンド、10アシスト、ケビン・ラブが15得点、12リバウンド、カイル・ラウリーが10得点を記録している。
オーバータイムに持ち込んだ第4Q最後のバトラーのショットについて、エリック・スポールストラ・ヘッドコーチは「様々な選手によるプレイのバリエーションを練習している」と話した。
「私は違うバージョンにするつもりだったが、彼は『いやオレにやらせてくれ』と言った。『いいけど、あのパスをうまくできなかったらどうするんだ』と聞いたら、彼は『やるよ。心配しないでくれ』と答えたんだ」
第4戦で56得点をあげたバトラーは、このシリーズで平均38.4得点をマークした。スポールストラHCは「勝利を目指す意思という点で、彼は必死であり、執拗で、のめり込むほどであり、時にはサイコティックでもあるんだ」と驚嘆している。
「彼はアリーナの全員にそれを感じさせる。だから、彼こそが我々であり、我々は彼なんだ。それが我々のやり方なんだよ」
一方、バックス(1勝4敗)はヤニス・アデトクンボが38得点、20リバウンド、クリス・ミドルトンが33得点、6リバウンド、ブルック・ロペスが18得点、10リバウンド、ドリュー・ホリデーが16得点、9リバウンド、6アシストをマークした。
ファーストラウンド敗退は失敗かと問われると、アデトクンボは「スポーツに失敗はない」と答えている。
「良い日もあれば、悪い日もある。成功できる日もあれば、そうじゃない日もある。自分の番の時もあれば、そうじゃない時もある。それがスポーツだ。いつも勝てるわけじゃない」
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第8シードが第1シードを下したのは、2012年のフィラデルフィア・76ers以来で6回目。ヒートはカンファレンス・セミファイナルで第5シードのニューヨーク・ニックスと対戦する。第1戦は4月30日(同5月1日)にニューヨーク州ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われる。