10月3日(日本時間4日)にバークレイズ・センター(ニューヨーク州ブルックリン)で行われたフィラデルフィア・76ersとのプレシーズン初戦で、ブルックリン・ネッツの渡邊雄太が今季プレシーズン戦デビューを飾った。
後半のスターティングメンバーとして途中出場し、約16分のプレイで10得点、4リバウンドを記録した渡邊が、試合後、日本メディアの囲み取材に応じた。以下、囲み会見での一問一答。
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「まずまずという感じです。もっとアピールできる部分はある」
――プレシーズン初戦をプレイしてどう感じたか。
渡邊:個人的にはもうちょっとやれたかなというのはあるんですけど、数字だけ見たらまずまずかな、と。ディフェンスの部分でもう少しやれても良かったんじゃないかなと思っています。
――シュートの手応え。
渡邊:フィールドゴール自体は確率は悪くなかったです。打つべきシュートは1本、コーナーで打てるところをドライブしてターンオーバーになったのは反省点ですね。ただ、少ない(ボール)タッチのなかで、オフェンスに関してはわりと効率的だったんじゃないかなとは思います。
――長めの出場時間で実力は発揮できたか。
渡邊:まずまずという感じです。もっとアピールできる部分は正直、あるかなと思っています。あとプレシーズンあと3戦ですけど、今日の反省点とよくできたところをしっかりと見返して、次の試合に繋げないといけないなと思っています。
――課題に挙げていた3ポイントショットを1本決めた。
渡邊:ああいうオープンのシュートを確実に決めていけるかどうかが、この先このチームで、なおかつこのNBAという世界でより長くやっていくために絶対に必要なこと。2本目も決めたかったですね。ああいうシュートを躊躇なく打って、しっかり決め切れる力っていうのがこれから求められてくるかなと思います。
――ディフェンスも全体に良かったように見えたが、反省点とはどのあたりか。
渡邊:基本的にネッツは『ミドル(エリア)に行かせてはいけない』という『ノー・ミドル』なんですよ。そこが(昨季まで所属していたトロント)ラプターズとの大きな違いですね。ラプターズは選手によって右に行かすか、左に行かすかっていうのを分けるんですけど、ネッツのディフェンスは『ノー・ミドル』を徹底しています。ちょっとミドルに行かれたシーンが何回かあったので、そこは反省点ですね。
――新しいチームでまだ戦術や他の選手との噛み合いが難しいように見えたが。
渡邊:まあ、それはプレシーズンなので。正直、スタート(試合の出足)も少しグダグダしてしまった部分があります。練習や試合をもっと重ねていけば、連携の部分は間違いなく良くなっていくと思っています。もっとドライブに対して合わせてのカッティングだったりとか、オープンスペースを見つけて、そこにしっかりとポジションをとって3Pを決めたりとか、そういう部分をもっとやれると思うので。次の試合もまたそういうところを意識してやっていけたらと思います。
――ネッツで初の実戦だったが、緊張感は。
渡邊:緊張はしますね、やっぱり。もう5年目ですけど、何回やってもこのプレシーズンの入り出しは、特にここで結果を残さないとこの先はないという状況のなかで、それは緊張するなというほうが絶対に無理だと思っています。それはそれで自分のなかでしっかり受け入れて、どれだけこの状況を楽しめるかだといつも思っています。不安だったり緊張だったりは当然あるんですけど、それを含めて、また自分が成長しなきゃいけないひとつの部分としてやっていけたらと思っています。
――今日は出場後すぐにシュートを決めて、すごく良いスタートだったのでは。
渡邊:まず1本目が速攻からの簡単なレイアップでした。ああいう形で点が取れると自分のなかでもリズムが掴めてきます。1対1から難しい点の取り方というのはどうしても得意ではないので、速攻だったりとか、味方に対しての合わせだったりとか、簡単なシュートをいかに見つけるかっていうのが特にこのチームでは絶対大事になってきます。今日、速攻からのレイアップが2本ありましたけど、ああいうのをどんどん出していけたらなと思っています。
――今日、出番は後半からという話だったのか。
渡邊:試合前に今日はチームを2つに分ける、前半組と後半組に分けると言われました。前半は出ないのはわかってましたし、後半はスタートで出れるとは思ってなかったんですけど、スタートで出してもらえてありがたかったです。
――前半はベンチで見ながら何を考えていたのか。
渡邊:いつもそうなんですけど、自分が出たときに何をしなければいけないのかなというのを常に意識しながら見るようにしています。特に新しいチームなので、今までのチームと決まりごととかも違うなかで、味方がいいプレイをしたら自分もああしなきゃいけないなとか、味方のミスがあったら、自分が出た場合は、自分はどうしてもミスができない立場の人間なので、ああいう部分で簡単なミスを犯してはいけないなとか、そういうところを意識しながら見るようにしてました。
――練習ではケビン・デュラントとマッチアップしているが、収穫は。
渡邊:基本的にずっとKDとマッチアップなので、正直、ディフェンスは評価されていないと思っています(笑)。ぼっこぼこにされているんで(笑)。本当にすごくいい経験をさせてもらっているなと思っています。したくてもできない経験を自分がさせてもらっているので、チームメイトですけど、練習で彼の攻略法をなんとか見つけたいと思っています(笑)
――デュラントを抑えられたら怖いものはないのでは。
渡邊:彼を抑えられたら全員を抑えられると思います(笑)
――ゲーム中、肘打ちを浴びるシーンがあったが大丈夫か。
渡邊:問題ないです。全然大丈夫です。しっかり肘をやられましたけど、あれくらいは全然大丈夫です。