5月7日(日本時間8日)、ペンシルバニア州フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで行われたイースタン・カンファレンス・セミファイナル第4戦、ボストン・セルティックス対フィラデルフィア・76ersの一戦は、オーバータイムの末に116-115で76ersが勝利し、シリーズ2勝2敗とした。
76ersは第2戦と第3戦で苦しんだジェームズ・ハーデンが活躍。前半だけで3本の3ポイントショット成功を含む21得点をあげる。ジョエル・エンビードも19得点、11リバウンドを記録し、フィールドゴール成功率38.3%にとどまったセルティックスに9点差をつける。
第3クォーター残り1分37秒で15点リードとした76ersだが、9点差で迎えた第4Qに追い上げを許す。中盤の1分半に連続3Pやジェイソン・テイタムの得点で8点差からタイスコアにされ、さらにアル・ホーフォードのダンクで逆転された。
第4Q残り2分4秒に5点差とされた76ersだが、同1分50秒のハーデンのショット、同1分6秒のPJ・タッカーの3点プレイで追いつく。マーカス・スマートのフリースロー2本を許したが、同16.4秒にハーデンのフローターで再びタイスコアとし、オーバータイムに持ち込んだ。
1点を追っていた残り1分49秒、76ersはエンビードが得点し、さらにスマートにファウルされたとアピールするも、判定はチャージング。76ersはチャレンジを請求するが、判定は覆られない。
だが、76ersは残り56秒にエンビードが2本のFTを沈めると、同38.1秒にテイタムの3Pを許したが、同19秒にエンビードのアシストからハーデンが3Pで再逆転。タイムアウトをとらずに攻めたセルティックスの最後の3Pが、成功するもブザーに間に合わず、76ersが競り勝った。
76ers(2勝2敗)はハーデンが42得点、8リバウンド、9アシスト、4スティール、エンビードが34得点、13リバウンド、タイリース・マクシーが14得点、8リバウンドを記録している。
ハーデンは「とにかく勝ちたいんだ」と話した。
「今日は僕らにとって生き残るか死ぬかの試合だった」
この日、ハーデンはミシガンステイト大学での銃乱射事件の被害者で友人のジョン・ハオさんをアリーナに招待していた。試合後、試合で履いたシューズにサインしてハオさんにプレゼントしたハーデンは、「彼は強い。すごくよく回復している」と述べている。
「彼にあの光を、彼にふさわしい笑顔を与えることが自分の仕事だと思った。今日は彼が笑える日のひとつになってくれたらいいね」
一方のセルティックス(2勝2敗)は、テイタムが24得点、18リバウンド、6アシスト、4ブロック、ジェイレン・ブラウンが23得点、5アシスト、スマートが21得点、7アシスト、マルコム・ブログドンが19得点、8リバウンド、デリック・ホワイトが12得点、ホーフォードが10得点、7リバウンド、5ブロックをマークした。
ハーデンの決勝3Pの場面でエンビードにダブルチームにいき、ハーデンのマークを離れたブラウンは、「間違ったタイミングでのギャンブルで、ハーデンにビッグショットを決められた」と話している。
「あれは僕のせいだ。全責任を負うよ」
第4QにFG試投3本、オーバータイムでは試投なしだったブラウンは、「もう少しボールを要求しなければいけないと思う」と述べた。
「ボールを持った時は良いことができたと思う。僕らの攻撃はOKだったと思うんだ。試合を通じて素晴らしいかたちで打てた。ただとにかく及ばなかったんだ」
第5戦は9日(同10日)、マサチューセッツ州ボストンのTDガーデンで行われる。