2週間足らず前、ケビン・デュラントとカイリー・アービングがともにブルックリン・ネッツの一員だった。今、彼らはそれぞれ新たな球団で新しいチャプターを始めている。
ネッツは3日間でアービングをダラス・マーベリックスに、デュラントをフェニックス・サンズにトレードした。かつて誇った「ビッグスリー」、つまりアービング、デュラント、そしてジェームズ・ハーデンのトリオは完全に解体されている。ネッツの主力タレントの急速な解体は、NBAの世界を驚かせた。そしてネッツのファンは、なぜ、どのようにしてこうなったのかを不思議に思っている。
2月16日(日本時間17日)、ネッツのロッカールーム内で何が起きていたのか、デュラントが自らの考えを明かした。デュラントはサンズ入団会見で、アービングの退団が自身とチームに大きな打撃となったと話している。
デュラントは「(始めたことを)終わらせられずに怒っていた」と述べた。
「僕たちは良い時期もあったと思う。ようやく、自分たちがずっと望んできた文化をつくり上げていた。試合のたびに僕たちはケミストリーを築いていっていたと思う」
デュラントは「カイリーや彼と球団との状況に何があるのか知らなかった」と、アービングがマーベリックスに向かう前にネッツ退団を望んでいたことを知らなかったと話している。
「本当に、コート上で自分たちがやっていたことだけに集中していたんだ。あれはチームにとって痛手だった。自分たちのアイデンティティーがなくなってしまったんだ」
「僕たちがやることの中で彼はとても大きな一部だった。殿堂入りする選手だ。とても偉大な選手であり、コート上でなんでもできる。僕らはそれに頼っていた。だから、彼がいなくなって、僕らは明確なアイデンティティーを失ってしまったんだ。だから僕にとって受け入れがたいことだった」
アービング退団でデュラントが後に続くのは不可避だったようだ。だが、ネッツでの約4年間を振り返った時、デュラントは感傷的なところものぞかせた。
『ESPN』のニック・フリーデル記者がネッツでの日々の総括を求めると、居合わせたサンズのファンたちからはブーイングが寄せられた。だが、デュラントの心に触れたようだ。
デュラントは「たくさん浮き沈みがあったけど、頑張りぶりは好きだった」と話した。
「ブルックリンのみんなもそうだった。だから、あそこでファミリーを築けたんだ。ずっと僕の旅路の一部だよ」
デュラントは「優勝に関しては、望んでいたことを成し遂げられなかった」と続けている。
「でも、何を報じられようと、チームメイトに何があろうと、全員が毎日最大限に頑張った。あのジムにいた全員が歯を食いしばって頑張ったんだ。だから、僕は彼らが大好きだよ。そのことを話すと感情的になる。キャリアで特別な4年だったからだ。アキレス腱(の負傷からの復帰だったこと)で、すごく助けてもらった」
心のこもったデュラントの回答には、一部が質問にブーイングを浴びせた観客からも拍手が寄せられた。
デュラントは「ひどい結果になってしまったところもあったけど、結局のところ僕はあの頑張りが好きなんだ。僕らみんながブルックリンでのあの頑張りが好きだった」と述べている。
「僕は彼らの今後の活躍を願っているよ。彼らには明るい未来がある」
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デュラントはこれからフェニックスで、ネッツでの4年間で手にすることができなかった優勝リングを目指す。
原文:Kevin Durant says Kyrie Irving trade was 'tough to stomach' in first press conference with Suns(抄訳)