日本時間9月27日(日)、タイ・ルンピニースタジアムで開催される『ONE Friday Fights 81』(ワン・フライデーファイト81)にて、K-1史上初の3階級制覇王者・武尊(たける)が、スーパーレック戦以来の再起戦に挑む。日本国内ではU-NEXTで、9月27日(日)に21:15からライブ配信される。
ムエタイ、そして立ち技格闘技の聖地のひとつである「ルンピニースタジアム」で、K-1史上初の3階級制覇王者であり、現ISKA世界ライト級王者の武尊が、『ONE Championship』での2戦目に挑む。
武尊は今年の1月、アジア最大の格闘技プロモーションである『ONE』初参戦を果たし、そのデビュー戦では、当初予定されていた対戦相手のロッタン・ジットムアンノンから、スーパーレック・キアトモー9に変更されるも、世界挑戦の第一歩として注目の一戦となった。
スーパーレックとの対戦では、5Rにわたる死闘の末、武尊は3-0の判定で惜しくも敗れた。ONEの王者であるスーパーレックをあと一歩のところまで追い詰めるも、そのタフネスぶりと強烈なローキックに苦しめられ、敗戦直後に「これ以上はもう僕は体を作れません」と涙ながらに語り、引退を示唆した。
後日、武尊はこの試合で膝を骨折したことを明かし、「初めてローキックで意識が飛びそうになった」と、自身の膝を破壊したスーパーレックのローキックの威力がどれほど強烈だったかを振り返っている。日本キックシーンを代表する武尊が満を持して世界の舞台に立ったものの、その武尊をもってしても世界トップレベルの壁は、想像以上に高かったと思わされる試合内容だった。
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それだけに『THE MATCH 2022』での那須川天心戦時よりも心身ともに大きなダメージを受けた武尊だったが、現役続行を選択。そして、ONEデビュー戦の敗戦から約8か月を経て、ついに待望のONE2戦目が決定した。
当初、武尊の対戦相手はブラック・パンサーだったが、負傷により欠場。前回に続き、今回も対戦相手が変更となった。代わって、ミャンマー出身で若干19歳の新鋭タン・ジンが武尊と対戦する。
タン・ジンは今年2月にONEにデビューを果たし、2連続KO勝利を収めている勢いのある若手選手だ。これまでONEではムエタイルールで戦ってきたタン・ジンだが、今回は初のキックボクシングルールに臨む。タン・ジンは、ミャンマーの国技である『ラウェイ』をバックボーンに持ち、特にその闘志あふれる攻撃的なパンチを得意としている。若さと勢いを武器に、日本のスター・武尊に挑む姿が期待される。
一方、武尊にとってもこの試合は引退危機を乗り越えての再起の一戦。相手が自身同様に攻撃的なスタイルのファイターであるため、お互い噛み合う激しい打ち合いになることが予想されるだろう。
対戦相手が変更になったものの、この試合の重要度は依然として高い。武尊にとって、今回の試合で圧倒的な勝利を収めることが求められるだろう。そして、ファンが待ち望んでいるロッタン・ジットムアンノンとの対戦実現にも期待が高まる。
圧倒的なパフォーマンスを見せることで、武尊が再び世界のトップ戦線に名を連ね、ロッタン戦が実現すれば、さらなる注目を集めることは間違いない。
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武尊vsタン・ジン:勝敗予想
注目の武尊『ONE Championship』第2戦目が迫ってきた。対戦相手は、ミャンマーの国技であるラウェイをバックボーンに持ち、ONEではデビューから2連続KO勝利を飾っている若干19歳のタン・ジン。勢いに乗る若手との対決だが、武尊の今後を左右するだけに見逃せない一戦だ。
この試合の気になる勝敗予想だが、結論として、武尊がKO勝利すると予想する。
今回の試合はキックボクシングルールで行われるため、これまでK-1で数々のタイトルを獲得し、キックルールで豊富な経験を持つ武尊にとっては有利な条件だ。武尊はこのルールであればいつも通りの強みを存分に発揮できるだろう。
一方、対するジンはこれまでONEでオープンフィンガーグローブを使ったムエタイルールでの試合に出場しており、通常のグローブを使用し、なおかつ肘と投げ技が使えないキックボクシングルールで公式戦を戦うのは今回が初と見られる。そのため、武尊の高い経験値が、この試合で大きな差を生む可能性が高い。
しかし、タン・ジンは若さと勢いを武器に、2連続KO勝利を挙げていることから、並外れた攻撃力と闘志を持っている。武尊がタン・ジンの勢いに呑まれ、試合のペースをコントロールできなくなれば、予想外の展開になる可能性も十分にある。また両者アグレッシブなファイトスタイルだけに一発で試合が終わる可能性も否定できない。
最終的には、武尊の冷静な試合運びと経験が勝敗を左右すると見られるが、ジンの勢いも無視できない要素だ。両者がどのような戦術を持ち込むか、試合当日まで予断を許さない展開が予想される。