A.J.マッキーとは?戦績・プロフィール|RIZIN vs Bellator対抗戦『RIZIN.40』特集

2022-12-26
読了時間 約4分
(Bellator MMA)

MMA業界で存在感を増す『Bellator(ベラトール)MMA』の生え抜き猛者A.J.マッキー(米国)が、大晦日『RIZIN.40』の「RIZIN vs. Bellator全面対抗戦」の大将戦でホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/日本)と激突する。

さらなる進化が期待されるMMA界のトップスターについて知っておくべきことを、本誌格闘技エキスパート、ダニエル・ヤノフスキー(Daniel Yanofsky)記者が紹介する。

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A.J.マッキーは現代の総合格闘技界のなかでも、最も観客を沸かすことができる選手のひとりだ。『Bellator』の元フェザー級王者として確固たる地位を築いている。同団体の申し子としてデビューし、27歳にしてすでに史上最長の18連勝記録を保持している。またフェザー級では最多となる7回の一本勝ちも達成している。

Bellator内にとどまらず、マッキーはMMA業界を代表する存在になり得る逸材なのである。

マッキーは12月31日に日本で行われる「Bellator vs. RIZIN全面対抗戦」に出場し、『RIZIN』現ライト級チャンピオンであるホベルト・サトシ・ソウザと対戦する。この注目の一戦に勝利し、最高の形でこの1年を終えることはできるだろうか。マッキーは10月26日に日本で行われた合同記者会見で、少年時代から憧れを抱いていた日本の地で戦うことの意義や価値について熱弁をふるった。

「私は子どもの頃にK-1 やGLORYを観て以来、ずっと日本に来て試合をするのが夢でした。今ここにいられることを、大変嬉しく思います。私の全力を尽くし、ファンが観たいと願っているはずのアクションに満ちた偉大なショーを実現したいと思います。私個人にとっては、今ここにいられることだけで、すでに信じられないほどの幸運です。だからこそ、ファンの皆さんに楽しんでもらえる偉大なショーを実現したいのです」とマッキーは述べた。

マッキーの現在のキャリアを築き上げるまでの道のり、そして、それを形成することに至る家族、生い立ちは以下の通りだ。 

A.J.マッキーの戦績と経歴:Bellator生え抜きのトップスター

マッキーは2015年に20歳でBellatorでプロデビューを果たした生え抜きだ。10代の頃から磨いてきた、その卓越した打撃力とレスリング技術で瞬く間にランキングを駆け上った。

2019年にはBellatorフェザー級ワールドグランプリに出場した。まずジョージ・カラカニヤンをKOし、続く試合ではデレック・カンポスからは腕ひしぎ三角固めで一本勝ちを収めた。このカンボス戦でマッキーは左ひざ靱帯断裂の大ケガを負ったが、それにもかかわらずトーナメントから撤退しなかった。

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折しも、この年は新型コロナウイルスのパンデミックがありとあらゆるスポーツを休止に追い込んだが、時間が必要なマッキーにとっては幸運だった。翌2020年11月20日、数か月間の休止期間を経て、故障から回復したマッキーは元Bellator世界バンタム級王者のダリオン・コールドウェルに1本勝ちを収めた。

2021年7月の『Bellator 263』で行われたトーナメント決勝戦において、Bellator世界フェザー級タイトルマッチで王者パトリシオ・"ピットブル"・フレイレをもギロチンチョークで下し、トーナメント優勝及びBellatorフェザー級王座を獲得した。そのときの賞金は100万ドル(約1億3500万円 ※12月19日のドル円レート、以下同)だった。なお、パトリシオ・ピットブルは再戦条項権利を行使し、2022年4月の『Bellator 277』でマッキーと再戦し、3-0判定勝ちでタイトルを奪還。マッキーのデビュー以来の連勝記録が18で止まった。

マッキーはその後、ライト級に階級を上げ、10月にはスパイク・カーライルから3-0判定勝ち。近づいてよし、離れてよしのトータルファイターとしての実力を改めて示した。今後はウスマン・ヌルマゴメドフが持つBellator世界ライト級タイトル挑戦を目指すことになるが、それにはまず、大晦日でRIZINの大将ホベルト・サトシ・ソウザを倒す必要がありそうだ。

A.J. マッキーの父親:K-1にも参戦したジャーニーマン

マッキーの父親、アントニオ・マッキーもまた格闘家だった。1999年にプロデビューを果たし、数多くの団体(キング・オブ・ザ・ケイジ、IFC、K-1、ワールドシリーズ・オブ・ファイティング、UFC、Bellator)に参戦した。

アントニオの戦績は30勝6敗2分けである。最後の試合は2019年のことだった。 『Bellator 228』においてウィリアム・シュリヤパイから勝利を挙げたこの試合はアントニオにとって、大きな意味を持った。息子マッキーと同じイベントで戦ったからだ。しかも父子ともにノックアウト勝ちを飾ったのだ。ボクシング同様、MMA業界でも親から手ほどきを受けて成功したファイターは多いが、同じイベントでともに試合に勝った親子はマッキー親子くらいなものだろう。

A.J. マッキーの純資産

スポーツ専門メディア『Media Referee』によると、マッキーの純資産は約200万ドル(約2億7000万円)とされている。

ほかのファイターと比較するならば、パトリシオ・ピットブルの資産は約100万ドル(約1億3500万円)、アレクサンダー・ボルカノフスキーが約200万ドル(約2億7000万円)、イスラエル・アデサンヤが約400万ドル(約5億4000万円)とされる。

A.J. マッキーのソーシャルメディア上での影響力

マッキーはMMA業界のなかでも活発にソーシャルメディアを利用するファイターのひとりだ。Instagramは12万5000人を超え、Facebookのフォロワーは7万2000人、Twitterは8000人を数える。

A.J. マッキーのプロフィール・戦績

  • リングネーム:A.J. マッキー(A.J. McKee)
  • 本名:アントニオ・デ・カルロ・マッキー・ジュニア(Antonio De Carlo McKee Jr.)
  • 出身地:米国カリフォルニア州ロングビーチ
  • 生年月日:1995年4月7日(27歳)
  • 身長: 178cm
  • 体重: 70.3kg(ライト級)
  • 所属: Team Bodyshop MMA
  • MMA総戦績:19勝1敗
  • MMAタイトル歴:
    • Bellatorフェザー級ワールドグランプリ優勝
    • 第9代Bellator世界フェザー級王座

原文:Who is A.J. McKee? Record, bio, net worth of MMA star and former Bellator champion
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部


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