大谷翔平が生み出したMLBの新たなマイルストーン『50-50』クラブのメンバーは?

2024-09-23
読了時間 約3分
(AP Photo)

大谷翔平はこれ以上ない最高の形で『50-50』クラブという新たな称号を生み出した。

現地時間9月19日(木)のマーリンズ戦、大谷は6打数6安打(3ホーマー)10打点2盗塁という歴史的なパフォーマンスでMLBの新たなマイルストーンを樹立した。

ロサンゼルス・ドジャースにとってMLB制覇という最高の結末を迎えるか、失意のシーズンに終わるかはこの先のポストシーズン次第だが、少なくとも10年7億ドル(約1008億円、1ドル=144円換算)という超大型契約でドジャースに加わった大谷の1年目は、その期待に充分応える一年だったと言えるはずだ。

大谷は今季、けが人が続出したドジャースにありながら本塁打、打点で自己ベストを更新し、MLBでも最も結果を残した選手の一人となった。大谷自身が肘の手術から回復を遂げている途中のシーズンでありながら、コンディションを維持し、プレーし続けたことは特筆すべきだろう。

ここでは、『50-50』という数字がMLBの歴史の中でどれだけ傑出した記録なのかを見ていく。

MLBの『50-50』クラブとは?

大谷は『50-50』クラブの史上最初のメンバーだ。MLBでは過去、1シーズンに50本塁打50盗塁を記録した選手はいない。『46-46』を記録した時点ですでにMLBの歴史の中でも大谷に肩を並べるものはなくなっており、そこから先は前人未到の領域となっていった。

大谷が『50-50』を達成する以前から、MLBには40本塁打40盗塁を記録した『40-40』クラブに5名のメンバーが名を連ねている。だが、今となってはそのいずれも大谷の数字には遠く及ばない。

例えば1998年のアレックス・ロドリゲス(当時シアトル・マリナーズ)は46盗塁をマークしたが、ホームランは42本にとどまり、50本塁打には8本も及ばなかった。2006年のアルフォンソ・ソリアーノ(当時ワシントン・ナショナルズ)は46本塁打を打ったが盗塁は41個、2023年のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)も73盗塁と飛び抜けた数字を残したがホームランは41本、いずれも『50-50』には程遠い数字だった。

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大谷翔平の今季の成績

試合数 打率 本塁打数 打点 盗塁 出塁率 OPS
154 .301 53 123 55 .384 1.023

今季の大谷の数字、53本塁打、55盗塁、123打点は全てキャリアハイの数字だ。打率、出塁率、OPS(On-base plus slugging、出塁率+長打率)は昨シーズン、自己ベストを達成している。

盗塁に関して言えば、大谷の2023年までのベストは26盗塁(2021年)、積極的な走塁は今シーズンの大谷の新たな武器となった。昨シーズン、投手のピックオフが制限され、走者に有利になった時でも、大谷の盗塁数は135試合で20個にとどまっていた。

MLBの『40-40』クラブのメンバーは?

1シーズンに40本塁打40盗塁を達成した『40-40』クラブのメンバーは、大谷を含め6人しかいない。

選手 チーム シーズン 本塁打 盗塁
大谷翔平 ドジャース 2024 53 55
ロナルド・アクーニャJr. ブレーブス 2023 41 73
アルフォンソ・ソリアーノ ナショナルズ 2006 46 41
アレックス・ロドリゲス マリナーズ 1998 42 46
バリー・ボンズ ジャイアンツ 1996 42 40
ホセ・カンセコ アスレチックス 1988 42 40

大谷以外の5人の記録を見ても、『50-50』に迫る数字を残した選手はいない。

『40-40』クラブのメンバーの中でも、本塁打、盗塁のいずれかで50以上の数字を残したのは、73盗塁を記録したロナルド・アクーニャJr.一人しかいない。だが、彼のホームラン数は41本、50ホーマーには程遠かった。ホームランで最も50本に近づいたのは2006年のソリアーノで46本、だが盗塁数は41個だった。

大谷はすでに『50-50』を超えて、『53-55』まで到達、1試合ごとにMLBの歴史を塗り替え続けている。

※大谷の成績は日本時間9/25時点。

※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二(スポーティングニュース日本版)