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【2024年版】歴代日本人メジャーリーガー一覧|野茂英雄、イチロー、大谷翔平…MLB挑戦の歴史まとめ

2024-08-31
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(Jiji Press)

日本のプロ野球選手が初めて海を渡り、アメリカのメジャーリーグベースボールに挑戦したのは、1964年の村上雅則(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が初めてだった。

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1990年代には野茂英雄(ロサンゼルス・ドジャース)が大活躍を見せ、2000年代に入ると佐々木主浩、イチロー、松井秀喜といった日本のトッププレイヤーたちが続々とメジャーに挑戦する時代になった。その後も松坂大輔や上原浩治、ダルビッシュ有、田中将大らがメジャーで結果を残すと、近年では大谷翔平が二刀流で大成功を収めている。

ここでは、歴代日本人メジャーリーガーを一覧でまとめるとともに、その歴史について振り返る。

歴代日本人メジャーリーガー一覧

移籍年 選手名 守備 球団
1964年 村上雅則 投手 サンフランシスコ・ジャイアンツ
1995年 野茂英雄 投手 ロサンゼルス・ドジャース
1996年 マック鈴木 投手 シアトル・マリナーズ
1997年 長谷川滋利 投手 アナハイム・エンゼルス
1997年 柏田貴史 投手 ニューヨーク・メッツ
1997年 伊良部秀輝 投手 ニューヨーク・ヤンキース
1998年 吉井理人 投手 ニューヨーク・メッツ
1999年 木田優夫 投手 デトロイト・タイガース
1999年 大家友和 投手 ボストン・レッドソックス
2000年 佐々木主浩 投手 シアトル・マリナーズ
2001年 イチロー 外野手 シアトル・マリナーズ
2001年 新庄剛志 外野手 ニューヨーク・メッツ
2002年 野村貴仁 投手 ミルウォーキー・ブリュワーズ
2002年 小宮山悟 投手 ニューヨーク・メッツ
2002年 石井一久 投手 ロサンゼルス・ドジャース
2002年 田口壮 外野手 セントルイス・カージナルス
2003年 松井秀喜 外野手 ニューヨーク・ヤンキース
2003年* マイケル中村 投手 ミネソタ・ツインズ
2004年 松井稼頭央 内野手 ニューヨーク・メッツ
2004年 大塚昌則 投手 サンディエゴ・パドレス
2004年 高津臣吾 投手 シカゴ・ホワイトソックス
2004年 多田野数人 投手 クリーブランド・インディアンス
2005年 井口資仁 内野手 シカゴ・ホワイトソックス
2005年 藪恵壹 投手 オークランド・アスレチックス
2005年 中村紀洋 内野手 ロサンゼルス・ドジャース
2006年 城島健司 捕手 シアトル・マリナーズ
2006年 斎藤隆 投手 ロサンゼルス・ドジャース
2007年 岩村明憲 内野手 タンパベイ・デビルレイズ
2007年 岡島秀樹 投手 ボストン・レッドソックス
2007年 松坂大輔 投手 ボストン・レッドソックス
2007年 井川慶 投手 ニューヨーク・ヤンキース
2007年 桑田真澄 投手 ピッツバーグ・パイレーツ
2008年 福留孝介 外野手 シカゴ・カブス
2008年 福盛和男 投手 テキサス・レンジャーズ
2008年 小林雅英 投手 クリーブランド・インディアンス
2008年 薮田安彦 投手 カンザスシティ・ロイヤルズ
2008年 黒田博樹 投手 ロサンゼルス・ドジャース
2009年 上原浩治 投手 ボルチモア・オリオールズ
2009年 川上憲伸 投手 アトランタ・ブレーブス
2009年 高橋健 投手 ニューヨーク・メッツ
2009年 田澤純一 投手 ボストン・レッドソックス
2010年 高橋尚成 投手 ニューヨーク・メッツ
2010年 五十嵐亮太 投手 ニューヨーク・メッツ
2011年 西岡剛 内野手 ミネソタ・ツインズ
2011年 建山義紀 投手 テキサス・レンジャーズ
2012年 ダルビッシュ有 投手 テキサス・レンジャーズ
2012年 青木宣親 外野手 ミルウォーキー・ブリュワーズ
2012年 川崎宗則 内野手 シアトル・マリナーズ
2012年 岩隈久志 投手 シアトル・マリナーズ
2012年 和田毅 投手 ボルチモア・オリオールズ
2013年 藤川球児 投手 シカゴ・カブス
2013年 田中賢介 内野手 サンフランシスコ・ジャイアンツ
2014年 田中将大 投手 ニューヨーク・ヤンキース
2015年 村田透 投手 クリーブランド・インディアンス
2016年 前田健太 投手 ロサンゼルス・ドジャース
2018年 大谷翔平 投手/
指名打者
ロサンゼルス・エンゼルス
2018年 平野佳寿 投手 アリゾナ・ダイヤモンドバックス
2018年 牧田和久 投手 サンディエゴ・パドレス
2019年 菊池雄星 投手 シアトル・マリナーズ
2020年 秋山翔吾 外野手 シンシナティ・レッズ
2020年 筒香嘉智 外野手 タンパベイ・レイズ
2020年 山口俊 投手 トロント・ブルージェイズ
2021年 澤村拓一 投手 ボストン・レッドソックス
2021年 有原航平 投手 テキサス・レンジャーズ
2022年 鈴木誠也 外野手 シカゴ・カブス
2022年* 加藤豪将 内野手 トロント・ブルージェイズ
2023年 吉田正尚 外野手 ボストン・レッドソックス
2023年 千賀滉大 投手 ニューヨーク・メッツ
2023年 藤浪晋太郎 投手 オークランド・アスレチックス
2024年 山本由伸 投手 ロサンゼルス・ドジャース
2024年 今永昇太 投手 シカゴ・カブス
2024年 松井裕樹 投手 サンディエゴ・パドレス
2024年 上沢直之 投手 ボストン・レッドソックス

※MLB在籍時に日本国籍を有していると推定される選手を記載。球団はMLB移籍当初の所属。太字は2024年シーズン中のMLB在籍選手。*付きのマイケル中村、加藤豪将はメジャーデビュー年。

日本人・日本出身選手のMLB挑戦の歴史

①第1号は村上、近代以降のパイオニアは野茂

(Jiji Press)

日本人メジャーリーガーの第1号は、マッシー・ムラカミこと村上雅則だ。1964年当時、プロ入り2年目だった村上は、南海ホークスからサンフランシスコ・ジャイアンツへ留学し、その年の後半にメジャー昇格を果たした。2年間で通算54試合(89.1回)に登板し、5勝1敗、防御率3.41、100奪三振の好成績を残した。村上は、日本人としてだけでなくアジア人としても初のメジャーリーガーとなった。

村上から30年の時を経て、1995年、史上2人目の日本人メジャーリーガーとなったのが野茂英雄(ロサンゼルス・ドジャース)だ。身体を大きく捻って投げる『トルネード投法』を武器に奪三振を量産。MLB移籍1年目にオールスター出場を果たしてシーズン後に新人王に輝くと、MLBキャリアを通じて2度のノーヒットノーランを達成する大活躍を見せた。こうした活躍と後進のMLB挑戦に多大な影響を与えたことから、『日本人メジャーリーガーのパイオニア』と呼ばれることになる。

1990年代後半には、野茂に続いてNPBから長谷川滋利や伊良部秀輝、吉井理人、木田優夫らが次々と海を渡った。1996年にはマック鈴木が、日本のプロ野球を経ずにメジャーリーガーとなった最初の選手となった。

②イチロー、佐々木主浩らが活躍した2000年代

2000年代に入ると、日本を代表するトッププレイヤーたちが続々とメジャーリーグに挑戦する時代となった。

2000年には、横浜ベイスターズからシアトル・マリナーズへ移籍した『ハマの大魔神』こと佐々木主浩がMLBデビューを果たした。日本時代と同様クローザーとして活躍し、野茂以来となる日本人2人目の新人王を受賞。米国でも"DAIMAJIN"(ダイマジン)の愛称で親しまれた。

翌2001年には、オリックス・ブルーウェーブからマリナーズへ移籍したイチローがMLBに活躍の舞台を移す。ポスティングシステムでの移籍は日本人初で、野手としても初の日本人メジャーリーガーとなった。1年目に新人王、首位打者、盗塁王、MVPに輝いたイチローは、そこから10年連続200安打を達成。2004年にはMLBのシーズン最多記録となる262安打を放ち、2016年にはメジャー通算3000安打を達成するなど、数々の金字塔を打ち立てた。

2003年には、読売ジャイアンツ(巨人)の顔であった松井秀喜がニューヨーク・ヤンキースでMLBデビューする。メジャーでも勝負強い打撃と長打力を武器に活躍し、米国でも日本時代と同様に"GODZILLA"(ゴジラ)の愛称で親しまれた。2009年にはアジア人として初めてワールドシリーズMVPを受賞した。

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2007年には、ポスティングシステムで西武ライオンズからボストン・レッドソックスへ移籍した『平成の怪物』松坂大輔がMLBのマウンドに立った。譲渡金5111万1111ドル11セント(当時約60億8400万円)という大型契約での移籍となった松坂は、1年目にワールドシリーズ優勝、2年目には18勝という好成績を残した。

③新時代を切り拓いた二刀流・大谷翔平

2010年代に入っても、日本からのMLB挑戦は止まらない。

2012年にはダルビッシュ有が、2014年には田中将大が、2016年には前田健太がMLBデビューを果たし、いずれもチームの信頼を得てローテーション投手として活躍を見せた。

2018年には、北海道日本ハムファイターズからロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した二刀流の大谷翔平がMLBデビュー。当時23歳だった大谷は、インターナショナル・ボーナス・プール(通称『25歳ルール』)の対象となり、当初は年俸54万5000ドル(約6213万円/1ドル114円換算)のマイナー契約だった。

当初は、メジャーリーグでの二刀流挑戦に懐疑的な目が向けられていたが、大谷は1年目から投打の両方で実力を発揮する。右肘のトミー・ジョン手術により投手としては離脱した期間もあったが、MLB4年目の2021年にはアメリカン・リーグMVPを受賞、翌2022年には史上初となる規定投球回&規定打席のダブル達成を果たし、さらに2023年には44本塁打でアジア人初の本塁打王に加えて2度目のア・リーグMVPに輝いた。

エンゼルスでMLB史上有数の選手と目される存在にまで上り詰めた大谷は、2023年オフにはスポーツ史上最大とも言われる10年7億ドル(約1015億円/1ドル145円換算)の超大型契約でドジャースへと移籍。まさに新時代を切り拓く活躍を見せ続けている。

2024年シーズン前にはオリックス・バファローズの山本由伸もドジャースと12年総額3億2500万ドル(約465億円/1ドル143円換算)という、投手としては史上最高額の契約を結んだほか、今永昇太、松井裕樹といった、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で活躍した日本代表・侍ジャパンの選手たちがNPBからMLBへと移籍した。

現役日本人MLB選手一覧

2024年シーズンの現役日本人メジャーリーガーは12人だ。最年長37歳で開幕を迎えるダルビッシュ有から、MLBのルーキーとして今季1年目を迎える山本由伸、今永昇太、松井裕樹らまで、全米各地の7球団に日本人選手が所属している。

パドレス(ダルビッシュと松井)、ドジャース(大谷と山本)、メッツ(千賀滉大と藤浪晋太郎)、カブス(鈴木誠也と今永)と、4球団に2名ずつ日本人選手が所属している。レッドソックスには吉田正尚と5月にメジャーデビューを果たした上沢直之が所属していたが、7月に上沢がDFA(=Designated For Assignment)となり、40人ロスター枠から外れている。

2024年シーズンのスプリングトレーニングをサンフランシスコ・ジャイアンツのマイナー契約として迎えた筒香嘉智は開幕メジャー入りを果たせず4月に日本球界へ復帰した(横浜DeNAベイスターズへ)。

選手名 P 球団
ダルビッシュ有 投手 サンディエゴ・パドレス
前田健太 投手 デトロイト・タイガース
大谷翔平 投手
指名打者
ロサンゼルス・ドジャース
菊池雄星 投手 トロント・ブルージェイズ
→ヒューストン・アストロズ
鈴木誠也 外野手 シカゴ・カブス
吉田正尚 外野手 ボストン・レッドソックス
千賀滉大 投手 ニューヨーク・メッツ
藤浪晋太郎 投手 ニューヨーク・メッツ
山本由伸 投手 ロサンゼルス・ドジャース
今永昇太 投手 シカゴ・カブス
松井裕樹 投手 サンディエゴ・パドレス
上沢直之 投手 ボストン・レッドソックス

※P=ポジション。手術明けの大谷は2024年中の投手としての出場はない見込み。

米国挑戦もMLB出場はなかった主な選手

日本プロ野球からMLBに挑戦、もしくはNPBを経ずに渡米したものの、メジャーリーグでの出場には至らなかった選手もいる。

2000年代にはG.G.佐藤や入来祐作、2010年代には中島裕之(当時。登録名改名後は中島宏之)など、NPBで実績を残した有力選手がMLB挑戦を表明したものの、惜しくもメジャーリーグでの公式戦出場を果たすことはできなかった。

移籍年 選手名 P 球団
2002年 G.G.佐藤 内野手 フィラデルフィア・フィリーズ傘下
2004年 水尾嘉孝 投手 アナハイム・エンゼルス
2006年 森慎二 投手 タンパベイ・デビルレイズ
2006年 入来祐作 投手 ニューヨーク・メッツ
2013年 中島裕之 内野手 オークランド・アスレチックス
2018年 吉川峻平 投手 アリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下

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