野球界の未来を担う子どもたちがペンシルバニア州ウィリアムズポートに集まってくる。アメリカのスポーツ界で最も愛されているイベントのひとつ、リトルリーグ・ワールドシリーズが始まるのだ。この歴史ある世界大会はようやく本来の形に戻り、しかもかつてないほどの盛り上がりが期待されている。
2022年リトルリーグ世界大会は今回で75回目を迎える。出場チーム数は長く続いた16チーム制から20チーム制へと拡張された。
今年の大会は別の意味でも特別である。新型コロナウイルスのパンデミックは2020年大会を中止に追い込んだ。翌2021年は米国内チームだけしか参加できなかった。しかし、今年は次世代を担う、若く才能に溢れた選手たちが世界中からやってくる。日本、メキシコ、そして他の多くの国々からだ。
きっとエキサイティングな試合が繰り広げられるだろう。そして、もうひとつ朗報がある。昨年の大会は新型コロナウイルス感染への配慮から無観客で行われた。今年は観客がスタンドに帰ってくるのだ。ウィリアムズポートの大観衆ではこれまでにもたくさんのマジックを生んできた。今年はさらに心躍る瞬間が待ち構えているだろう。
2022年リトルリーグ世界大会の詳細は以下の通りだ。
リトルリーグ世界大会出場全チーム
いよいよ始まる2022年リトルリーグ世界大会は全20チームで競われる。米国ブロックに10チーム、国際ブロックに10チームだ。下に未定とある地域では現在、予選が行われている。
米国ブロック:
- 南東部: ノレンズビル・リトル リーグ(テネシー州ノレンズビル)
- ニューイングランド:未定
- 西部:未定
- 北西部:未定
- 五大湖:未定
- 中西部: 未定
- 山岳部:未定
- 東部:未定
- 中部大西洋: 未定
- 南西部: ペアランド・リトル リーグ(テキサス州パーランド)
国際ブロック:
- 日本:宝塚リトルリーグ(兵庫県)
- ラテンアメリカ:9/14・リトルリーグ(ニカラグア)
- カリブ海:パバオ・リトル リーグ(キュラソー)
- オーストラリア:ブリスベン・ノース・リトル リーグ
- カナダ:未定
- ヨーロッパ・アフリカ:エミリア・ロマーニャ・リトルリーグ(イタリア)
- アジアパシフィック::フー リン・リトル リーグ(台湾)
- パナマ:アグアドゥルセ・カベセラ・リトルリーグ
- プエルトリコ: グアイナボ・ベースボール・リトル リーグ
- メキシコ:マタモロス・リトルリーグ
リトルリーグ世界大会日程
- 日程: 8月17-28日(米国東海岸時間)
リトルリーグ世界大会は8月17日から8月28日まで行われる。勝敗に関わらず、各チームは最低3試合以上を戦う。
リトルリーグ世界大会トーナメント表
リトルリーグ世界大会公式ウェブサイト上のトーナメント表リンク
リトルリーグ世界大会開催会場
- 会場: ハワード・J.・ラマデ・スタジアム及びリトル リーグ・ボランティア・スタジアム (ペンシルバニア州ウィリアムズポート)
リトルリーグ世界大会は2つの球場で行われる。より有名なのはラマデ・スタジアムだ。スタンドには10,000人の観客を収容し、さらに外野の芝生では40,000人が試合を観戦できる。
ボランティア・スタジアムの収容観客数は最大5,000人だ。
2つの球場ともリトルリーグ用サイズである。ピッチャーマウンドからホームベースまでは46フィート(約14メートル)、塁間は60フィート(約18.3メートル)、そしてホームベースから外野両翼までの距離は225フィート(約68.8メートル)だ。
昨年のリトルリーグ世界大会優勝チーム
ミシガン州のテイラー・ノース・リトルリーグがオハイオ州のハミルトン・ウェストサイド・リトルリーグを決勝戦で破り、2021年リトルリーグ大会チャンピオンに輝いた。
昨年のトーナメントは米国内のチームだけで争われ、観客席では限られた人数の家族のみが観戦を許された。いつものウィリアムズポートとはまったく違う雰囲気だった。
国際チームを含んだ直近最後の大会である2019年決勝戦ではルイジアナがキュラソーを破った。
リトルリーグ世界大会を最も多く制した国と地域
過去のリトルリーグ世界大会ではアジアの国々が圧倒的な強さを誇ってきている。台湾が最多の17回優勝、それに次ぐのは日本の11回優勝である。ここ10年余りは日本がリトルリーグ世界大会優勝トロフィーをほぼ独占している。2010年以来5回の優勝である。
米国内のチームに限ると、優勝回数が最も多いのはカリフォルニア州の7回優勝である。
リトルリーグ世界大会過去優勝国・地域
2000年以来のリトルリーグ世界大会で優勝及び準優勝した国及び地域は以下の通りだ。
年 | 優勝 | 準優勝 | 決勝戦スコア |
2000 | ベネズエラ | テキサス | 3-2 |
2001 | 日本 | フロリダ | 2-1 |
2002 | ケンタッキー | 日本 | 1-0 |
2003 | 日本 | フロリダ | 10-1 |
2004 | キュラソー | カリフォルニア | 5-2 |
2005 | ハワイ | キュラソー | 7-6 |
2006 | ジョージア | 日本 | 2-1 |
2007 | ジョージア | 日本 | 3-2 |
2008 | ハワイ | メキシコ | 12-3 |
2009 | カリフォルニア | 台湾 | 6-3 |
2010 | 日本 | ハワイ | 4-1 |
2011 | カリフォルニア | 日本 | 2-1 |
2012 | 日本 | テネシー | 12-2 |
2013 | 日本 | カリフォルニア | 6-4 |
2014 | 韓国 | イリノイ | 8-4 |
2015 | 日本 | ペンシルバニア | 18-11 |
2016 | ニューヨーク | 韓国 | 2-1 |
2017 | 日本 | テキサス | 12-2 |
2018 | ハワイ | 韓国 | 3-0 |
2019 | ルイジアナ | キュラソー | 8-0 |
2020* | - | - | - |
2021 | ミシガン | オハイオ | 5-2 |
※新型コロナウイルスの影響で中止
(翻訳:角谷剛)
原文:Who is in the Little League World Series? Updated list of teams to qualify for 2022 LLWS bracket