菊花賞の歴代優勝馬・騎手一覧|競馬G1レース過去データ集

2024-10-19
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ここでは、中央競馬のクラシック三冠の第三弾、菊花賞(G1)を制した歴代優勝馬・騎手及び2~3着のレース結果を一覧にまとめる。

数々の名勝負が繰り広げられ、現在も多くのファンの注目を集める中央競馬のG1レース。競馬は「血のスポーツ」とも呼ばれ、過去の名馬の血を受け継ぎ活躍している現代の強豪馬たちも多い。レースの過去の優勝馬や好走馬、好成績を収めているジョッキーなどの記録・傾向は、予想にも活かせる要チェックのデータだ。

菊花賞 レース結果・歴代優勝馬・騎手一覧

開催 年度 優勝馬(騎手) 2着(騎手) 3着(騎手)
第84回 2023年 ドゥレッツァ(C.ルメール) タスティエーラ(J.モレイラ) ソールオリエンス(横山武史)
第83回 2022年 アスクビクターモア(田辺裕信) ボルドグフーシュ(吉田隼人) ジャスティンパレス(鮫島克駿)
第82回 2021年 タイトルホルダー(横山武史) オーソクレース(C.ルメール) ディヴァインラヴ(福永祐一)
第81回 2020年 コントレイル(福永祐一) アリストテレス(C.ルメール) サトノフラッグ(戸崎圭太)
第80回 2019年 ワールドプレミア(武豊) サトノルークス(福永祐一) ヴェロックス(川田将雅)
第79回 2018年 フィエールマン(C.ルメール) エタリオウ(M.デムーロ) ユーキャンスマイル(武豊)
第78回 2017年 キセキ(M.デムーロ) クリンチャー(藤岡佑介) ポポカテペトル(和田竜二)
第77回 2016年 サトノダイヤモンド(C.ルメール) レインボーライン(福永祐一) エアスピネル(武豊)
第76回 2015年 キタサンブラック(北村宏司) リアルスティール(福永祐一) リアファル(C.ルメール)
第75回 2014年 トーホウジャッカル(酒井学) サウンズオブアース(蛯名正義) ゴールドアクター(吉田隼人)
第74回 2013年 エピファネイア(福永祐一) サトノノブレス(岩田康誠) バンデ(松田大作)
第73回 2012年 ゴールドシップ(内田博幸) スカイディグニティ(I.メンディザバル) ユウキソルジャー(秋山真一郎)
第72回 2011年 オルフェーヴル(池添謙一) ウインバリアシオン(安藤勝己) トーセンラー(蛯名正義)
第71回 2010年 ビッグウィーク(川田将雅) ローズキングダム(武豊) ビートブラック(幸英明)
第70回 2009年 スリーロールス(浜中俊) フォゲッタブル(吉田隼人) セイウンワンダー(福永祐一)
第69回 2008年 オウケンブルースリ(内田博幸) フローテーション(藤岡佑介) ナムラクレセント(和田竜二)
第68回 2007年 アサクサキングス(四位洋文) アルナスライン(和田竜二) ロックドゥカンプ(柴山雄一)
第67回 2006年 ソングオブウインド(武幸四郎) ドリームパスポート(横山典弘) アドマイヤメイン(武豊)
第66回 2005年 ディープインパクト(武豊) アドマイヤジャパン(横山典弘) ローゼンクロイツ(安藤勝己)
第65回 2004年 デルタブルース(岩田康誠) ホオキパウェーブ(横山典弘) オペラシチー(佐藤哲三)
第64回 2003年 ザッツザプレンティ(安藤勝己) リンカーン(横山典弘) ネオユニヴァース(M.デムーロ)
第63回 2002年 ヒシミラクル(角田晃一) ファストタテヤマ(安田康彦) メガスターダム(松永幹夫)
第62回 2001年 マンハッタンカフェ(蛯名正義) マイネルデスポット(太宰啓介) エアエミネム(松永幹夫)
第61回 2000年 エアシャカール(武豊) トーホウシデン(田中勝春) エリモブライアン(藤田伸二)
第60回 1999年 ナリタトップロード(渡辺薫彦) テイエムオペラオー(和田竜二) ラスカルスズカ(蛯名正義)
第59回 1998年 セイウンスカイ(横山典弘) スペシャルウィーク(武豊) エモシオン(松永幹夫)
第58回 1997年 マチカネフクキタル(南井克巳) ダイワオーシュウ(柴田善臣) メジロブライト(松永幹夫)
第57回 1996年 ダンスインザダーク(武豊) ロイヤルタッチ(岡部幸雄) フサイチコンコルド(藤田伸二)
第56回 1995年 マヤノトップガン(田原成貴) トウカイパレス(佐藤哲三) ホッカイルソー(蛯名正義)
第55回 1994年 ナリタブライアン(南井克巳) ヤシマソブリン(坂井千明) エアダブリン(岡部幸雄)
第54回 1993年 ビワハヤヒデ(岡部幸雄) ステージチャンプ(南井克巳) ウイニングチケット(柴田政人)
第53回 1992年 ライスシャワー(的場均) ミホノブルボン(小島貞博) マチカネタンホイザ(岡部幸雄)
第52回 1991年 レオダーバン(岡部幸雄) イブキマイカグラ(南井克巳) フジヤマケンザン(小島貞博)
第51回 1990年 メジロマックイーン(内田浩一) ホワイトストーン(柴田政人) メジロライアン(横山典弘)
第50回 1989年 バンブービギン(南井克巳) レインボーアンバー(加用正) リアルバースデー(菅原泰夫)
第49回 1988年 スーパークリーク(武豊) ガクエンツービート(竹原啓二) アルファレックス(南井克巳)
第48回 1987年 サクラスターオー(東信二) ゴールドシチー(河内洋) ユーワジェームス(安田富男)
第47回 1986年 メジロデュレン(村本善之) ダイナガリバー(増沢末夫) ラグビーボール(河内洋)
第46回 1985年 ミホシンザン(柴田政人) スダホーク(田原成貴) サクラサニーオー(東信二)
第45回 1984年 シンボリルドルフ(岡部幸雄) ゴールドウェイ(南井克巳) ニシノライデン(伊藤清章)
第44回 1983年 ミスターシービー(吉永正人) ビンゴカンタ(岡部幸雄) シンブラウン(岩元市三)
第43回 1982年 ホリスキー(菅原泰夫) パッシングサイアー(猿橋重利) マサヒコボーイ(久保敏文)
第42回 1981年 ミナガワマンナ(菅原泰夫) サンエイソロン(小島太) ロングイーグル(小野幸治)
第41回 1980年 ノースガスト(田島良保) モンテプリンス(吉永正人) タカノカチドキ(武邦彦)
第40回 1979年 ハシハーミット(河内洋) ハシクランツ(柴田光陽) ビンゴガルー(小島太)
第39回 1978年 インターグシケン(武邦彦) キャプテンナムラ(田島良保) メジロイーグル(河内洋)
第38回 1977年 プレストウコウ(郷原洋行) テンメイ(田島良保) メグロモガミ(東信二)
第37回 1976年 グリーングラス(安田富男) テンポイント(鹿戸明) トウシヨウボーイ(福永洋一)
第36回 1975年 コクサイプリンス(中島啓之) ロングフアスト(松田幸春) ハーバーヤング(岡部幸雄)
第35回 1974年 キタノカチドキ(武邦彦) バンブトンオール(福永洋一) フエアーリユウ(星野信幸)
第34回 1973年 タケホープ(武邦彦) ハイセイコー(増沢末夫) イチフジイサミ(郷原洋行)
第33回 1972年 イシノヒカル(増沢末夫) タイテエム(須貝四郎) ソロナオール(高森紀夫)
第32回 1971年 ニホンピロムーテー(福永洋一) スインホウシユウ(安藤正敏) オンワードガイ(蓑田早人)
第31回 1970年 ダテテンリュウ(宇田明彦) タマホープ(清水久雄) ネバーフオード(武邦彦)
第30回 1969年 アカネテンリュウ(丸目敏栄) リキエイカン(高橋成忠) ダテハクタカ(宇田明彦)
第29回 1968年 アサカオー(加賀武見) ダテホーライ(宇田明彦) マーチス(保田隆芳)
第28回 1967年 ニツトエイト(伊藤竹男) リユウズキ(郷原洋行) ムネヒサ(古山良司)
第27回 1966年 ナスノコトブキ(森安弘明) スピードシンボリ(野平祐二) ハードイツト(簗田善則)
第26回 1965年 ダイコーター(栗田勝) キーストン(山本正司) キヨカミ(境勝太郎)
第25回 1964年 シンザン(栗田勝) ウメノチカラ(伊藤竹男) オンワードセカンド(松本善登)
第24回 1963年 グレートヨルカ(保田隆芳) コウライオー(浅見國一) パスポート(高橋成忠)
第23回 1962年 ヒロキミ(高松三太) リユウフオーレル(宮本悳) ヒカルポーラ(高橋成忠)
第22回 1961年 アズマテンラン(野平好男) メジロオー(八木澤勝美) ホマレタイコウ(北橋修二)
第21回 1960年 キタノオーザ(伊藤竹男) マツカゼオー(蛯名武五郎) オンワードアゲイン(坂本榮三郎)
第20回 1959年 ハククラマ(保田隆芳) ハローモア(森安重勝) シゲミノル(浅見國一)
第19回 1958年 コマヒカリ(浅見國一) カツラシユウホウ(蛯名武五郎) オーテモン(野平好男)
第18回 1957年 ラプソデー(矢倉義勇) オンワードゼア(上田三千夫) ヨドザクラ(伊藤修司)
第17回 1956年 キタノオー(勝尾竹男) トサノオー(松永高徳) ホマレイチ(大根田裕也)
第16回 1955年 メイヂヒカリ(蛯名武五郎) オートキツ(二本柳俊夫) オンワード(栗田勝)
第15回 1954年 ダイナナホウシユウ(上田三千夫) ミネマサ(齋藤義美) ヤマイチ(淸田十一)
第14回 1953年 ハクリヨウ - -
第13回 1952年 セントオー - -
第12回 1951年 トラツクオー - -
第11回 1950年 ハイレコード - -
第10回 1949年 トサミドリ - -
第9回 1948年 ニユーフオード - -
第8回 1947年 ブラウニー - -
第7回 1946年 アヅマライ - -
第6回 1943年 クリフジ - -
第5回 1942年 ハヤタケ - -
第4回 1941年 セントライト - -
第3回 1940年 テツザクラ - -
第2回 1939年 マルタケ - -
第1回 1938年 テツモン - -

※第1~14回の2着以下は公式記録を確認できなかったため未記載。

菊花賞の過去の優勝馬とレースレコード

京都の芝3,000メートルを舞台にクラシックの最後の一冠が争われる。菊花賞はクラシック三冠レースの中でも「最も強い馬が勝つ」と言われ、長丁場をこなすスタミナが問われるG1レースとなっている。

春の皐月賞(G1)と東京優駿(日本ダービー)(G1)、そしてこの菊花賞を制してクラシック三冠馬となった優駿たちは過去に8頭。セントライト(1941年)、シンザン(1964年)、ミスターシービー(1983年)、シンボリルドルフ(1984年)、ナリタブライアン(1994年)、ディープインパクト(2005年)、オルフェーヴル(2011年)、コントレイル(2020年)がその歴史に残る偉業を達成している。

第6代クラシック三冠馬のディープインパクトは7戦7勝でクラシックロードを突き抜けた無敗の三冠馬。後方から有無を言わせず全てを飲み込む衝撃の末脚を備え、日本中の期待を背負って迎えた菊花賞では単勝オッズ1.0倍というにわかに信じがたい支持を集めた。レースが始まると鞍上の武豊がしっかり落ち着かせ中団に。手応え抜群に直線に向かうと、必死に逃げ粘るアドマイヤジャパンを圧巻の末脚で捕まえ、大歓声の観衆は日本競馬の新たな歴史の目撃者となった。

ディープインパクトは種牡馬としても菊花賞馬を5頭輩出している。中でもコントレイルはアリストテレスとの大激戦を制し、父子2代での無敗のクラシック三冠の大偉業を達成した。

未曾有の大震災に国民が沈む中、中央のターフに現れたオルフェーヴルは時に制御不能なほどになる気性と圧倒的な競走能力を持ち併せ、春の二冠を奪取。京都競馬場の大観衆からの期待を担って挑んだ菊花賞では隊列の真ん中辺りを堂々と追走。4コーナーから直線に向かうところであっさりと先頭に替わり、地割れのような歓声を背に受けながら後続を2馬身半突き放す完勝。ゴール板を駆け抜けるとそのまま首を振りながら柵へと突っ込み鞍上の池添謙一を振り落とすという、なんとも風変わりに、しかしオルフェーヴルらしく、三冠制覇の快挙を成し遂げた。

菊花賞のレースレコードはトーホウジャッカル(2014年)が記録した3:01.0で、これは芝3,000メートルのJRAレコードとなっている。スタートから上手く内目で先行する形になると、3コーナーからジワジワと進出し最後のコーナーで既に先頭に替わりそうな勢いに。直線では道中溜めた脚を解放しフットワーク弾ませ半馬身差のゴールイン。当時のレコードタイムを1秒7も更新する驚異的な走りを披露した。

菊花賞の歴史

※文中の競走馬の年齢は満年齢(例:旧4歳→3歳)で表記する。

菊花賞は中央競馬五大クラシック競走の一つ。3歳牡馬・牝馬たちによって争われるクラシック三冠レースの第三弾として行われ、その歴史は1938年に『京都農林省賞典四歳呼馬』として京都競馬場・芝3,000メートルの条件で行われた第1回開催を始まりとしている。

イギリスのクラシック競走であるセントレジャーステークスをモデルとしている本競走は最もスタミナのある優秀な繁殖馬の選定を目的としており、京都競馬場の改修工事により阪神競馬場で代替開催された年を除けば、実は初回開催より京都の芝3,000メートルコースで行われ続けているという伝統あるレース。1948年の開催より現在の『菊花賞』という題に変わり、若き優駿たちを待ち受けるクラシック最終関門として歴史が紡がれている。