【高校野球】公立校の春夏甲子園優勝一覧、最後に優勝した学校は?

2024-09-12
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(Jiji Press)

近年の高校野球では練習環境などが優れた私立校が優勢となっており、最後に公立校が優勝したのは、春のセンバツでは2009年の清峰(長崎)、夏の甲子園では2007年の佐賀北(佐賀)まで遡る。本記事では公立の甲子園優勝校や、甲子園での躍進などについて紹介する。

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■夏の甲子園・公立の優勝校一覧

夏の甲子園では第1回大会の京都二中(京都)をはじめ、28校の公立校が39回優勝している。最多は広島商(広島)の6回で、松山商(愛媛)が4回、海草中(和歌山)、高松商(香川)、習志野(千葉)、和歌山中(和歌山)が2回ずつ優勝している。直近では2007年の佐賀北(佐賀)が最後となっている。

西暦 優勝校(都道府県)
1915年 大正4 1 京都二中(京都)
1917年 大正6 3 愛知一中(愛知)
1919年 大正8 5 神戸一中(兵庫)
1921年 大正10 7 和歌山中(和歌山)
1922年 大正11 8 和歌山中(和歌山)
1924年 大正13 10 広島商(広島)
1925年 大正14 11 高松商(香川)
1926年 大正15 12 静岡中(静岡)
1927年 昭和2 13 高松商(香川)
1929年 昭和4 15 広島商(広島)
1930年 昭和5 16 広島商(広島)
1935年 昭和10 21 松山商(愛媛)
1936年 昭和11 22 岐阜商(岐阜)
1939年 昭和14 25 海草中(和歌山)
1940年 昭和15 26 海草中(和歌山)
1947年 昭和22 29 小倉中(福岡)
1948年 昭和23 30 小倉(福岡)
1949年 昭和24 31 湘南(神奈川)
1950年 昭和25 32 松山東(愛媛)
1952年 昭和27 34 芦屋(兵庫)
1953年 昭和28 35 松山商(愛媛)
1955年 昭和30 37 四日市(三重)
1957年 昭和32 39 広島商(広島)
1958年 昭和33 40 柳井(山口)
1959年 昭和34 41 西条(愛媛)
1965年 昭和40 47 三池工(福岡)
1967年 昭和42 49 習志野(千葉)
1969年 昭和44 51 松山商(愛媛)
1972年 昭和47 54 津久見(大分)
1973年 昭和48 55 広島商(広島)
1974年 昭和49 56 銚子商(千葉)
1975年 昭和50 57 習志野(千葉)
1979年 昭和54 61 箕島(和歌山)
1982年 昭和57 64 池田(徳島)
1984年 昭和59 66 取手二(茨城)
1988年 昭和63 70 広島商(広島)
1994年 平成6 76 佐賀商(佐賀)
1996年 平成8 78 松山商(愛媛)
2007年 平成19 89 佐賀北(佐賀)

■春のセンバツ・公立の優勝校一覧

春のセンバツでは第1回大会の高松商(香川)をはじめ、29校の公立校が37回優勝している。最多は県岐阜商(岐阜)、箕島(和歌山)の3回で、高松商、松山商(愛媛)、第一神港商(兵庫)、池田(徳島)が2回ずつ優勝している。直近では2009年の清峰(長崎)が最後となっている。

西暦 優勝校(都道府県)
1924年 大正13 1 高松商(香川)
1925年 大正14 2 松山商(愛媛)
1927年 昭和2 4 和歌山中(和歌山)
1929年 昭和4 6 第一神港商(兵庫)
1930年 昭和5 7 第一神港商(兵庫)
1931年 昭和6 8 広島商(広島)
1932年 昭和7 9 松山商(愛媛)
1933年 昭和8 10 岐阜商(岐阜)
1935年 昭和10 12 岐阜商(岐阜)
1936年 昭和11 13 愛知商(愛知)
1940年 昭和15 17 岐阜商(岐阜)
1947年 昭和22 19 徳島商(徳島)
1948年 昭和23 20 京都一商(京都)
1949年 昭和24 21 北野(大阪)
1950年 昭和25 22 韮山(静岡)
1951年 昭和26 23 鳴門(徳島)
1952年 昭和27 24 静岡商(静岡)
1953年 昭和28 25 洲本(兵庫)
1954年 昭和29 26 飯田長姫(長野)
1958年 昭和33 30 済々黌(熊本)
1960年 昭和35 32 高松商(香川)
1963年 昭和38 35 下関商(山口)
1964年 昭和39 36 徳島海南(徳島)
1965年 昭和40 37 岡山東商(岡山)
1967年 昭和42 39 津久見(大分)
1968年 昭和43 40 大宮工(埼玉)
1970年 昭和45 42 箕島(和歌山)
1977年 昭和52 49 箕島(和歌山)
1978年 昭和53 50 浜松商(静岡)
1979年 昭和54 51 箕島(和歌山)
1980年 昭和55 52 高知商(高知)
1983年 昭和58 55 池田(徳島)
1985年 昭和60 57 伊野商(高知)
1986年 昭和61 58 池田(徳島)
1988年 昭和63 60 宇和島東(愛媛)
1995年 平成7 67 観音寺中央(香川)
2009年 平成21 81 清峰(長崎)

■躍進を見せた公立校

夏の甲子園で最後に公立校が優勝した2007年夏の第89回大会では、「がばい旋風」を巻き起こした佐賀北(佐賀)が優勝。準優勝校の広陵(広島)は野村祐輔(現・広島)、小林誠司(現・巨人)を擁していたが、8回に逆転満塁本塁打が飛び出す、劇的な優勝だった。

2018年夏の第100回大会では、吉田輝星(現・オリックス)を擁する金足農(秋田)が決勝戦に進出。根尾昂(現・中日)や藤原恭大(現・ロッテ)らの大阪桐蔭(大阪)に敗れはしたものの、その躍進は「金農旋風」と呼ばれた。

2024年夏の第106回大会では、エースの馬庭優太を中心にまとまった大社(島根)が報徳学園(兵庫)や早稲田実(西東京)といった優勝経験もある強豪を撃破し、ベスト8に進出したことが大きな話題となった。

■47都道府県で唯一私立勢の甲子園出場がない徳島県

近年の甲子園優勝校や、各都道府県の優勝校などを見ても、現代の高校野球は私立全盛で、公立勢は苦しんでいる地域が多い。そんな中、全国で唯一、春・夏の甲子園に私立勢の出場を許していないのが、徳島県だ。

池田や徳島商、鳴門、徳島海南(現在は閉校)などの優勝校も輩出している徳島県では、春・夏とも徳島商が甲子園出場回数トップを誇っている。

徳島県はそもそも私立高校が3校しかなく、硬式野球部があるのは生光学園だけ(2024年時点)だが、公立勢がその牙城を守っている。