F1の2024年シーズンが、2月21日(水)〜23(金)のプレシーズンテストを経て2月29日(木)から3月2日(土)に開催される第1戦バーレーンGPで開幕を迎える。2021年以来、個人で3連覇を続けるマックス・フェルスタッペンと2連覇中のレッドブルが今年も圧倒するのか、新たなドライバー、チームの突き上げがあるのか、新しいシーズンも期待が高まる。
ここでは、12月の最終戦アブダビGPまで続く、F1史上最多の全24戦の長いシーズンを戦うチーム&ドライバー、日程、レギュレーション変更など、2024年シーズンの概要を紹介する。
■2024年シーズン チーム&ドライバー:2チームの名称が変更
2024年チームは全10チーム、20名のドライバーが参戦する。例年、移籍の多いF1サーカスにあって、今シーズンは昨年と全く顔ぶれが変わらないという珍しい状況になっている。
なお、先日電撃移籍が大きなニュースとして報じられたルイス・ハミルトンのフェラーリ入りは来季の2025年シーズンからとなる。
陣容に変化はないが、今季から名称を変更したコンストラクターが2チームある。
ひとつは昨年までのザウバーF1で、これまで公式チーム名の表看板を担っていたアルファロメオの離脱に伴って、アウディへと移行する2026年までの間、オーストラリアのベッティングポータル(オンラインカジノ)をスポンサーに「ステークF1」と名乗ることになった。だが、この「ステーク」の広告掲載がスイスなど多くの開催地で禁止措置となる可能性があり、レースによって「ステーク」の姉妹会社となる配信サービス会社「キック」と使い分ける可能性もある。
もう1チームは、角田裕毅が乗るスクーデリア・アルファタウリで、今年からは正式名称を「ビザ・キャッシュアップRB」に変更した。略称は「RB」の表記。PUパートナーがフォードに変わるのは2026年からとなる。
メルセデス
- 正式名称:メルセデス-AMG ペトロナス F1チーム
- ドライバー:
- #44 ルイス・ハミルトン(イギリス)
- #63 ジョージ・ラッセル(イギリス)
- パワーユニット:メルセデス
アルピーヌ
- 正式名称:BWTアルピーヌF1
- ドライバー:
- #10 ピエール・ガスリー(フランス)
- #31 エステバン・オコン(フランス)
- パワーユニット:ルノー
ハースF1
- 正式名称:マネーグラム・ハースF1チーム
- ドライバー:
- #20 ケビン・マグヌッセン(デンマーク)
- #27 ニコ・ヒュルケンベルグ(ドイツ)
- パワーユニット:フェラーリ
レッドブル
- 正式名称:オラクル・レッドブル・レーシング
- ドライバー:
- #1 マックス・フェルスタッペン(オランダ)
- #11 セルジオ・ペレス(メキシコ)
- パワーユニット:ホンダRBPT
マクラーレン
- 正式名称:マクラーレン・フォーミュラ1
- ドライバー:
- #4 ランド・ノリス(イギリス)
- #81 オスカー・ピアストリ(オーストラリア)
- パワーユニット:メルセデス
アストン・マーチン
- 正式名称:アストン・マーチン・アラムコF1チーム
- ドライバー:
- #14 フェルナンド・アロンソ(スペイン)
- #18 ランス・ストロール(カナダ)
- パワーユニット:メルセデス
RB(旧アルファタウリ)
- 正式名称:ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラワン・チーム
- ドライバー:
- #22 角田裕毅(日本)
- #3 ダニエル・リカルド(オーストラリア)
- パワーユニット:ホンダRBPT
フェラーリ
- 正式名称:スクーデリア・フェラーリ
- ドライバー:
- #16 シャルル・ルクレール(モナコ)
- #55 カルロス・サインツ(スペイン)
- パワーユニット:フェラーリ
ステーク/キック・ザウバー(旧アルファロメオ)
- 正式名称:ステークF1チーム・キック・ザウバー
- ドライバー:
- #77 バルテリ・ボッタス(フィンランド)
- #24 周冠宇(中国)
- パワーユニット:フェラーリ
ウィリアムス
- 正式名称:ウィリアムス・レーシング
- ドライバー:
- #23 アレクサンダー・アルボン(タイ)
- #2 ローガン・サージェント(アメリカ)
- パワーユニット:メルセデス
■主なレギュレーション変更
「TPC」 (Test of Previous Cars、旧車テスト)について、使用するコンポーネント、ソフトウェアは過去のレースで実際に使用されたものでなくてはならないと規定された。つまり、新しいコンポーネントなどを積んでテストすることがNGとなった。
また、PR撮影用に行う「フィルミングデー」の走行距離が100kmから200kmへと変更。開幕戦前に貴重なテスト機会が増えるという点で重要な意味を持ちそうだ。
また、昨年から導入された「スプリントフォーマット」についても、レース期間中のスケジュールなどに変更が加えられる方向で話し合いが進められている。今年「スプリントフォーマット」が行われるのは4月19日(金)〜21日(日)の中国GPをはじめ、マイアミ、オーストリア、アメリカ、サンパウロ、カタールの計6戦となっている。
■2024年シーズン F1カレンダー
ラウンド | スケジュール | 開催国 |
第1戦 | 2月29日(木)~3月2日(土) | バーレーンGP |
第2戦 | 3月7日(木)~3月9日(土) | サウジアラビアGP |
第3戦 | 3月22日(金)~3月24日(日) | オーストラリアGP |
第4戦 | 4月5日(金)~4月7日(日) | 日本GP |
第5戦 | 4月19日(金)~4月21日(日) | 中国GP(スプリントフォーマット) |
第6戦 | 5月3日(金)~5月5日(日) | マイアミGP(スプリントフォーマット) |
第7戦 | 5月17日(金)~5月19日(日) | エミリア・ロマーニャGP |
第8戦 | 5月24日(金)~5月26日(日) | モナコGP |
第9戦 | 6月7日(金)~6月9日(日) | カナダGP |
第10戦 | 6月21日(金)~6月23日(日) | スペインGP |
第11戦 | 6月28日(金)~6月30日(日) | オーストリアGP(スプリントフォーマット) |
第12戦 | 7月5日(金)~7月7日(日) | イギリスGP |
第13戦 | 7月19日(金)~7月21日(日) | ハンガリーGP |
第14戦 | 7月26日(金)~7月28日(日) | ベルギーGP |
第15戦 | 8月23日(金)~8月25日(日) | オランダGP |
第16戦 | 8月30日(金)~9月1日(日) | イタリアGP |
第17戦 | 9月13日(金)~9月15日(日) | アゼルバイジャンGP |
第18戦 | 9月20日(金)~9月22日(日) | シンガポールGP |
第19戦 | 10月18日(金)~10月20日(日) | アメリカGP(スプリントフォーマット) |
第20戦 | 10月25日(金)~10月27日(日) | メキシコGP |
第21戦 | 11月1日(金)~11月3日(日) | サンパウロ/ブラジルGP(スプリントフォーマット) |
第22戦 | 11月21日(木)~11月23日(土) | ラスベガスGP |
第23戦 | 11月29日(金)~12月1日(日) | カタールGP(スプリントフォーマット) |
第24戦 | 12月6日(金)~12月8日(日) | アブダビGP |