バスケ女子日本代表がW杯予選の初陣飾る、最大20点差から延長戦の末に大逆転勝利|FIBA女子W杯2022予選

2022-02-10
読了時間 約2分
FIBA

東京オリンピックで銀メダルを獲得したバスケットボール女子日本代表が、新たな布陣でワールドカップ出場を目指す戦いのスタートを切った。

2月10日、日本代表はおおきにアリーナ舞洲(大阪府大阪市)で行われたFIBA女子バスケットボール ワールドカップ2022予選の初戦となるカナダ代表との一戦に臨み、オーバータイムの末に86-79で勝利を収めた。

前半を終えて17点差(23-40)を追う苦しい展開に陥った日本は、迎えた後半にもカナダに先制を許すなどして第3クォーター中盤にこの日最大となる20点差(27-47)をつけられる。だが、そこから息を吹き返し、徐々に点差を詰めて同点で第4クォーターを終えると、5分間の延長戦を制して鮮やかな逆転勝ち。後半とオーバータイムの合計スコアは日本が63-39と圧倒した。

チーム最長の35分18秒をプレイした馬瓜ステファニーがチーム最多の18得点に加えて、4リバウンド、2スティール、2ブロックと奮闘したほか、赤穂ひまわりが33分35秒の出場で15得点、5リバウンド、1ブロックをマークし、勝利に大きく貢献した。

そのほか、2年ぶりの代表復帰となった渡嘉敷来夢が30分18秒の出場で12得点、8リバウンド、5アシスト、1スティールを記録し、存在感をアピールした。

また、控えの山本麻衣は19分4秒の出場で12得点、5アシスト、1スティールと数字もさることながら、個人技と足を使った攻守の素早い切り替えで悪い雰囲気を打開する印象的なパフォーマンスを見せ、日本に流れを引き寄せるきっかけを作った。

大会初戦で見事な逆転勝利を飾った恩塚亨ヘッドコーチは、試合後の会見で「タフなゲームだったが、選手たちが常にポジティブにゲームと向き合い、お互いに力を高め合って、最後の最後まで高いエネルギーでプレイできた。そのことについて誇りに思う」と語っている。

「そういうチームをコーチできて嬉しい。そういう仲間と勝利を分かち合えることが最高の喜びです」。

また、渡嘉敷は「2年ぶりの代表活動で、すごく楽しみに今日を迎えました」と語った。

「新しいヘッドコーチのもとで、いいスタートを切れたなと思っています。我慢の時間帯をみんなで我慢できて、誰が出ても同じバスケットができるのが日本の強みなんじゃないかと思っています。自分的には身長も一番高いので、リバウンドだったり、相手のポストを守るというところをしっかり意識して、ディフェンス面、リバウンド面はよかったのかなと思います」。

次戦は、カナダが12日にボスニア・ヘルツェゴビナ代表と、日本は13日に同代表と対戦する。

ベラルーシ代表がメンバーの新型コロナ感染により出場辞退した今大会は、日本、カナダ、ボスニア・ヘルツェゴビナの3チームで争われる。当初はベラルーシ代表を含めた4チーム総当たり戦を行い、上位3チームが今年9月にオーストラリアで開催されるFIBA女子W杯の出場権を獲得するルールだったが、ベラルーシ代表の処遇が未定のため、現時点では本戦出場権の行方がどうなるかは未定となっている。

同予選は日本のほか、セルビア2会場とアメリカ会場の合計4会場で開催。各会場4チームで総当たり戦を行い、上位3チームがW杯本戦に出場する。ただし、開催国のオーストラリアと東京五輪優勝のアメリカはW杯出場権を保持しているため、両国が属する会場では両国を除く上位2チームにW杯出場権が与えられる。