フューリーを再度退けたウシクの順位は?【最新版】TSNパウンド・フォー・パウンド トップ12

2024-12-23
読了時間 約3分
The Sporting News

各階級にエリートファイターが存在する今のボクシング界にあって、パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングへの関心は高まっている。ここでは、本誌スポーティングニュース(TSN)のグローバルボクシングパネルが選出するPFPトップファイター12人を紹介する。【2024年10月15日付版】


⬛ウシクがフューリーに勝利でPFP王者の座を盤石に

日本時間12月22日(日)、オレクサンドル・ウシク (23勝0敗, 14KOs)はサウジアラビア・リヤドのキングダムアリーナで行われたタイソン・フューリーとの再戦にユナにマスデシジョンで勝利し、3団体統一王座を防衛した。

この勝利でウシクはこの世代最高のヘビー級ボクサーであると同時に、PFP最強のファイターであることを証明して見せた。

ウクライナのテクニシャンはこれでフューリー、アンソニー・ジョシュアからそれぞれ2勝を挙げ、現IBF世界ヘビー級チャンピオンのダニエル・デュボア相手にもTKO勝利を収めている。

ウシクが2021年9月にジョシュアから統一王座を奪取して以来、彼がその拳で成し遂げてきた奇跡は、まさにパウンド・フォー・パウンドの偉大さの証明と言える。

元クルーザー級チャンピオンのウシクは、ボクシングの中でも最も華やかなヘビー級で頂点に立つために、圧倒的な体格差を克服し、素晴らしいボクシングを披露しなければならなかった。

今、そのウシクから王座を奪い取るのは至難の技と言っていい。

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ランキング2位の井上尚弥が再びトップに返り咲くには、中谷潤人を撃破するか、3階級制覇を達成するしかないだろう。

そしてテレンス・クロフォードが再び頂点に立つには、スーパーミドル級王者サウル・アルバレスに勝利するしかない。

ここでは、スポーティングニュース(The Sporting News=TSN)が選出する現在のPFPランキングのトップ12を紹介する。本誌ボクシンググローバルパネル(編集者・ライター)による評価・選定となる。


⬛TSN選出パウンド・フォー・パウンド ランキング 

順位 選手名 戦績 前回からの変動
(2024/12/23付)
1 オレクサンドル・ウシク 23-0 (14 KOs) -
2 井上尚弥 28-0 (25 KOs) -
3 テレンス・クロフォード 41-0 (31 KOs) -
4 カネロ・アルバレス 62-2-2 (39 KOs) -
5 アルトゥール・ベテルビエフ 21-0 (20 KOs) -
6 ディミトリー・ビボル 23-1 (12 KOs) -
7 ジェシー・ロドリゲス 21-0 (14 KOs) -
8 テオフィモ・ロペス 21-1 (13 KOs) -
9 ジャーボンテイ・デービス 30-0 (28 KOs) -
10 エロール・スペンスJr. 28-1 (22 KOs) -
11 シャクール・スティーブンソン 22-0 (10 KOs) -
12 中谷潤人 29-0 (22 KOs) -

⬛最新PFPトップ・ファイター:オレクサンドル・ウシク

タイソン・フューリー(英国)からもぎ取った勝利で、ウシクはそのボクシングキャリアを完成させたと言えるだろう。

2012年のロンドン五輪で(ヘビー級)金メダルに輝いた俊敏かつ頭脳明晰なサウスポーは、プロの世界でも成功を積み重ね、PFPのスーパースターとして理想型を築き上げてきた。

現在37歳、クルーザー級時代にイベンダー・ホリフィールド(アメリカ)以来30年ぶりとなるアンディスピューテッド・チャンピオンとなったウシクは、ヘビー級でも史上初となる4団体統一の偉業を成し遂げた。フューリー戦では身長で約15cm、リーチで約18cm、現在のヘビー級ではサイズ的に大きなハンディキャップを抱えながらも、ウシクは自らがヘビー級の真の王者であることを証明してみせた。

ウシクのキャリアを象徴する勝利としては、フューリー戦(初戦)のほか、マイリス・ブリエディス(ラトビア)、ムラト・ガシエフ(ロシア)、アンソニー・ジョシュア(イギリス)、そしてタイソン・フューリーといった対戦相手が挙げられる。


※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二、神宮泰暁(スポーティングニュース日本版)