【ボクシング】サンティアゴvs中谷潤人をリング誌元編集人はどう予想する?|2.24 両国国技館

2024-02-21
読了時間 約3分
時事通信

昨年7月に獲得したWBC世界バンタム級王座の初防衛を果たすべく、アレハンドロ・サンティアゴはメキシコから敵地・日本へと乗り込む。

2月24日(土)、東京・両国国技館でサンティアゴを迎え撃つのは日本のパワーパンチャー・中谷潤人。この一戦ならびに井上拓真のWBA世界バンタム級王座初防衛戦、田中恒成が挑むWBO世界スーパーフライ級王座決定戦のトリプル世界戦は、『Prime Video Presents Live Boxing 7』として「Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)」で独占ライブ配信される。

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■ネクストモンスター・中谷が世界3階級制覇を狙う

サンティアゴ(26勝3敗5分、14KO)は昨年7月、5階級制覇を果たした殿堂入り確実なレジェンド、ノニト・ドネアを相手に12ラウンドを戦い抜き、ユナニマス・デシジョンで勝利した。28歳のメキシカンはドネア優勢のオッズを覆して、夢だった世界王座を手に入れた。

一方の中谷(26勝0敗、19KO)は、すでにフライ級、スーパーフライ級の2階級で世界王座を手にしており、自身が望む王座統一戦を実現すべく、26歳のサウスポーは3年半というスパンで3階級目の制覇へ挑む。

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本記事では大手ブックメーカーのオッズを参考に、名門『The Ring』誌(リングマガジン)元編集人で本誌格闘技部門副編集長のトム・グレイがこの試合の勝敗予想を紹介する。

■サンティアゴ vs. 中谷の勝ち負けオッズ

米大手ブックメーカー『BetMGM』によれば、中谷が「-700」で有利、サンティアゴが「+500」で不利、ドローが「+2000」というオッズになっている。

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このオッズはアメリカンオッズで「-700」は100ドルの配当を手にするのに700ドルをかける必要があり、当たった場合は700+100=800ドルの支払い、「+500」は100ドルを賭けて当たれば500ドルの配当となり、100+500=600ドルの支払いとなる。

■サンティアゴ vs. 中谷の決着方法別オッズ

米オッズメーカー「FanDuel Sportsbook」による最新のプロップベット(個別予想)は以下の通り。

  • サンティアゴのKO/TKO/テクニカルデシジョン/失格による勝利::+920
  • サンティアゴの判定勝ち: +750
  • 中谷のKO/TKO/テクニカルデシジョン/失格による勝利 -114
  • 中谷の判定勝ち: +194

※上記オッズは、本記事執筆時の2月21日時点のものとなる。

■本誌勝敗予想(予想者:トム・グレイ)

サンティアゴがベルトを勝ち取ったドネア戦での戦いぶりは素晴らしいものだったが、その勝敗にはタイミングも影響していたと言える。『フィリピンの閃光』も40歳を迎え、実力的にも下り坂なことは否めない。厳しい評価と捉えられるかもしれないが、5~6年前であればサンティアゴの勝利を予想する専門家はいなかっただろう。

対する中谷は、今まさにキャリアの全盛期にあり、サンティアゴに対しても多くのアドバンテージを有している。例えば、身長172cmの中谷は身長で約11cm、リーチでは約4cm(中谷の170cmに対しサンティアゴは166cm)の体格的なアドバンテージがある。また中谷は破壊力を秘めたパンチを持つサウスポーであり、なおかつこの試合は中谷の母国・日本での開催となる。

諸条件を踏まえると、チャンピオンであるサンティアゴが王座を防衛するのは、かなりハードルの高いミッションと言えるだろう。

サンティアゴはこれまでノックアウトされたことはないが、どんなことにも「最初」はやってくる。挑戦者である中谷は、自らが目標に掲げる4団体統一戦実現のためにも、このバンタム級初戦に強い思いを胸に挑んでくるだろう。『The Ring』誌の2023年度「ノックアウト・オブ・ジ・イヤー」にも輝いたアンドリュー・モロニー戦でも見せた、中谷のパンチの破壊力は証明済みだ。

サンティアゴほどのタフなファイターであれば12ラウンドを戦い抜く可能性もないとは言えない。しかしながら、個人的には中谷が終盤にサンティアゴを仕留めて、3階級制覇を成し遂げると予想する。

<スポーティングニュースの予想:中谷の9回TKO勝ち>

※本記事は国際版記事を翻訳し、日本向けに編集したものとなる。翻訳・編集:石山修二