日本時間9月15日(日)昼頃、米ネバダ州ラスベガスでスーパーミドル級3団体統一王者サウル『カネロ』アルバレスvsエドガー・ベルランガが行われる。
ここでは、この試合の見どころ、結果予想、経歴・戦績、参考オッズ、全対戦カードをまとめる。
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ボクシングの歴史を彩る新たな🇲🇽メキシコvs🇵🇷プエルトリコの激突
「メキシコvsプエルトリコ」の因縁の対決であり(※日韓関係に近いイメージ)、血気盛んな新鋭を迎え打つ殿堂入り確実な王者の防衛戦…メキシコ独立記念日の週末に行われるサウル『カネロ』アルバレスvsエドガー・ベルランガの一戦には、ボクシングを彩るいくつもの見どころが凝縮されている。
カネロ(61勝2敗2分、39KOs)は、今年5月にメキシコの新鋭ハイメ・ムンギア(メキシコ)に勝利、2022年以来4連勝中だ。わずか11か月でスーパーミドル級のアンディスピューテッド・チャンピオンとなったカネロだが、今年7月、IBFの指名試合を拒否したことから同団体のタイトルを剥奪されており、今回の試合は3団体統一王座防衛戦となる。
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「今回のメキシコvsプエルトリコの一戦が実現して喜んでいるよ」とカネロは言う。
「これまでリングで繰り広げられてきたメキシコ人とプエルトリコ人の試合はいつだって記憶に残る激しい戦いだった。その歴史の1ページとなるのはエキサイティングで、栄誉なことだと思っている。ベルランガのような対戦相手を迎えられて、ますますヒートアップしているよ」
WBAスーパーミドル級1位のベルランガ(22勝0敗、17KOs)は、カネロとの対戦を実現するために英大手マッチルーム・スポーツと複数試合の契約を結んだ。現在27歳のベルランガはこれまで22戦全勝、16試合連続で1ラウンドKO勝利を飾るなど破竹の勢いでランキングを駆け上がってきた。
両親がプエルトリコ出身ということもあり、本人も「自分は100%プエルトリカンだ」と語っているが、実際はニューヨーク生まれでストリートのタフな環境で育ってきた。そのアグレッシブなノックアウトアーティストぶり、そして2年前のアレクシス・アングロ(コロンビア)戦での耳噛み騒動から、マイク・タイソン(アメリカ)にも例えられる注目株だ。
直近では今年2月にパドレイグ・マックローリー(アイルランド)をKOで下している。ディミトリー・ビボルが「カネロに挑むにはまだ早すぎる」と語るなど、今回のマッチメイクには批判的な声も上がっているが、血気盛んな「選ばれし者(The Chosen One)」は気にもとめていない。
「これは一生に一度のチャンスだ。自分にはその資格があるし、9月14日は圧倒的なパフォーマンスでカネロ・アルバレスをKOして、世界中を驚かせ、批評家たちを黙らせてやるさ」とベルランガは豪語する。
「(ウィルフレド)ゴメスから(フェリックス)トリニダード、(ミゲール)コット、そしてこの俺、ベルランガに受け継がれたプエルトリコ(ボクシング)の伝統がメキシコのボクシングよりも上だと証明して、プエルトリコの栄華を取り戻す。歴史的一戦への準備は万端だ、ボクシング界に続くプエルトリコvsメキシコのライバル関係を引き継いでいくよ」
また、当日は米国Amazonプライムビデオ向け無料配信枠のプレリミナリーファイト・ヘッドライナーとして、スティーブン・フルトン(アメリカ)が、フェザー級に階級を上げ、昨年7月に井上尚弥に敗れて以来の再起戦を行う。日本国内向けAmazonプライムビデオでの配信については不明だが、WOWOWオンデマンドのライブ配信で中継される見込みだ。
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💰カネロvsベルランガの参考オッズ
米大手オッズメーカーは以下の通り、「-1600」~「-1800」といずれもカネロの圧倒的優位を予想している。
- BetMGM
サウル『カネロ」アルバレス -1600
エドガー・ベルランガ +800 - FanDuel
サウル『カネロ」アルバレス -1800
エドガー・ベルランガ +1020 - DraftKings
サウル『カネロ」アルバレス -1600
エドガー・ベルランガ +1000
このオッズはアメリカンオッズ式となり、「-1600」は100ドルの配当を手にするのに1600ドルをかける必要があり、当たった場合は1600+100=1700ドルの払い戻し。「+800」は100ドルを賭けて当たれば800ドルの配当となり、100+800=900ドルの払い戻しとなる。
※9/12時点
🥊カネロvsベルランガの勝敗予想
多くのファンが期待してきたデビッド・ベナビデス(アメリカ)とのメガマッチが雲散霧消とする中、カネロは若き同胞ムンギアを下したが、今度はプエルトリコの若武者を迎え撃つことになった。
ベルランガの22勝無敗17KOの戦績は見事だが、百戦錬磨のカネロにとっては恐るに足らないだろう。カネロはライトヘビー級契約でWBA王者ディミトリー・ビボル(ロシア)に判定負けしたあと、スーパーミドル級に戻してのvsゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)第3戦以降、すべて判定勝ちでつないでいる。
確かにパフォーマンスの低下を感じさせるものの、その「負けない」スキルは並の選手では太刀打ちできないレベルに到達しつつある。今回も若いファイターを翻弄し、ポイントアウトして逃げ切る。ムンギア戦同様の戦略を採るだろう。
フィジカルで優るベルランガからすると勢いで押し切りたいが、カネロのペースに長く付き合えば付き合うほど術中にハマるリスクがある一方、その鉄壁のディフェンスを切り崩して強打で仕留めるのは至難の業だ。武器である左右のパワフルなフックは、亀になり続ける相手を強引に叩きのめしてきたが、その状況を作れるのか。
最終的には、カネロの判定勝ちを予想する。
▶スポーティングニュースの予想:カネロの3-0判定勝ち
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🇲🇽サウル『カネロ』アルバレスの戦績・プロフィール
- 本名:サントス・サウル・アルバレス・バラガン(Santos Saúl Álvarez Barragán)
- ニックネーム:カネロ(Canelo、シナモン=赤毛の意)
- 国籍:メキシコ
- 生年月日:1990年7月18日(34歳)
- 高さ:171cm
- リーチ:179cm
- プロ総試合数:65
- プロ戦績:61勝(39KO)2敗2分
🇵🇷エドガー・ベルランガの戦績・プロフィール
- 本名:エドガー・ルイス・ベルランガ(Edgar Luis Berlanga)
- ニックネーム:選ばれし者(the Chosen One)
- 国籍:アメリカ
- 生年月日:1997年5月18日(27歳)
- 身長:185cm
- リーチ:185cm
- プロ総試合数:22
- プロ戦績:22勝(17KO)0敗
🥊カネロvsベルランガ:全対戦カード
▼メインカード
- WBAスーパー/WBC/WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ:
サウル『カネロ』アルバレス(王者、メキシコ)vs エドガー・ベルランガ(プエルトリコ) - WBA世界ミドル級タイトルマッチ:
エリスランディ・ララ(王者、アメリカ)vsダニー・ガルシア(アメリカ) - WBA世界スーパーミドル級暫定王者決定戦:
ケイレブ・プラント(アメリカ)vsトレバー・マカンビー(アメリカ) - スーパーライト級
ロランド・ロメロ(アメリカ)vsマヌエル・ハイメス(アメリカ)
▼プレリミナリーファイト
- フェザー級
スティーブン・フルトン(アメリカ)vsカルロス・カストロ(アメリカ) - ウェルター級
ロイマン・ビラ(コロンビア)vsリカルド・サラス(メキシコ) - スーパーフェザー級
ジョナサン・ロペス(アメリカ)vsロヘリオ・メディナ(アメリカ)
※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二、神宮泰暁(スポーティングニュース日本版)