今年最も注目されているカードのひとつ、メキシコの偉大なチャンピオン、ファン・フランシスコ・エストラーダと、パウンドフォーパウンドでも注目の新鋭ジェシー『バム』ロドリゲスによるWBC世界スーパーフライ級ならびにリング誌同級王座のタイトルマッチが、現地時間6月29日(土)に米アリゾナ州フェニックスのフットプリントセンターで行われる。
WBA同級王者・井岡一翔の次戦の対戦相手候補としても注目されるこの一戦は、日本時間6月30日(月)10:30からスポーツ専門の動画配信サービス『DAZN(ダゾーン)』にて独占ライブ配信される。
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WBC王者エストラーダ(44勝3敗、28KO)の直近の試合は2022年12月、長年の宿敵でトップファイターの『チョコラティート』ローマン・ゴンザレスから挙げた2度目の勝利だ。そこから約1年半のブランクはあるが、『エル・ガヨ』(El Gallo=雌鶏)は今でもこの階級のトップクラスの選手であり、そのボクシングIQには非の打ちどころがない。
一方の『バム』ロドリゲス(19勝0敗、12KO)といえば、2023年12月に無敗を続けていたサニー・エドワーズ(イギリス)を破ってIBFとWBO世界フライ級王座を統一した。サンアントニオ生まれの期待の新星は、過去にWBC世界スーパーフライ級のタイトルも保持しており、これまでの対戦相手の中でも一番の強敵を相手にスーパーフライ級での王座返り咲きを狙う。
ここでは、エストラーダvsロドリゲスの勝敗予想、参考オッズを紹介する。
💰エストラーダvsロドリゲスの参考オッズ
米大手ブックメーカー各社によるエストラーダvsロドリゲスのオッズは以下の通り。いずれも挑戦者であるロドリゲス優勢のオッズとなっている。
- BetMGM
- エストラーダの勝利:+333
- ロドリゲスの勝利:-400
- FanDuel
- エストラーダの勝利:+350
- ロドリゲスの勝利:-480
- DraftKings
- エストラーダの勝利:+350
- ロドリゲスの勝利:-475
このオッズはアメリカンオッズ式となり、「-400」は100ドルの配当を手にするのに400ドルをかける必要があり、当たった場合は400+100=500ドルの払い戻し。「+333」は100ドルを賭けて当たれば33ドルの配当となり、100+333=433ドルの払い戻しとなる。
※6/26時点。
💰エストラーダvsロドリゲスのプロップベット
米大手ブックメーカー「FanDuel」によるこの試合のプロップベット(成績・試合内容等に基づく賭け)は以下の通りとなっている。
- エストラーダのKO/TKO、テクニカルデシジョンまたは失格による勝利:+1100
- エストラーダの判定勝利:+600
- ロドリゲスのKO/TKO、テクニカルデシジョンまたは失格による勝利:+155
- ロドリゲスの判定勝利:+125
- ドロー:+1800
※6/26時点。
🥊エストラーダvsロドリゲス:勝敗予想
リングの内でも外でも、ボクシングはタイミングが勝負を決する。
エストラーダの強さに疑いの余地はないが、プロで16年間にわたって47試合を戦ってきた34歳のボクサーであることもまた事実だ。資格を得れば即座に殿堂入りすること間違いなしの実績の持ち主であり、裏を返せば、すでにキャリアの終盤に近づいている選手であることは間違いない。
一方の『バム』ロドリゲスは、最近まで現在のボクシング界で最も若い世界チャンピオンだった(IBF/WBO世界フライ級王座を返上してエストラーダ戦に臨む)。24歳の彼は今まさに全盛期であり、積極的に試合をこなしている選手のひとりでもある。もちろん、若くて活きがいいだけではない。ロドリゲスには才能、パンチ力に加え、エストラーダがこれまで築き上げてきたレガシーを自らも打ち立てようとする意欲にも満ち溢れている。
エストラーダが消極的なWBA王者の井岡一翔との統一戦にも強い興味を示しており、1週間後の井岡とIBF王者フェルナンド・マルティネスとの統一戦の結果ともども、その結末は見逃せない。
序盤は、エストラーダが持ち前のボクシング技術と動きの良さでリードを築くだろう。だが、ロドリゲスがプレッシャーをかけ続けることで、徐々にエストラーダのスタミナを奪っていく。第5ラウンドを迎える頃には形勢が逆転し、ロドリゲスがパンチの数でエストラーダを上回っていくだろう。
エストラーダの負けを予想する、それもKO決着というのは稀なケースだが、最終的には19か月のブランクが彼にとってマイナスに働くことになるだろう。
スポーティングニュース(トム・グレイ)の予想:ロドリゲスの12回TKO勝利
※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二(スポーティングニュース日本版)