【大晦日ボクシング】井岡一翔 vs. ホスベル・ペレスの予想・参考オッズ|12.31 大田区総合体育館

2023-12-29
読了時間 約3分
時事通信

12月31日(日)、大田区総合体育館でWBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔が、ホスベル・ペレスを迎えての防衛戦に臨む。

2024年をチャンピオンとして迎えるのは井岡かペレスか。ここでは、この試合の参考オッズや試合展開を予想する。 

当日速報します:【ライブ速報】井岡一翔vsペレス|試合経過・結果・ハイライト|12.31 WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ

ホスベル・ペレスは、2020年以来となる世界王座挑戦のチャンスを手に入れた。12月31日(日)、敵地・日本、大田区総合体育館(東京都大田区)に乗り込んでのタイトルマッチ。挑むのは井岡一翔が保持するWBA世界スーパーフライ級王座だ。この試合は大晦日当日、『ABEMA』で独占無料生配信される。

ペレスが日本でファイトするのはこれが初めて。2020年にWBA世界フライ級王座決定戦でアルテム・ダラキアンに敗れて以来3連勝中で、現在WBAスーパーフライ級ランキング6位に位置する。『アバランチャ』(雪崩)の異名を取るベネズエラ出身のペレスは今回、同級転向以来初の世界タイトル挑戦で、トップクラスの力があることを証明する気満々だ。

対する井岡は、現在8連勝中。2022年にドロー判定に終わったジョシュア・フランコとの再戦を行うためにWBO世界スーパーフライ級王座を返上し、6月にその再戦に勝利してWBAのタイトルを獲得した。目標とするWBC同級王者フラン・フランシスコ・エストラーダとの統一戦を実現するためには、まずはペレスに勝つことが求められる。

2024年を王者として迎えるのは井岡か、ペレスか。本記事では大手ブックメーカーのオッズを参考に、格闘技部門エキスパートのダン・ヤノフスキー記者が本誌としての勝敗予想を紹介する。

井岡一翔 vs. ホスベル・ペレスの勝ち負けオッズ

米オッズメーカー「FanDuel Sportsbook」によると、井岡一翔が「-2400」で有利、ホスベル・ペレスが「+1220」で不利、井岡優勢とみられている。

井岡一翔 vs. ホスベル・ペレスの決着方法別オッズ

米オッズメーカー「FanDuel Sportsbook」による最新のプロップベット(個別予想)は以下の通り。

  • 井岡のKO/TKO勝ち:-330
  • 井岡の判定勝ち:+370
  • ペレスのKO/TKO勝ち:+1280
  • ペレスの判定勝ち:+2500
  • ドロー:+2000 

※上記オッズは、オリジナルの国際版記事執筆時の12月27日時点のものとなる。

Scroll to Continue with Content

スポーティングニュースによる予想

井岡はここまで数々の挑戦者たちを退け、チャンピオンとしての実力を証明してきた。その評価を覆すべく、今回ベネズエラから乗り込んでくるペレスは井岡に挑むが、果たしてペレス勝利の可能性を示唆するようなスタッツはあるのか、それとも下馬評通り井岡の実力が勝るか。

オッズに関しては各プロップにおいても井岡の勝利を支持する傾向にあり、KO勝ちに人気が集まっていた。ペレスは戦績では20勝中18KOでKO率90%を誇るが、井岡のパンチ精度に比べてしまうと、ペレスにその強みを活かせる分がないというオッズが伺える。

2022年にドロー判定に終わった井岡 vs. フランコ戦では、井岡は897発中214発をヒット(26.7%)、フランコの1412発中202発(14.3%)を上回った。また、ジャブ(12.9% 対 6%)、強打着弾率(38.6% 対 22.2%)ともに井岡に分があった。両者ともにパンチの総数は多かったが、井岡は序盤から終盤まで二桁のパンチを打ち続けていた。再戦では、井岡がアッパー、ボディブロウなどクリーンショットを何発も決め、ユナニマス・デシジョンでの勝利を収めた。

ペレスが最後に臨んだ世界タイトル戦は、2020年にアルテム・ダラキアンと戦ったWBA世界フライ級タイトルマッチだ。この試合、序盤からラッシュをかけてくるペレスに対し、ダラキアンはいくつかのジャブと右のパンチでペレスの勢いを削いだ。苦戦は強いられたものの、ダラキアンは判定の末に勝利を収めた。また敗れたペレスも、中盤のラウンドにチャンピオンを追い込んだことでその力を証明してみせた。

しかし、ディフェンスに長ける井岡であれば、ペレスのパンチも簡単にかわしていくだろう。

井岡の+/-(ヒット率から被弾率を引いた数値)は13.8で、これは世界のボクシングシーンでも8位に入る実力を誇る。一方、対戦相手ペレスのヒット率は17.8%とボクシング界でも3番目に低い数字となっている。KO率は90%でも、当たらなければペレス自身が疲弊するだけだろう。

身長では、ボクシングデータベース『BoxRec』の数字を信じるとすれば、井岡の164cmに対し、165cmのペレスには0.5インチ(約1cm)のアドバンテージがある。ペレスのリーチは不明だが、実際のところ体格的な差はほとんどないと見て良い。

井岡は統一戦に向けて準備万端。ペレスがそれを阻止すべく挑むが、このベネズエラの刺客には日本のスターを倒すだけの力はないと思われる。長期戦になるだろうが、最後に手をあげられるのは井岡の方だろう。

<スポーティングニュースの予想:ユナニマス・デシジョンで井岡の勝利>

※本記事は一部国際版記事(著者: Daniel Yanofsky)から抜粋・翻訳し、編集した記事となる。