【ボクシング】井上尚弥vsタパレス|オッズ、勝敗予想|12.26 スーパーバンタム級4団体王座統一戦

2023-12-25
読了時間 約3分
Naoki Fukuda

12月26日(火)、東京・有明で行われるスーパーバンタム級の4団体王座統一戦で、井上尚弥はフィリピンのサウスポー、マーロン・タパレスを相手に新たな歴史を刻むことができるか。

名門『The Ring』誌(リングマガジン)元編集人で本誌格闘技部門副編集長のトム・グレイが、この試合のオッズ、勝敗予想を紹介する。

名門誌の元編集人が大手のオッズと両者のデータをもとに勝敗予想

日本が誇るハードパンチャー、井上尚弥が自身2階級目となる4団体王座統一を目指し、12月26日に有明アリーナで行われるマーロン・タパレス戦に臨む。このタイトルマッチならびにアンダーカードは、NTTドコモの動画配信プラットフォーム『Lemino』(レミノ)で独占無料生配信される。

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井上(25勝0敗、22KO勝ち)はこれまでに4階級でタイトルを獲得、昨年12月にポール・バトラー(英国)をTKOで破り、約50年ぶりにバンタム級のアンディスピューテッド王者となった(現WBA/WBC/IBF/WBOの4団体時代としては初)。その後、『モンスター』は当時無敗記録を続けていたスティーブン・フルトン(米国)をノックアウトし、転級初戦でWBC/WBO世界スーパーバンタム級王者に輝いた。

一方のタパレス(37勝3敗、19KO)は2階級を制覇してきた、現WBA/IBF世界スーパーバンタム級王者。このフィリピンの新たなスターは、2019年に岩佐亮佑に敗れた時点ではもはや引退間近と考えられていた。しかし、そこから3連勝を記録すると、今年4月に当時王者だったムロジョン・アフマダリエフを判定の末に下し、井上と戦う権利を手に入れた。

ここでは、名門『The Ring』誌元編集人で現在も同誌レーティングパネリストを務める、本誌格闘技部門副編集長トム・グレイが、大手ブックメーカーのオッズを参考にしつつ、122ポンド(スーパーバンタム級)の頂点を決する試合の勝敗予想を紹介する。

井上尚弥 vs. マーロン・タパレスの参考オッズ

我々の予想の参考となるオッズは以下の通り(以下すべてのオッズは12月25日20:00付のものとなる)。

米大手『BetMGM』では、井上が「1.06」で有利、タパレスが「9.00」で不利というオッズになっている。

各決着方法別オッズの傾向

井上尚弥 vs. マーロン・タパレス戦の各決着方法別のオッズは以下となる。やはり井上のKO勝ちを想定したオッズが人気になっている。

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  • 井上の勝利(KO/TKO/テクニカルディシジョン/失格):1.17
  • 井上の判定勝利: 7.00
  • タパレスの勝利(KO/TKO/テクニカルディシジョン/失格):15.00
  • タパレスの判定勝利:19.00
  • ドロー:26.00

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スポーティングニュースによる予想

2023年、またしても『モンスター』がその姿を現す。

これまでの試合にもあったように今回、井上は好コンディションにある熟練のファイターと対戦することとなった。ただ、今の井上はスーパーバンタム級のどのボクサーと比べても桁違いの実力を持っている。井上の力に値するチャレンジを見つけるには、さらに階級を上げていく必要があるだろう。

一方、タパレスはこれまでのキャリアで2度のTKO負けを喫している。1度目はキャリア序盤のブリックス・レイ戦、2度目が2019年の岩佐との王座決定戦での敗戦だ。タパレスが過去にノックアウトされたことのある事実、それを井上が知っているというのは、サメに血の匂いを嗅がせたようなもの。井上はタパレスをKOしにかかるだろう。

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タパレスは不器用といっていいサウスポーだ。ボディワークはそこそこだが、フットワークは決して良くない。捕まえるのが難しいタイプのサウスポーとは違い、このフィリピン人チャンピオンは正面にとどまって、スクエアスタンスで常に打ち合っていくファイタータイプ。井上の正面に立てば、間違いなくパンチを浴びる。そして、浴び続けることになるだろう。

122ポンドのスーパーバンタム級に階級を上げたことが井上のパンチの破壊力に影響するのでは、という意見もある。それならスティーブン・フルトンに聞いてみるといい。確かに、最終的に試合を決着したのは井上の猛烈なラッシュだったが、その御膳立てとなる一撃は強烈な右のストレートだった。

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31歳のタパレスは、技巧派のフルトンに比べれば断然捕まえやすい選手だ。その分、より早いラウンドで決着することになるだろう。

<スポーティングニュースの予想:井上のTKO勝ち(5回)>

※本記事は国際版記事(著者: Tom Gary)を翻訳し、日本向け情報を追記・編集した記事となる。翻訳・編集:石山修二、編集:スポーティングニュース日本語版編集部 神宮泰暁