FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022を目前にしたファンにとって最も重要なことのひとつはどの試合を観戦すべきかということだろう。
できる限りすべての試合の観戦をお勧めするが、当然のことながら、グループ予選の結果が重要になる試合も数多くある。
出場12か国が2つのグループに分かれているため、開催国のオーストラリア代表が優勝候補のアメリカ代表に挑むなどといった最もエキサイティングな対戦は決勝戦まで持ち越しになる可能性が高い。
しかし、どのチームも才能に溢れ、どの試合を見ても一流のバスケットボールが展開されることだろう。では、グループ予選の鍵となるのはどの試合だろうか?
オーストラリア対フランス: 9月22日(木)午後7時30分
まずは、簡単なところから始めよう。
このW杯に向けては魅力的な話題がたくさんあったが、オーストラリア代表オパールズのジャージーを着たオーストラリア最高のバスケットボール選手のローレン・ジャクソンが、プロバスケから引退して6年後に5度目のW杯で復帰することは何よりもエキサイティングなことだ。
しかし、バスケットボールファンはジャクソンの活躍を見ることができるだけでなく、オパールズにとって初めての適切な対戦相手がかなり手強いフランスなのだ。フランスには、オーストラリア代表のエジ・マグベゴールとはシアトル・ストームでチームメイトでWNBAのオールディフェンシブ・チームに選ばれたのギャビー・ウィリアムズがいる。
「死のグループ」と名付けられた2つの強豪国であるオーストラリア対フランスは、大会の序盤の流れを決定付けるものになるかもしれない。
アメリカ対ベルギー: 9月22日(木) 午前10時30分
初日に注目すべきもう1試合は、アメリカ対ベルギーというグループAの強豪同士の対戦だ。この試合は、後の決勝トーナメントで重要な意味を持つ可能性がある。
アメリカがグループ予選を突破することはほぼ確実視されているが、初日のベルギー戦には代表メンバーの多くがまだオーストラリアに入国していないことで波乱が起きるかもしれない。
WNBAファイナルが週明けに終了する予定のため、ケルシー・プラムやチェルシー・グレイ、そして最も重要とされるエイジャ・ウィルソンといった選手たちがまだアメリカにおり、初戦のベルギー戦に出場する可能性はほとんどないのだ。
WNBAオールスターで元ファイナルMVPのエマ・ミースマンが率いる強力なチームのベルギーが、開幕戦での番狂わせを起こすことも十分にあり得る。
日本対カナダ: 9月25日(日)午後7時30分
オーストラリアとフランスが「死のグループ」の4強のうちの2強だとすれば、日本とカナダはその4強を構成する残りの2チームだ。25日には両チームが熱い戦いを繰り広げるはずだ。
カナダには、元WNBAオールスターでチャンピオンのキア・ナースや、ミネソタ・リンクスのブリジット・カールトンとナタリー・アコンワのデュオなど、WNBAの優秀な3選手が揃っている。
しかし、一方の日本もここ数年その実力を証明し、FIBAアジアカップの現チャンピオンであり、東京オリンピックでは銀メダルを獲得しているチームだ。
いずれにせよ、この試合の結果は決勝戦のシード権獲得に大いに影響するだろう。
オーストラリア対日本: 9月27日(火)午後7時30分
予選リーグ最終戦のこの試合は、アジア地区のライバル同士が対戦する最高の試合となるかもしれない。
しかし、単にプライドがかかっているわけではなく、この前の試合の結果次第では、この試合が決勝での有利な対戦相手を決めるもの、あるいは出場権を争うものになる可能性が大いにある。
この2チームが対戦するのはこれが今年初めてではなく、2022年5月に行われた親善試合の3試合では日本がオーストラリアを制した。しかし、今回ははるかに重要な試合だ。
オパールズは今度こそホームコートを守ることができるのか? それとも、日本の勝利が続くのか? 確かめる方法はひとつしかない。
原文: FIBA Women's Basketball World Cup 2022: The key matchups of the Group Phase
翻訳: YOKO B Twiiter:@ yoko_okc