東京マラソン2024が3月3日（日）に行われ、男子はベンソン・キプルト（ケニア）が2時間02分16秒の大会新記録、世界歴代5位の好記録で優勝を果たした。上位3名は、ケニア勢が占めた。
2大会前の優勝者で、五輪2連覇中のエリウド・キプチョゲ（ケニア）は20km手前から遅れを取り、最終的に2時間06分50秒で10位に終わった。
日本人男子は、パリ五輪代表選考の最終対象レースとなるなか、西山雄介（トヨタ自動車）が日本人トップ（全体9位）の2時間06分31秒の自己ベストでフィニッシュするも、代表内定条件となる設定タイム（2時間05分50秒）を上回れず。
この結果、パリ五輪男子マラソン代表の最後の枠はマラソングランドチャンピオンシップ（MGC）3位の大迫傑（Nike）が選考要項に則り、代表内定となった。
日本人2番手（全体11位）は其田健也（JR東日本）の2時間06分54秒、3番手は細谷恭平（黒崎播磨）の2時間06分55秒だった。
女子は、ベテランのストゥメ・アセファ・ケベデ（エチオピア）が世界歴代8位の2時間15分55秒の大会新記録で優勝、前回優勝者で青森山田高（青森）出身のローズマリー・ワンジル（ケニア）が世界歴代10位の2時間16分14秒で2位と共に自己ベスト、3位は2時間16分58秒のアマネ・ベリソ・シャンクレ（エチオピア）だった。
また、日本記録更新を狙った新谷仁美（積水化学）は、中盤まで思うような展開で進めず、終盤もペースを上げきれずに2時間21分50秒で6位となった。
『スポーティングニュース』は、男子エリートレースを中心にライブ速報形式で東京マラソン2024の模様をお伝えした（タイムは速報値）。
レース経過・ハイライト
※内容は逆時系列。時刻は日本時間表記。記録の一部は速報値。
11:14 日本人男子では西山雄介（トヨタ自動車）は、エリウド・キプチョゲ（ケニア）に先着、自己ベストの2時間06分31秒でトップ（全体9位）でフィニッシュするも、パリ五輪代表内定条件の2時間05分50秒には届かず。
11:12 ベンソン・キプルト（ケニア）が2時間02分16秒の大会記録で優勝。
11:08 西山雄介（トヨタ自動車）は40kmを1時間59分49秒。パリ五輪代表内定タイムは、2時間05分50秒。
11:06 男子は、ベンソン・キプルト（ケニア）が40kmを1時間55分48秒でトップ通過。
11:04 男子日本人トップは西山雄介（トヨタ自動車）が其田健也（JR東日本）との差を15〜18秒に広げる。残り3km! タイムとの戦いはいかに？
11:01 男子先頭争いはベンソン・キプルト（ケニア）が38.5km地点で前に出る。
10:57 男子先頭争いは、38kmを通過してティモシー・キプラガト（ケニア）、ベンソン・キプルト（ケニア）の一騎打ちに。日本人トップ争いでは其田健也（JR東日本）が36km過ぎに浦野雄平（富士通）を捉え2番手に。前を行く西山雄介（トヨタ自動車）を追い続ける。
10:53 前方の集団に追いついた浦野雄平（富士通）が34.6km付近であのエリウド・キプチョゲ（ケニア）を捉えて抜き去る。
10:48 33.3km付近で粘り強くついていた西山雄介（トヨタ自動車）が浦野雄平（富士通）を捉えて日本人トップに。
10:44 日本人トップは浦野雄平（富士通）が29km過ぎから前に出て、30kmを1時間29分14秒で通過。パリ五輪設定タイムの2時間05分50秒を上回るペース。前方には遅れを取るキプチョゲを捉える。
10:39 男子先頭争いは、32km手前でベンソン・キプルト（ケニア）が出て、ティモシー・キプラガト（ケニア）の前に。
10:35 男子はティモシー・キプラガト（ケニア）が先頭で30kmを1時間26分07秒で通過。日本人トップ争いは、西山雄介（トヨタ自動車）がひとりペースを上げる。
10:32 男子の日本人先頭争いは、西山雄介（トヨタ自動車）を先頭に5人前後。鈴木健吾（富士通）は遅れ始める。
10:25 女子の先頭争いは、ローズマリー・ワンジル（ケニア）筆頭に20kmを1時間04分45秒で通過の3人。
10:22 男子の先頭ふたり、ベンソン・キプルト（ケニア）、ティモシー・キプラガト（ケニア）は25kmを1時間11分39秒で通過。世界記録を上回るペースを維持する。
10:18 日本人トップ集団から服部勇馬（トヨタ自動車）、細谷恭平（黒崎播磨）、小椋裕介（ヤクルト）、高田康暉（住友電工）らが遅れる。
10:13 女子の新谷仁美は全体8位で20kmを1時間06分20秒で通過。
10:12 日本人トップ、鈴木健吾（富士通）先頭の第3集団はハーフを1時間02分36秒前後で通過。設定タイム（2時間05分50秒）ペースよりやや遅れ気味。
10:08 男子トップはヒラリー・キプコエチ（ケニア）が20kmを57分14秒、第2集団は服部勇馬（トヨタ自動車）が59分39秒で通過。キプチョゲ（ケニア）は先頭集団から15秒遅れる。かなりきついか。
10:06 19.5km付近でキプチョゲ（ケニア）が先頭集団から遅れ出す。20km手前で約3秒遅れる。
10:04 鈴木健吾（富士通）が18km過ぎ（浅草近辺）に第2集団の前方に位置取り。ペースメーカーのすぐ後ろに。
10:01 男子第1集団のハイペース（世界記録更新レベル）に3人のうち1人のペースメーカーが離脱。
9:57 女子の新谷仁美は全体8位で15kmを49分53秒で通過。
9:54 男子第1集団は、キプチョゲ（ケニア）、ヴィンセント・キプケモイ・ゲティッチ（ケニア）ら4人の集団で15kmが42分52秒で通過。第2集団は44分39秒で通過で、給水後に服部勇馬（トヨタ自動車）が集団の先頭に出る。
9:47 日本記録保持者の鈴木健吾（富士通）は男子第2集団、日本人のトップ争いの集団中盤でレースを進める。日本人トップは小椋裕介（ヤクルト）。
9:44 女子の先頭集団は、10kmを32分24秒で通過。青森山田高（青森）出身で昨年優勝のローズマリー・ワンジル（ケニア）もレースを引っ張る。
9:40 男子第2集団の10km通過は29分45秒で通過。パリ五輪代表内定記録の2時間05分50秒より4秒上回るペース。変わらず高田康暉（住友電工）を先頭に20人近い集団を形成。
9:38 男子第1集団は、キプチョゲ（ケニア）含めた4人が予想を上回るペースで10km（秋葉原近辺）を28分30秒で通過。世界記録を13秒近く上回る超ハイペース。
9:35 男子は8km過ぎで2時間05分51秒の自己ベストを持つ山下一貴（三菱重工）が日本人の先頭集団から大きく遅れる。
9:30 女子の第1集団はシファン・ハッサン（オランダ）筆頭に4人が5kmを16分16秒で通過。日本記録を狙う新谷仁美（積水化学）は全体9位で日本人トップの16分37秒で通過。
9:25 第2集団の5km通過は14分55秒。日本人は作田将希（JR東日本）がトップで10人以上の連なる集団に。東京五輪代表の服部勇馬（トヨタ自動車）も集団前方でレースを進める。
9:24 エリウド・キプチョゲ（ケニア）、ティモシー・キプラガト（ケニア）ら7人の海外勢で形成する第1集団は5km通過が14分16秒。2時間00分前半想定のハイペース。
9:22 第2集団は、日本人選手が大集団を形成。
9:17 女子のペースメーカーは1km3分11秒と1km3分16秒。
9:16 新宿・歌舞伎町付近を通過。西山雄介（トヨタ自動車）ら日本人のトップ集団は第1集団とは20秒ほどの差。
9:12 ペースメーカーは男子が1km2分52秒（2時間00分58秒想定）、1km2分57秒（2時間04分29秒・日本記録想定）。最初の1kmは2分48秒で通過、第2集団も2分55秒で通過。
9:10 東京都庁前から一斉にスタート。エリートランナー、市民ランナーも続く。
9:05 車いすの部がスタート。スタート地点は東京都庁前。
レース前情報：日本人男子は、2時間05分50秒の設定タイムを突破した上で最高順位となった選手がパリ五輪マラソン代表に内定。もし設定タイムを突破する選手がいなければ、MGC3位の大迫傑（Nike）が五輪代表に内定する。
女子の新谷仁美（積水化学）は、2日前の記者会見で「マラソンをやってきてからずっと目標にしてきた日本記録（2時間18分59秒）の更新」を狙うと公言。食事面でのアプローチを含めて、今大会に向けての調子は「かなり順調にきた」と言うが、「結果がすべて。結果が出なければ、どんなに順調にきてもそれを証明したことにならない」と、相変わらずストイックな姿勢でレースを迎えようとしている。
△レース前
以下、レース開始前時点の情報。
大会名称
- 東京マラソン 2024（欧文名：Tokyo Marathon 2024）
- 兼 ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ・男子GS／女子G1
- 兼 マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ（男子）パリ2024オリンピック競技大会 日本代表選手選考競技会
- 兼 アボット・ワールドマラソンメジャーズシリーズXVI
スタート日時・時刻
- 2024年3月3日（日）午前9時10分スタート予定
コース（走路）概要
- コース名：東京マラソンコース(日本陸上競技連盟・ワールドアスレティックス /AIMS公認コース)
- 距離：42.195km
- 各地点：東京都庁～水道橋～上野広小路～神田～日本橋～浅草雷門～両国～門前仲町～銀座～田町～日比谷～東京駅前・行幸通り
放送配信予定
東京マラソン2024は日本テレビ系列で生中継される予定。地上波は日本テレビ系列、CSは日テレジータスで放送が予定されている。インターネット動画配信サービスでは、Hulu（フールー）、TVer（ティーバー）、日テレ無料（TADA）での配信が予定されている。
放送・配信チャンネル
- テレビ地上波：日本テレビ
- テレビBS/CS：日テレジータス
- ネット：Hulu、TVer、日テレ無料（TADA）
※試合開催・放送予定は主催者・放送局の都合により変更になる場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
レースの見どころ
世界トップクラスのランナーが来日し、男子は五輪マラソン2連覇中のエリウド・キプチョゲ（ケニア）、女子は世界歴代2位の記録を保持するシファン・ハッサン（オランダ）、青森山田高（青森）出身で昨年優勝のローズマリー・ワンジル（ケニア）、2023年世界陸上選手権優勝のアマネ・ベリソ・シャンクレ（エチオピア）が出場する。
日本男子にとってはパリ五輪代表選考の最終レースでもあり、日本記録保持者の鈴木健吾（富士通）、昨年の大会で共に2時間5分台の自己ベストを出した山下一貴（三菱重工）、其田健也（JR東日本）らがパリ五輪代表内定条件となる2時間05分50秒を目指す。