名古屋ウィメンズマラソン2024が3月10日(日)に行われ、安藤友香(ワコール)が終始粘り強いレースを展開し、40km過ぎから続いた2022年アジア大会覇者のユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)との競り合いを制し、日本歴代8位となる2時間21分19秒で初優勝。7年前のこの大会、初マラソンでマークした自己記録を更新する見事な走りを見せた。だが、パリ五輪代表選考条件の2時間18分59秒(日本記録)には届かず、代表内定には至らなかった。
2大会連続五輪出場を狙った鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)も2時間21分36秒で自己ベスト更新で3位、MGC4位の加世田梨花(ダイハツ)も2時間22分11秒で4位と奮闘した。
パリ五輪マラソン日本代表選考対象レースは今レースですべて終了し、女子代表3人目には1月の大阪国際女子マラソンで日本記録を樹立した前田穂南(天満屋)が内定。前田は2大会連続のオリンピック出場になる。
レース経過・ハイライト
※内容は逆時系列。時刻は日本時間表記。記録の一部は速報値。
11:31 安藤友香(ワコール)が優勝! 2時間21分19秒は、7年ぶり、初マラソン以来の自己ベスト! 日本歴代8位! 2位にE・チュンバ(バーレーン)、3位の鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)も2時間21分36秒で自己ベスト! 加世田梨花(ダイハツ)は4位。
11:29 安藤友香(ワコール)が出た! バンテリンドームはもうすぐ!
11:28 41km通過。E・チュンバ(バーレーン)と安藤友香(ワコール)の一騎打ちが続く。残り1kmを切る。鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)もペースアップで前の2人に近づく。
11:24 40km通過はE・チュンバ(バーレーン)、安藤友香(ワコール)が2時間13分53秒、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)が2時間14分09秒、加世田梨花(ダイハツ)が2時間14分17秒。
11:20 39km地点で鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)が加世田梨花(ダイハツ)を抜き3位に。39.2km地点では安藤友香(ワコール)がE・チュンバ(バーレーン)を捉え、並走する。
11:17 38km過ぎで安藤友香(ワコール)はE・チュンバ(バーレーン)との差を4秒に迫る。安藤は東京五輪10000m代表。
11:15 37.5km通過で安藤友香(ワコール)がE・チュンバ(バーレーン)に7秒差に迫る。3番手争いでは鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)が加世田梨花(ダイハツ)に少しずつ迫り始める。
11:13 トップは昨年のアジア大会優勝のE・チュンバ(バーレーン)、以下、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)の順。
11:11 36.4km地点でG・ゲブレシラシエ(エチオピア)が止まる。自国のパリ五輪代表選考のかかるため、再びレースに戻ったが、36.8km地点で再び止まる。
11:08 安藤友香(ワコール)はトップのG・ゲブレシラシエ(エチオピア)との差を16秒に縮める。約90m差検討か。
11:05 35kmのトップ通過は、1時間56分21秒。G・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)の順。安藤友香(ワコール)は1時間56分42秒、加世田梨花(ダイハツ)は1時間56分50秒、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)は1時間57分01秒で通過。安藤は7年ぶりの自己ベスト更新ペース。
10:58 33km通過。順位は変わらずも、安藤友香(ワコール)がペースアップ。加世田梨花(ダイハツ)との差を広げ始める。
10:49 30km地点、トップはG・ゲブレシラシエ(エチオピア)で1時間39分02秒、以下、E・チュンバ(バーレーン)が1時間39分03秒、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)は1時間39分33秒、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)は1時間39分43秒で通過。
10:46 30km手前、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)は安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)の2人と約8秒差で必死に食らいつく。
10:42 3位の位置で並走する安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)。安藤は口が空き苦しい表情を見せているが、粘走で踏ん張る。
10:36 26km過ぎになると、G・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)の2人がペースアップし、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)が離される。さらに安藤、加世田から離れて鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)の順となる。
10:35 給水後、G・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)の順で、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)も少し離され始める。
10:33 25km通過は1時間22分40秒。前田の日本記録時通過タイムからは14秒遅れ。
10:29 22kmからの1kmは下り基調もあり3分07秒とペースアップも次の1kmは3分21秒のラップ。ペースの上げ下げある中、安藤友香(ワコール)は安定した走りで集団の2番手でレースを進める。
10:26 23km手前、G・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)、安藤友香(ワコール)の3名、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)
10:22 中間地点の通過は、1時間09分56秒。前田穂南(天満屋)の日本記録樹立時より10秒近く遅れているが、後半で挽回可能な範囲。トップ集団はG・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)、安藤友香(ワコール)、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)の5名に。D・メリンガー(ルーマニア)がトップ集団から遅れる。
10:16 トップ集団の20km通過は1時間06分21秒。日本記録更新の目安からは約28秒遅れ。
10:08 先頭集団は6人。G・ゲブレシラシエ(エチオピア)、E・チュンバ(バーレーン)、D・メリンガー(ルーマニア)が横一線、安藤友香(ワコール)がその後ろにひとり、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)が集団後方に。17km通過。15kmからの1kmは3分15秒に上があるも、次の1kmは3分20秒に。日本記録ペースからは少し遅れ気味か?
10:02 先頭集団は横長から少しずつ縦長に。
9:58 15km通過は49分44〜45秒で通過。ペースメーカーは4人から2人となるなか、安藤友香(ワコール)、鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)も含め、6人のトップ集団。
9:53 13km付近、ペースメーカーがさらにもう1人が集団から遅れる。チェプトゥー(ケニア)もトップ集団からは脱落。
9:50 ペースメーカー1人が12km地点で離脱。
9:45 鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)はコップ水も取り損ねたたが、加世田梨花(ダイハツ)が自身のペットボトル(水)を鈴木に手渡す。
9:43 先頭集団7人の10km通過は33分05〜06秒。鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)はスペシャルドリンクを取り損ねる。
9:41 大西ひかり(JP日本郵政グループ)が引っ張る第2集団は第1集団と46〜48秒差。9.4km付近。
9:40 先頭集団の海外勢は2022年世界陸上優勝のゴティトム・ゲブレシラシエ(エチオピア)、ビオラ・チュプトゥー(ケニア)、ユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)、デルバインレリン・メリンガー(ルーマニア)の4人。
9:35 大西ひかり(JP日本郵政グループ)が引っ張る第2集団は5km通過17分00秒。大西は12位通過。
9:32 安藤友香(ワコール)の自己ベスト2時間21分36秒は初マラソンの2017年名古屋ウィメンズ。先頭集団は4人のペースメーカーに引っ張られ、7人で形成。
9:26 5km通過は16分28秒。先頭集団は変わらず7名。集団の前方に安藤友香(ワコール)、後方に鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)が位置取り。
9:20 3kmのトップ通過は9分51秒。3分19秒、3分15秒、3分17秒のラップ。
9:17 第1集団は7名、うち日本勢は予想どおり鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、加世田梨花(ダイハツ)、安藤友香(ワコール)の有力選手が良いペースでペースを刻む。
9:12 ペースメーカー第1集団の4人は1km3分18秒の設定。日本記録(2時間18分59秒)を少し下回るペースで30kmまで引っ張る。中盤以降、ペースメーカーの前に出る選手は出てくるのか? それとも、30km以降で一気に勝負をかけるのか?
9:10 スタート!
△レース前
以下、レース開始前時点の情報。
大会名称
- 名古屋ウィメンズマラソン2024(欧文名:NAGOYA WOMEN’S MARATHON 2024)
- 兼 ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ・GS
- 兼 マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ(女子) パリ2024オリンピック競技大会 日本代表選手選考競技会
日程・スタート時刻
- 日程:2024年3月10日(日)
- スタート時刻:午前9時10分スタート予定
コース(走路)概要
- コース名:名古屋ウィメンズマラソンコース(バンテリンドーム ナゴヤ発着、日本陸上競技連盟、WA/AIMS公認コース)
- 距離:42.195km
放送配信予定
名古屋ウィメンズマラソン2024はテレビ地上波ではフジテレビ系列の全国ネットで放送が予定されている。
インターネット動画配信サービスではTVer(ティーバー)、複数の在名テレビ局が共同運営するLocipo(ロキポ)でライブ配信が予定されている。
放送・配信チャンネル
- テレビ地上波:フジテレビ系列全国ネット
- テレビBS/CS:未定
- ネット:TVer、Locipo
※試合開催・放送予定は主催者・放送局の都合により変更になる場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
レースの見どころ・パリ五輪代表内定条件
名古屋ウィメンズマラソン2024は男女を通じて最後のパリ五輪マラソン日本代表選考レースとなり、この結果により女子代表3枠目の内定選手が決定する。
今レースの出場選手がパリ五輪代表の座を勝ち取るには、順位では日本人選手最上位、記録では今年1月の大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)が19年ぶりにマークした日本記録2時間18分59秒を上回ることが条件となる。
日本人の上位争いは、東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)、昨年10月のMGC4位の加世田梨花(ダイハツ)、ベテランの安藤友香(ワコール)ら2時間21分台の自己ベストを持つランナーが中心となることが予想される。
MGC3位の細田あい(エディオン)はコンディション不良のため、欠場することになった。
海外勢は2022年オレゴン世界陸上選手権優勝のゴティトム・ゲブレシラシエ(エチオピア)が出場者最速の2時間18分11秒の自己ベストを持つが、そのほかの有力選手は2時間20分台以上。ペースメーカーには自己ベスト2時間17分台、18分台の選手もいるため、日本勢にとっては高いハードルとはいえパリ五輪内定条件の日本記録更新に向けた好環境が整っているといえる。