“WBAおよびIBF世界バンタム級王者・井上尚弥の登場により、今や日本のボクシング界は活況に聞こえるかもしれないが、井上尚弥は例外的存在でしかないのです”と冒頭から告げている。
令和を迎えた5月は、8人の日本人ボクサーが世界戦のリングに立ったが、勝利して王座を手にしているのは、井上ひとりだけ。1勝7敗という危機的事態に陥っていた。
5月5日:船井がアンカハスにTKO負け
GW中の5月5日、船井龍一(ワタナベ)は、カリフォルニアに乗り込み、ジェルウィン・アンカハスの持つIBF世界スーパーフライ級王座に挑戦するも、7回ドクターストップのTKO負け。
5月13日:6年ぶりの世界挑戦だった黒田、力及ばず
13日、IBF指名挑戦者・黒田雅之(川崎新田)は後楽園ホールで南アフリカ出身のIBFフライ級王者モルティ・ムザラネに挑んだものの、0-3の判定負け。序盤の健闘虚しく、王者が正確な強打で打ち崩した。この時点で日本人による世界戦挑戦失敗記録は「8」となっていた。
5月19日:2018年3月以来の世界戦で小西も判定負け
その6日後の5月19日の神戸。小西伶弥(真正)が、IBF世界ライトフライ級王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)に挑戦。打ち合いで王者の牙城に迫るも、手数で敗れた。
5月26日:新たなスター・伊藤も攻めあぐね王座陥落
井上尚弥に次ぐスター候補、伊藤雅雪(横浜光)は5月26日、WBO世界スーパーフェザー級王者として、フロリダ州キシミーで防衛戦に臨んだ。しかし、アメリカ人挑戦者ジャメル・ヘリングの消極的なボクシングに惑わされ、0-3の判定負けしている。
5月26日:同日世界戦の久保と木村も挑戦失敗
さらに5月26日には中国の福州で、久保隼(真正)と木村翔(青木)の2人が世界タイトル獲りに挑んだ。
元WBAスーパーバンタム王者の久保は、WBAフェザー級王者シュー・ツァンの乱打を浴び、6回レフェリーストップ負けだった。そして元WBOフライ級王者木村は、カルロス・カニサレスのWBA世界ライトフライ級タイトルを狙うも、得意の強打は空を切り、フルラウンドの末、大差の判定負け。
5月26日は、日本ボクシング界にとって悪夢の日となった
5月31日:日本人が“勝ちにくい”タイで福原も苦杯
“悪夢の日”から5日後の5月31日。元WBOミニマム級王者の福原辰弥(本田フィットネス)が、WBC世界ミニマム級王者ワンヘン・ミナヨーティンに挑戦。
福原が優位に試合を進めるなか、8回途中で王者の負傷判定が取られ、その時点でポイント勝ち(79-73、78-74x2)王者ミナヨーティンがタイトル防衛となってしまった。タイにおける日本人の世界戦は1勝24敗1分けで、福原はタイならではの悪習に敗れた。
5月19日:ただひとり世界戦に勝った“モンスター”井上尚弥
最後に時系列を遡るが、5月19日(現地時間18日)、イギリスのグラスゴーでのWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)バンタム級トーナメント準決勝で、井上尚弥がエマヌエル・ロドリゲスを2回KOで粉砕した。結局5月は、井上の勝利のみという異常事態になってしまった。
小泉氏は、“2019年5月は、日本のリング史上最悪の月として記録されるかもしれない”と嘆き、“すべての日本人ボクサーが井上尚弥になれるわけではない”とも訴えている。
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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供
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「※」は提携サイト『Goal』の記事です