バスケットボール男子日本代表のフリオ・ラマス・ヘッドコーチが退任した。契約満了に伴う退任であるとして、日本バスケットボール協会が9月21日に発表した。後任には女子日本代表ヘッドコーチとして東京オリンピック銀メダル獲得を果たしたトム・ホーバス氏が就任する。
ラマス氏は同日、自身のツイッターを更新し、選手やコーチングスタッフ、協会関係者への感謝の言葉を綴り、最後は「Arigato!」と締めくくった。
アルゼンチン出身のラマス氏(57歳)は、2017年4月の就任以来、2019年FIBAバスケットボール・ワールドカップ及びそのアジア地区予選、2021年夏の東京オリンピックまでの4年間、男子代表を指揮した。
2017年11月に始まったW杯アジア地区1次予選では、最初の4試合に全敗するという窮地に立たされながら、2018年6月に行われた1次予選5戦目の強豪オーストラリア戦に79-78の1点差で勝利するという大金星を上げて絶望的だった空気を一変させる。そこから破竹の8連勝を飾り、見事、2006年以来13年ぶり(3大会ぶり)となるW杯出場を勝ち取った。
また、今夏には男子日本代表としては1976年以来45年ぶりの出場となった地元開催のオリンピックで指揮を執り、ラマスHCの母国かつ古巣でもあるアルゼンチン代表などと戦った。
長らく遠ざかっていたW杯と五輪の二大大会にチームを導き、日本男子バスケットボール界を大きく前進させた指揮官の退任の報を受け、4年間を共に戦った日本代表選手たちや代表関係者がソーシャルメディアを通じて感謝の意を表している。