7月18日、埼玉県さいたま市のサイデン化学アリーナにてバスケットボール男子日本代表国際強化試合 SoftBankカップ2021(埼玉大会)として、フランス代表(FIBAランキング7位)との一戦が行なわれ、日本が81-75で接戦を制した。
日本の先発メンバーには田中大貴(#24/アルバルク東京)、馬場雄大(#18/メルボルン・ユナイテッド/NBL)、渡邊雄太(#12/トロント・ラプターズ/NBA)、八村塁(#8/ワシントン・ウィザーズ/NBA)、ギャビン・エドワーズ(#23/千葉ジェッツ)が名を連ねた。
フランスはニコラ・バトゥーム(#5/ロサンゼルス・クリッパーズ/NBA)、ガーション・ヤブセレ(#7/レアル・マドリード/スペイン)、エバン・フォーニエ(#10/ボストン・セルティックス/NBA)、アンドリュー・アルビシ(#21/グランカナリア/スペイン)、ルディ・ゴベア(#27/ユタ・ジャズ/NBA)がスタートだった。
NBAで最優秀守備選手に3度も選出されている216cmのビッグマンであるゴベアを相手に、日本は八村と渡邊を筆頭に臆することなく序盤からペイントをアタックし続けた。
第1クォーター残り2分45秒、八村がゴベアのファウルを受けながらもインサイドで得点し、11-12と追い上げる。さらに残り1分54秒には八村がミドルジャンパーを決め、14-12と逆転に成功。さらに渡邊もフローターやプットバックなどで得点し、日本が第1クォーターを18-14でリードした。
八村の3ポイントショットで幸先よく開始させた第2クォーターでは、順調に得点を重ねていく。前半残り3分31秒には富樫勇樹(#2/千葉ジェッツ)のステップバックスリーが決まり、日本は16点差のリードを作った。
前半をなんと0ターンオーバーで終えた日本は、46-30と16点のリードでハーフタイムを迎えた。
後半が開始すると、フランスが日本のゾーンディフェンスに対応し始め、フォーニエやバトゥームの3ポイントショットで反撃を開始。フランスがチームとして8本中4本の3Pショットを成功させ、第3クォーターを28-15と圧倒し、最終クォーター開始までに日本のリードが61-58の3点にまで縮んだ。
第4クォーター開始から日本は、八村のキックアウトパスを受けた比江島がファウルされながら3Pショットを決める4ポイントプレイなどを含む連続6得点でリードを再び二桁に乗せる。
しかしフランスも3Pショットを連発し、試合残り3分46秒で74-74の同点とされた。逆転を避けたい日本は、続くポゼッションで八村のショットが外れて相手ボールとなったものの、馬場がスティールからそのまま自らダンクへと持ち込み、再びリードを作った。
その後、日本はフリースローを決め続け、フランスの反撃を退けて81-75で見事勝利をあげた。
八村は試合後のインタビューで「(全員が揃っての)エキシビションマッチ2試合目ってことで、チームも凄く気合が入っていました」と話した。
「ディフェンスが今日は第1クォーターから良かったので、それが勝ちに繋がったと思います」。
日本のフリオ・ラマス・ヘッドコーチは「40分間通して、選手たちがディフェンスとリバウンドで頑張ったと思います」と勝利を振り返った。
「さらにそこに集中力が研ぎ澄まされていたと思いますし、ターンオーバー率8%というのがそれを表しているんじゃないかと思います。試合を通して、その場面によって違う主役が現れたのは流れとして良かったです」。
ゴベア相手に果敢に攻め続けた渡邊は「彼のディフェンス力っていうのはNBAの中でもズバ抜けていますし、そこをビビってしまって外から単発なシュートばっかりになってしまうと、絶対フランスのペースになってしまうのはわかっていました」と話した。
「そこはまず彼を相手に経験している僕だったり塁だったりが、率先して中に切り込んでいって、そこからカバーに寄ってくればパスを捌いてっていう風なプレイをできればなっていう風に試合前から言っていました。ただ、やっぱり彼のブロックを嫌がって少し無茶なシュートを打ってしまってた部分も今日はあったので、そこは自分自身も反省点かなと思っています」。
日本は八村が19得点、7リバウンド、渡邊が18得点、9リバウンド、2スティール、比江島が15得点、田中が6得点、4アシスト、2スティールをマークした。
敗れたフランスは、フォーニエが16得点、4アシスト、ゴベアが11得点、8リバウンド、2ブロック、バトゥームが10得点、6リバウンド、5アシストを記録した。
これで東京オリンピック前の強化試合を全て終えた日本は、7月26日にオリンピック初戦となるスペイン戦を迎える。