日本代表がベルギー代表との強化試合に惜敗、渡邊雄太は16得点、4リバウンド、4スティールの活躍

2021-07-09
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7月9日、沖縄アリーナにてバスケットボール男子日本代表国際強化試合2021の一環として、ベルギー代表(FIBAランキング37位)との強化試合が行なわれ、日本(同42位)が70-73で惜敗した。

日本の先発メンバーには比江島慎(宇都宮ブレックス)、渡邊雄太(トロント・ラプターズ/NBA)、ギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)、田中大貴(アルビレックス東京)、シェーファー・アヴィ幸樹(シーホース三河)が名を連ねた。

ハンガリー戦に続いてこの試合も最初に得点を決めたのは渡邊雄太だった。ドライブからの得点を決めて日本が先制点を奪う。

その後エドワーズのダンクショットで4-3とリードするも、そこからベルギーに連続14得点を許し、序盤から二桁リードを作られる展開となった。

日本が第1クォーターに放った6本の3ポイントショットを全て外したのに対して、ベルギーは7本中5本を成功させ、日本は9-25と劣勢に追い込まれた。

第2クォーター開始1分で比江島がコーナーから、日本にとってこの試合初となる3Pショットを決める。さらにベンチから出場の富樫勇樹(千葉ジェッツ)もウィングから3Pショットを決め少しずつリードを削りにかかる。

しかしベルギーも、ゾーンに切り替えた日本に対してベースラインカットを多用したボール回しで積極的に攻め続け、リードを15点差まで広げた。

タイムアウト後、田中の連続得点で日本は勢い付くと、前半終了間際に渡邊雄太のターンからのジャンプショットが決まり、31-39の8点差でハーフタイムを迎えた。

劣勢ながらも、前半のうちに追い上げを見せたきっかけとして、エドワーズは試合後に「最初のタイムアウトのあとに雄太がチームにげきを飛ばしていた」ことを指摘している。

後半は日本が開始早々ターンオーバーをしてしまい、この試合ショットが好調なベルギーのピエール・アントワン・ジレ(#13/Filou Oostende/ベルギー)に3Pを許し、31-42とリードを二桁に戻されてしまう。

しかし渡邊雄太の果敢な攻めをきっかけに、日本は再び反撃を仕掛ける。第3クォーター残り4分42秒には、渡邊雄太がファウルを受けながらもリバースレイアップを決めた。

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第3クォーター終盤にはベンドラメ礼生(サンロッカーズ渋谷)のドライブから、渡邉飛勇(琉球ゴールデンキングス)のダンクと田中のブザービーターが生まれ、日本は52-52の同点で最終クォーターを迎えた。

第4クォーター開始33秒、金丸晃輔(シーホース三河)の3Pショットが決まり、日本は55-52と逆転に成功する。しかし第4クォーター残り7分41秒で中に切り込んだ渡邊雄太が相手との接触で脚を負傷し、途中退場する結果となった。その後も出場はしなかったものの、本人は試合後に「つっただけ」と説明している。

その後、同クォーター残り4分22秒にベルギーに3Pショットを決められ60-63と再びリードを失う。それでも日本は、積極性が増した比江島のアタックなどで4点差以上のリードを許さず、くらいついていく。

試合残り12.2秒で富樫が相手からボールをスティールし、ファウルを受けてフリースローを獲得。2本ともきっちりと決め70-70の同点とした。

しかし続くベルギーのポゼッション、残り2.6秒でジレがこの日7本目の3ポイントショットを決め、ベルギーに勝利を呼び込んだ。

最後に同点にするチャンスがあった日本だが、インバウンド時にターンオーバーとなり、試合が終了した。

序盤に大きく差をつけられたことに関して、フリオ・ラマス日本代表ヘッドコーチは「第1クォーターにかなりの点差をつけられたことで、相手に余裕が生まれてしまった」と振り返った。

「常に追いかけるような状態となってしまい、リバウンドでもやられてしまった。点差を縮め最後の最後で勝つ可能性はありながらも、勝ちきれなかったのは否めない。相手の方が、そういったチャンスをしっかりとものにしていた」。

日本は渡邊雄太が16得点、4リバウンド、2アシスト、4スティール、エドワーズが16得点、5リバウンド、比江島が11得点をマーク。

ベルギーは3Pショットを11本中7本決めたジレが21得点、エマヌエル・ルコント(#4/ビルバオ・バスケット/スペイン)が14得点、5リバウンド、5アシスト、リエタン・オバソハン(#32/ハポエル・エルサレム)が11得点、11リバウンドを記録した。

日本は11日に、国際強化試合の沖縄大会の最終戦となるフィンランド代表と対戦する。