8月2日から愛知県一宮市と小牧市(2日、3日は名古屋市もあり)で「平成30年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会」、いわゆる「東海インターハイ2018」が始まる。秋の「国民体育大会」、冬の「ウインターカップ」と合わせた高校バスケ3大大会の初戦を制するのはどのチームか。
東海インターハイ2018 男子注目校
一宮市をメイン会場とする男子は、優勝候補として下馬評の高かった福岡第一(福岡)と中部大学第一(愛知)が同じブロックに組み込まれた。ともに九州ブロック大会、東海ブロック大会を制したチームだが、そこに東山(京都)も絡んでくる。近畿ブロック大会こそ優勝を逃した東山だが、チーム力では上記の2チームにも引けを取らない。
その勝者と決勝進出をかけて争うのは関東ブロック大会を制した八王子学園八王子(東京)か。中国ブロック王者の県立豊浦(山口)や、北信越ブロック大会で準優勝の東海大学付属諏訪、新体制で臨む県立能代工業(秋田)も虎視眈々と上位を狙っている。
一方の山からは開志国際(新潟)、福岡大学附属大濠(福岡)、飛龍(静岡)、そして明成(宮城)が力を発揮しそう。第2シードの明成は初戦で尽誠学園(香川)と対戦する可能性がある。ともにNBAに近いといわれる日本人選手、八村塁(ゴンザガ大)と渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約)の母校であり、注目のカードと言えよう。また1回戦の組み合わせでは北陸(福井)と土浦日本大学(茨城)の古豪対決も注目カードのひとつだ。
今大会は、U18男子日本代表が8月5日からタイ・バンコクで開催される「FIBA U18 アジア選手権大会」(FIBA U19バスケットボールワールドカップ2019 アジア地区予選)に出場するため、注目選手の数名が出場できない。チームにとっては痛手だが、逆に言えばほかの選手にとっては飛躍のチャンスであり、ファンにとっても新たなスターを見つける好機となる。もちろんチームとしても今後の大会を見据えた底上げが期待できる大会となる。
東海インターハイ2018 女子注目校
小牧市をメイン会場とする女子は、第一シードの安城学園(愛知)と同じブロックに岐阜女子(岐阜)が組み込まれている。6月の東海ブロック大会では対戦しなかった両チームだが、ともに実力校だけにベスト8をかけた3回戦は白熱したゲームになりそうだ。準決勝でその勝者と対戦するのは、九州ブロックチャンピオンの精華女子(福岡)、もしくは四国ブロック大会を制した聖カタリナ学園(愛媛)だろう。昨年のウインターカップ女王・大阪桐蔭(大阪)と、ゾーンディフェンスを得意とする明星学園(東京)も虎視眈々とその座を狙っている。
もう一方の山には、今年度の女子日本代表候補にも選出された注目ナンバーワンプレーヤー、奥山理々嘉(3年)を擁する八雲学園(東京)が第3シードに入った。しかし行く手には大きな壁がいくつもある。北信越ブロック大会準優勝の開志国際(新潟)、東海ブロック大会ベスト4の浜松開誠館(静岡)、そして地元・愛知で女王復活を目指す桜花学園(愛知)がいる。準決勝まで進むためには、各チームが施す奥山対策にどう対抗するかがひとつのカギになるだろう。
もうひとつのブロックからは、近畿ブロック大会を制した大阪薫英女学院と、奥山と同じく今年度の女子日本代表候補に選出された今野紀花を擁する聖和学園(宮城)が抜け出しそうだ。ただし奈良文化(奈良)と四日市商業(三重)も力があるだけに侮ることはできない。
上記の日本代表候補2名に加えて、7月29日までベラルーシ・ミンスクでおこなわれていた「FIBA U17女子バスケットボールワールドカップ2018」で7位に入賞したU17女子日本代表の選手たちにも注目したい。