10月3日、ヨルダンにてFIBA女子アジアカップ2021 日本代表と中国代表による決勝戦が行なわれ、リードが9回入れ替わる激戦で、日本が最終クォーターに逆転に成功し78-73で勝利し、優勝を決めた。日本はこれで大会史上初となる5連覇を達成した。
日本の先発メンバーには、これまでと変わらず馬瓜ステファニー(#3/トヨタ自動車アンテロープス)、林咲希(#27/ENEOSサンフラワーズ)、宮崎早織(#32/ENEOSサンフラワーズ)、赤穂ひまわり(#88/デンソー・アイリス)、オコエ桃仁花(#99/富士通レッドウェーブ)が名を連ねた。
インサイドに2メートル超え選手をふたり揃える中国に対して、日本は高さに苦しみ序盤リードを奪われる。しかし宮崎がスピードと技を生かしたオフェンスで、自ら13得点を獲得する活躍を見せ、日本は19-21の2点ビハインドで第1クォーターを終えた。
第2クォーター開始早々、オコエの3ポイントショットで22-21と逆転に成功し、リードを維持する展開が続いた。しかし徐々にオフェンシブリバウンドからのプットバックなどでリードを削られ、前半終了手前で逆転を許し36-39と3点を追う展開でハーフタイムを迎えた。
後半は宮崎の3ポイントショットですぐに同点としながらも、相手にブーザービーターでの3Pショットを決められ、52-57で最終クォーターに突入。
第4クォーターは日本が速攻からの得点などでリードを作り主導権を握ったものの、中国の反撃を許し、試合残り1分2秒でリードを奪われた。そこから宮崎のアシストでオコエがレイアップを決め、74-73と日本がリードを奪い返した。試合終盤にかけて中国はファウルゲームを展開するも、宮崎が冷静に全てのフリースローを決め、日本が見事勝利を納めた。
試合後の会見で、日本の恩塚亨ヘッドコーチは「私たちはディフェンスから流れを作るということでゲームプランを立てていました」と試合について語った。
「そこのゲームプランのところで、ディフェンスが弱くなっていたところがあったので、プレッシャーをかけるポイント、ペイントエリアを絞るポイントを明確にしました。オフェンスは、宮崎選手が『判断を任せて欲しい』と言ってくれて、それで素晴らしいクリエイティブなプレイをしてくれたことが得点力アップになったと思っています」。
その宮崎は「本当に優勝できて良かったです」と話した。
「こんな短時間で、最高なチームを作ってくれた恩塚さんとスタッフの皆さんに感謝したいですし、このメンバーで優勝できて嬉しかったです」。
日本は宮崎が26得点、7リバウンド、11アシスト、オコエが21得点、馬瓜が13得点、4リバウンドをマークした。
試合後に発表された大会ベストファイブには、日本から宮崎と赤穂、オーストラリアからサミ・ウィットコム(#4)、そして中国から黄思静(#11) 李月汝(#14)が選出。大会MVPには赤穂が選ばれた。