Bリーグ第9節 栃木ブレックスvsライジングゼファーフクオカ レポート:栃木が得意のトランジションゲームで連勝

2018-11-12
読了時間 約2分

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アウェイで琉球ゴールデンキングスを倒したライジングゼファーフクオカに対し、栃木ブレックスは強烈なメッセージを送った。ターンオーバーを犯した後やディフェンスの戻りが遅くなった場合は、いずれも簡単に失点してしまうということである。

第1戦スコア

    1Q 2Q 3Q 4Q 最終
  福岡 17 14 20 14 65
  栃木 26 28 23 20 97

第1戦での福岡は、立ち上がりこそベンジャミン・ローソンとデクスター・ピットマンの得点でリードを奪ったものの、その後は栃木に主導権を握られたまま時間だけが経過。「栃木は非常にいいプレーをしていた。我々は沖縄で試合した後の飛行機移動でここへ来た影響か、プレーにキレがなかったと思う。栃木のプレッシャーが強く、我々がやりたいセット(オフェンス)を簡単に始めさせてくれなかった」とボブ・ナッシュHCが振り返ったように、最大で37点のリードを奪われての大敗も仕方なかった。

「ここ2試合でできていたディフェンスを出だしからやろうと話して、その時間が長かったなというのはある」と語る安齋竜三HCの言葉どおり、栃木はディフェンスからトランジションゲームという得意な形を展開したことに加え、第1クォーターに渡邉裕規が3本決めたのを最高に前半だけで7本の3ポイントショットを成功させた。第3Qも序盤から福岡からターンオーバーを誘発させての速攻、オフェンシブリバウンドからのセカンドチャンスを生かしての得点を積み重ね、試合終了まで主導権を維持。今季最多となる17得点を奪った竹内公輔は後半でダンク2本を叩き込み、栃木の勢いに拍車をかける活躍を見せた。

ライアン・ロシターの19得点、18リバウンド、9アシストというオールラウンドな活躍を筆頭に4人が2ケタ得点、7得点以上も4人記録しての97得点は、栃木の選手層の厚さを示すもの。26アシストという数字も、オフェンスが機能していることを物語っていた。

第2戦スコア

    1Q 2Q 3Q 4Q 最終
  福岡 15 13 15 23 66
  栃木 22 29 21 14 86

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2戦目も栃木のペースで試合は進行し、第1Qで福岡から4本のターンオーバーから9得点を奪う。ハーフコートオフェンスでも選手とボールの動きが活発だった結果、渡邉、遠藤、鵤、栗原で合計7本の3Pショットを前半だけで成功。渡邉がフロアに倒れた状態から手を伸ばしてスティールし、ギブスの速攻につながる栃木らしいディフェンスを発揮した結果、ハーフタイムまでに51得点を奪い、リードも23点まで広げた。

第3Qでも栃木の集中力は高く、24得点の遠藤と14得点の渡邉が高確率でシュートを決め続ける。終盤にはブロックショットを決めた竹内が、ロシターのアシストから速攻でダンクを叩き込むなど、1戦目と同様に30分間で勝利をほぼ決定的にするパフォーマンスを見せた。しかし、試合後の安齋HCは、「途中までいいディフェンスができているのもありましたけど、チームルールを守れていないと言われる点数が66失点中何点あったかをしっかり見直さなければいけないですし、そういったことをやっていると上に上がっていけない」と、内容にまったく納得していない。

それは、第4Qのプレーを見れば明白だ。「点差に関係なく、我々はハードに戦う」と福岡のナッシュHCが語ったように、栃木は第4Qだけで7本のターンオーバーを犯して9点を献上。10分間で14-23というスコアで終わったことは、富山グラウジーズと川崎ブレイブサンダースとのアウェイ4連戦に向け、改めて危機感を持ってプレーする必要を強く訴えた意味がある。

ピットマンがインサイドで起点となり、15本中12本のフィールドゴールを成功させての26得点と奮闘した。前日の前半で無得点に終わった城宝が3Pショットを1本決めるなど7得点を記録するも、フロントラインでピットマンとコンビを組むローソンが前半で2得点に抑えられたのは誤算。いい形のオフェンスから得点に結びついても、ディフェンスで栃木をなかなか止められない時間帯があまりにも長すぎた。

とはいえ、1戦目に比べると格段にプレーの質を上げていたことは、次の横浜ビー・コルセアーズ戦に向けたプラス材料。アウェイで琉球ゴールデンキングスを倒したことを自信に、福岡はナッシュHCの下、少しずつ成長曲線を描くことができるかが注目される。

第9節終了時点の成績

栃木 13勝2敗(B1東地区1位)
福岡 2勝13敗(B1西地区6位)


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