現地時間3月11日、第8日を迎えた北京パラリンピックは、アルペンスキー女子大回転(座位)が北京北部・延慶の国家アルペンセンターで行われ、平昌パラ同種目王者の村岡桃佳が連覇した。村岡は本大会計4個目のメダルを獲得し、金メダルは3個目となった。
5日の女子滑空(座位)で金、6日の女子スーパー大回転(座位)で金、7日の女子スーパー複合(座位)では銀メダルを獲得していた村岡が、またひとつ金色のメダルを勝ち取った。
7日のスーパー複合では、複数種目でライバル関係にあるアナレナ・フォルスター(ドイツ)に阻まれ2位となっていた村岡だが、女子大回転は平昌大会覇者として実力を発揮。1回目を1分1秒76で暫定2位になると、2回目を1分0秒51で滑りきりトップタイムをマーク。合計タイム2分2秒27となり、中国勢とフォルスターをかわして2連覇を達成した。
日本選手団主将も務める村岡は、今大会計4個目のメダルにして、3つ目の金メダル獲得は、冬季パラ大会日本人単独再多記録。キャリア通算獲得数は平昌大会の5個を合わせて9個目となった。レース後、1本目は緊張してタイムを落としたと言及しつつも、2本目は「自分のいつものターンなら絶対勝てると思っていた」と自信の勝利だったことを明かした。平昌パラで制した種目だけに、今大会の金メダルのなかでも「一番うれしかった」と話した。
1大会での3冠達成は、1998年長野パラ大会でのアイススレッジスピードレース男子の武田豊、同女子の松江(現・マセソン)美季以来となり、日本人では3人目となる。村岡は12日の今大会自身最終種目となる女子回転(座位)で全種目メダル獲得を目指す。